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2018年10月16日火曜日

ミラクルキャンバーアジャスターについて

今回は車高調のブラケットの話。

ストラットのキャンバーを調整するには一般的にピロアッパーにして調整したり、ショックとナックルの締結ボルトを「キャンバーボルト」と呼ばれる偏心のボルトをかませることで調整するかと思います。




ピロアッパー


キャンバー調整ボルト


ピロアッパーはいいですが、キャンバー調整ボルトは強い負荷がタイヤにかかるとキャンバーがずれる可能性があります。
自分自身はキャンバーボルトでサーキットを走っている時、縁石に乗り上げた際にズレました。

なのでストリートで手軽にキャンバーを変えたいというニーズにキャンバー調整ボルトというのは良いかと思いますが、スポーツ走行されるのであれば、ピロアッパーを使った方が無難かと思います。
(キャンバーボルトでポジティブ側に調整されるのであればあまり心配ないかもしれませんが)


ですがピロアッパーだと調整しにくい車種や、ピロアッパーだと音が気になるけどスポーツ走行するには最適なものが最近ラインナップされました。


ブリッツのミラクルキャンバーアジャスターと呼ばれる、キャンバーボルトで調整するのですが、そのブラケットが純正のキャンバーボルト部のようにしっかりと偏心用の凹凸を設けた構造となっており、これならズレの心配もなくキャンバーが調整できそうです。


BLITZのHPによれば

・フロントストラット式のサスペンションDAMPER ZZ-Rのキャンバー角を自由で簡単に調整することができるオプションパーツの車種別専用設計ロアブラケットです。
・無段階偏心カムにより、専用ボルトを動かすことで、微調整が難しいキャンバー角の調整が0~5度までの超ワイドレンジで可能になり、適正なアライメントの幅に広がりローダウン時のタイヤの接地状況を適正化し、タイヤの偏摩耗を防ぎ、タイヤ本来の走行性能を発揮します。
・さらに、標準装備のピロアッパーマウントと合わせることで、最大+2°~-7°までキャンバー角の調整が可能になります。
・また、ピロアッパーマウントで極端にショック自体を傾けずにキャンバー調整ができるので、ショックへの無理な負荷を掛けず、かつ最大トレッドで走行できるので、サーキットでのスポーツ走行でも性能を発揮します。


ということですが、BLITZのZZ-Rと同じサイズの内径とネジピッチの車高調であれば他社のものにも流用可能で取り付けできると思いますので、有用かと思います。

現在フロントストラット用は86/BRZ、アルファード/ヴェルファイア用のみのラインナップです。

ちなみにリア用も同様の商品名で発売されていますが、こちらはキャンバー調節も勿論ですがロールセンターアジャスターの意味合いが強そうですね。



リアを装着するのであれば、フロントのロアアームボールジョイントの位置にもロールセンターアジャスターをつけて前後のロール剛性のバランスを取ったほうが良さそうです。



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2018年10月12日金曜日

ヘルパースプリングの上下について

ヘルパースプリング(アシストスプリング、サブスプリング、テンダースプリング)の取付位置の上下について。

ヘルパースプリングというのは、伸び側のストロークを確保するのに有用で、一般的には着地している状態(1G状態)では密着して仕事をせず、コーナリング中等でタイヤが浮きそうな時にメインスプリングで届かない部分を補填するという使い方ですが、最近では1G状態でも密着して(潰れ切って)おらず、荷重が乗った初期にサブスプリングを動かし、途中からメインスプリングを使うという、純正ショックについているバネと同じようにバリアブルバネレートに設定している人もいらっしゃいます。

このヘルパースプリングの取付位置については、メインスプリングの上なのか、それとも下なのか、それともそれぞれに意味があるのか調べてみました。



結論として、バネのみで見た動きで考えますと上にあろうが下にあろうが、かかる荷重が変わるわけではないので動きは変わりありません。


ただヘルパーはジャッキアップした状態から1G状態へのバネの全長の変化量が大きいのでツイスト量が大きいです。今まで何度か「ヘルパースプリングから音」がするという症状をよく見ますが、大体はこのツイストの動きが引っかかっている音だと思われます。


HYPERCOのHPで上図のように解説されているように、スプリングというのは縮めば縮むほどツイスト量が大きくなるので、スプリングの座面(スプリングシート)を滑りやすくしたり、HYPERCOで言えばパーチェ、もっと簡易的なものですとSwiftからはスラストシートを挟むとスプリングの縮みの動きがスムーズになります。


こちらがHYPERCOのパーチェ。ツイストだけでなくスプリングの座面変形にも対応できるスグレモノです。



こちらはSwift。単純に滑りやすいテフロンシートを敷くことによってスプリングがツイストしても滑らしていなそうというもの。
HYPERCOの方が高機能ですがSwiftの方はお手頃でいいですね。

これらをつけることでスプリングのツイストによる車高調全体の上下運動における抵抗を少なくすることが出来、スムーズなストロークが確保されます。

自分は1度、「ヘルパーは下につけた方が動きが良い」とおっしゃっている方のバネを拝見した時に、下にはスラストシートがついているのに上側にはついていない状態でした。その後アドバイスをして上にもシートを導入されたかはわかりませんが、単純にスプリングがスムーズにストローク出来ていないだけだと思われます。

一応私自身も上下両方つけてみてフィーリングの違いを確かめたことがあります。


こんな感じ。
私自身が感じる限りでは、やはり違いは判りませんでした。

ちなみに車高調メーカーによっては、ショックのブーツに干渉するから下側には付けれない等の理由により上になったりすることはあるようです。


ということで、上でも書きましたがヘルパースプリングの上下による違いはないということで結論付けられるかと思いますが、バネも足回りの重量物ですから、できる限り重いものは下に持ってきたいということで、あえて重いメインスプリングを下側にするという記事を見た事はあります。
(体感的に違いがある程変わりはしないと思いますが。。。)


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2018年10月10日水曜日

機械式LSDの製造会社について

今日は前回の続きでLSDのネタ。

スポーツ走行をする上で、必要となってくるのがLSD。
前回も触れましたが、LSDは代表的なところから言うとCUSCOやATS、KAAZなどのアフターパーツメーカーによるものと、NISMOやTRD等のメーカー系の会社から出ているものがあるかと思います。

それぞれのメーカー名義で商品を出されていますが、その会社自身の工場で開発から生産、販売まで全て行っている会社というのは中々ないのではないでしょうか。
知っている限りですとOS技研とイケヤフォーミュラぐらいです。

例えばCUSCOは大勢技研というのが製造元ですし、ATSもCFCデザインという会社が製造・開発しているようです。
(大勢技研についてはHPを見る限り、もはやCUSCOと呼んでも良いかもしれないですが。ちなみに平成初期はOS技研がCUSCOのデフを製造していました。)


ではNISMOやTRDはどこで製造しているのでしょうか。
お話を伺う限りですと、シビックやシルビア、アルテッツァやロードスター等のトルセンデフの開発元であるGKNドライブラインジャパンという会社が製造されているようです。


こんな会社。栃木にあります。
本社の脇にテストコースまで持っている大きな会社です。開発がかなり緻密にできる会社と推察できます。



今回なぜ製造元についてブログで触れたかと言いますと、自分自身でも様々なメーカーのLSDを使ってみましたが、前回も触れたように以前CUSCOデフの窯を開けた時に、窯の内側のLSDプレートの外爪が引っかかる溝にプレートの「食い込み」が見られました。



こんな感じ。
溝にプレートが食い込んだ跡があるのがわかるでしょうか。
勿論これはかなり長期間使っていたので寿命と言われればそれまでですが、どこにどのように圧力が集まり、また分散していくのかを解析したうえで、それに適した材料の選定と製造を行わないとすぐにこう言った症状が生じてきます。
(どのメーカーでも出てしまうことがありますが)
またこの「食い込み」が生じているということは、前回のブログで記載したように「ヒス」が生じてしまっており、この「ヒス」がどこに集中して溜まり、どうすればそれが解消できるのかを解析・改善するには膨大な予算が掛かるそうです。

つまりLSDを大手自動車メーカーが求める基準(わかりやすく言うとチャタリングが発生しない等)で作ろうとすると、開発だけで億単位で掛かってくるということです(汗)

逆にそこまでの予算をつぎ込んで作っているのがGKN drivelineという会社です。
上記したようにトルセンデフを開発した会社であり、製造も行って大手メーカーにサプライもしています。
確かにNISMOやTRDのデフはチャタリングが少なく、またロックするまでの過渡期が非常に使いやすいと感じています。



ということでどこまでこだわるかという話にはなりますが、性能や品質を追求しようとするのであればある程度の値段にLSDはなる、というお話でした。








ちなみに最近自分が気になっているのはドイツのDREXLER(ドレクセラ)というメーカー。

フォードやBMW等の純正デフを作成しており、フォーミュラやヨーロッパのモータースポーツ界隈ではかなり大手のメーカーです。


デフケースの構造も独特で、「可能な限り軽量化!」というのがHPを見る限りコンセプトのようです。
軽量化以外に、他社に比べて技術的に何が優れているのか詳しく記載されていませんが、「純正の厳しい品質基準もクリアしている」とうたっているので現物を見てみたいですね。
日本も代理店があって、ポルシェやフェラーリ、BMWやメルセデスは勿論、レクサス用やZ33、S2000やシビック用もラインナップされいます。
残念ながら自分の車両に適合がないので検証できないですが、インターネット上の日本国内の評判(数が少ないですが)はかなり良いようです。




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2018年10月5日金曜日

LSDメーカーの違いについて

今回はLSD。

LSD(機械式デフや機械式LSDと呼ばれる物)とは下記の動画で説明されていますが、デファレンシャルギアで本来左右のタイヤの駆動を変動させるとことろを抑え込み、両輪に同じ駆動を伝えることで路面μが低かったり、荷重移動してしまっている状況でも車を前に進めることができる部品となります。



このLSDというのは0.01mm単位でフィーリングが変わる代物ですから、精巧な製造技術が求められます。さらに瞬間的にすごい力がかかる場合もあるため、強固な素材・設計である必要があることから、製造できる会社というのは国内で限られています。

国内のメーカーとしてLSDを販売しているのは

・CUSCO
・OS技研
・KAAZ
・ATS
・IKEYA FORMULA
・TRDやNISMOなどのメーカー系


こんなところでしょうか。
一般的なLSDの構造は下記の図を参照ください。


このようにケースの外側にあるコーンプレートが圧力をかけ、プレートを押し付けることでイニシャルトルクを決めています。駆動力が伝わることで真ん中のクロスシャフトがプレッシャーリングを押し広げ、プレートが密着し、左右の回転差がなくなるという仕組みになっています。

この代表的な構造に最初に大きな改革を起こしたのがCUSCOと認識しています。

CUSCOのRS


このように、今まで外側から圧力をかけていたのを内側からスプリングがプレッシャーリングを押し付けています。
動き方としてはプレッシャーリングがもともと内側から押されてロック気味と言うこともあり、リニアに(すぐに)ロックします。
良い言い方をするとレスポンス良くロックと言えますし、悪い言い方をすると滑り領域が少ない(過渡期のない)ロック特性と言えます。
これを改善すべくCUSCOではスペックFと呼ばれる、溝のないプレートを開発し、プレートが密着(ロック)しにくくすることでマイルドさを出そうとしています。
ですがこの「過渡期」を作り出すのはプレート同士の摩擦力だけではありません。

これが4年ほど使用したCUSCOのデフケース内側です。



外爪プレートがデフケースに食い込み、くぼんでいます。(食い込み)
寿命と言われればそれまでですが、これだけ食い込んでいるということは、プレッシャーリングが押し広げられ、プレート同士が密着させられる際にこの溝にそってプレートが広げられる方向に動かなければならないところが引っ掛かっている、業界では「ヒスが発生している」と呼ばれる状況が発生しているということになります。
つまりアクセルONで駆動を入れても、プレートが素直に動けず、一定以上のトルクが掛かって突然動き出し、ロックするという動きがこの溝の部分に起因して出てしまいます。事実、コーナリング中にアクセルを入れるとある一定のところから突然ロックという動き方をしていました。(FFでは内側を巻かせる運転をさせる際はそういう動きをしてほしい場合もあります。)



次に革新的な構造を作ったと認識しているのがOS技研。
これは上記のCUSCOのプレッシャーリングを外側に押さえつけるのとは反対に、プレッシャーリングを押しすぼめる方向にスプリングの力を利用しています。
つまりプレッシャーリングが徐々に広がるため、マイルドなにロック設定が理論上できそうです。


負荷をかけていない状態。


アクセルオン等で負荷が掛かっている状態。

ですがこちらも試してみたところ、アクセルを軽くONし、駆動力をかけても初期がロックしずらく、またロックし始めても滑り領域(過渡期)が広すぎてロックタイミングが遅い傾向です。感覚的にはプレートとプレートの間にあるオイルがプレッシャーリングに押されても排出されず、滑ってしまっている感覚です。
様々なスプリングレート、スプリングの本数を試し、セッティングを変更しててみても、改善はしましたが基本的な動きは変わりませんでした。当方からもオイルスルーの改善要望を出させて頂き、現在ではプレートの溝の切り方を変え、少し変更されているようですが基本的な動きは変わらないかもしれないですね。(86やスイフトスポーツなどの車種限定で左右回転差感応式のプレッシャーリングのデュアルコアと呼ばれる構造を導入しており改善はしているようです。)
その代わりチャタリングがないので街乗りメインであったり、過渡期が長いのでウェット路面では使えるかもしれません。
(イメージ的には強めのトルセンデフのよう?な感覚です)



さらに新しい構造を投入してきたのがIKEYA FORMULAです。
ピロアームは有名かと思いますが、実はLSDも製造していたりします。


こちらはオーソドックスな外圧式のコーンプレートがいる構造ですが、プレートの爪がケースに接続されるのではなく、プレート専用の稼働用軸を配置し、上記したヒスがない設計となっています。
つまり滑り領域(過渡期)とロックのリニアさを兼ね備えた設計となっています。
個人的に取材してみたのですが、開発にとんでもない金額をかけている上に、EK9やその他メーカー純正トルセンデフを世界で初めて開発したLSDの権威である方がこのデフの開発を行ったとのことです。
勿論構造にもお金かかっていますが、プレート一枚一枚の圧力の分散等を解析し、表面処理だけの開発だけでも相当手が込んでいるそうで、チャタリングのような圧が一瞬溜まってしまうような動きは一切しないとのことでした。
フォーミュラカー等にも採用されているでしょうが、アフターパーツとしてはエリーゼ等を除いて個人販売をしていない所が悔やまれる所です。


ということでLSDは開発にどれだけ時間とお金を費やせたかで出来がかなり変わってくるようです。次回はLSDの製造元にフォーカスしてみたいと思います。



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Accelera TIRE(アクセレラ タイヤ)について

今回は新たなタイヤメーカー、アクセレラについて。


最近になって聞いたアクセレラというタイヤメーカーがあります。



こちらはインドネシアのタイヤメーカーで、EP TYREというメーカーが製造しているブランドだそうです。
現地のHPを見てもバグなのか、自分の端末では表示ができなかったのでよくわかりませんが、スタッドレスタイヤも製造しており、近々輸入されるようです。




このアクセレラというタイヤを輸入しているのは北海道の札幌にある株式会社タカハシ商会というインポーターのようです。

このブランドの中でモータースポーツ的に気になるのが、アクセレラ 651 SPORTと呼ばれる、同社のスポーツラジアルです。



アクセレラ651スポーツは耐久性(ゴムの柔らかさ)を示すトレッドウェアは200で、国内ではドリフトで使用されている方がいるようです。


この方のを始め、ネット上のドリフトやグリップ走行されている方の評価をまとめると

・サイドウォールはハイグリタイヤの中では柔らかめ
・縦方向はあるが横は腰砕けの症状がある

ということで、イメージとしてはナンカンのNS-2Rといった所なのではないでしょうか。
とすると少し空気圧を高めにして、サスセッティングを少し固めにする事で良い動きをするかもしれませんが、実際に履いてみないと細かいことは言えないですね。

値段もかなり安めですので、大会とまでは行かなくても練習でそこそこいいタイヤを履きたい方は良いかもしれません。


購入はインポーターであるタカハシ商会の直販サイトであるSuper TIREMARKETから買うのが1番安そうですね。


18インチでも1万円を切るようですのでかなりお手頃ですね。

2020.2.17追記
こんな記事が出てました。



ハイグリップの中ではセカンドグレードと言ったイメージでしょうか。

一方でトレッドウェアが100と言うかなり柔らかいゴムのモデルが発売され、そちらの評価はかなり高いようですのでまとめました。



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2018年10月2日火曜日

スプリングメーカーによる挙動について考える

今回はバネのネタ。

最近日本における四輪用オーリンズでは有名なAZUR代表がバネの違いについてわかりやすく解説している動画がアップロードされています。



こちらの動画で解説されているのをまとめると

・同じバネレートでも巻き数によって反発(伸び)スピードが変わる
・巻き数が少ないバネは構造上ヘタりやすいため、ヘタりに強い素材を使う必要がある。

ということになるかと思います。
これらを踏まえて各社のスプリングを見てみたいと思います。


・Swift(スイフト)
日本国内では大手のSwiftスプリング。
こちらのメーカーの特徴としては、とにかくバネ自体の重量が軽い、価格が比較的安価というところでしょうか。


画像左の水色がSwiftで、右の紺色は後述するHYPERCOです。

画像を見てもらうとわかります通り、巻き数が少ないため、重量も軽くできていると思われます。ということは伸びが早く、スラロームなどの伸び縮みが著しく速い動きには対応しやすいのではないかと形状から推察されます。
個人的な印象としては、荷重移動した際の縮みは素早く縮むので姿勢は作りやすいが、縮んだ状態時(コーナリング中)に微妙に「反発→縮み」を繰り返すので高速コーナーでじんわり荷重が動いてほしい時は細かく跳ねてしまうように感じています。
本当かどうかは私自身は体感的にはわからないのですが、よく「ヘタりやすい」という噂は聞きます。ちなみに3年ぐらい着地させたままのスプリングも取り外して自由長を測定してみましたが、縮みが1%未満でしたので外見からのヘタりは確認できませんでした。ただ金属疲労等によるレートの立ち上がり等は機械にかけて測定しないとわからないですね。
価格もお手頃ですのでそこまで求めるのも酷かもしれませんが。

・HYPERCO(ハイパコ)
国内外で使用されているアメリカの大手メーカー。
日本ではミノルインターナショナルが代理店をされています。
特徴としてはメーカーが「永久ヘタり保証」を公言していることでしょうか。


画像を見てもらうとわかる通り、巻き数がSwiftよりも多くなっています。ということは伸びがSwiftに比べると穏やかに反発するので幅広く使用することができるのではないかと推察されます。また線径も太く、バネ自体の重量も重くなっています。
個人的な印象としては、縮みは踏ん張り、伸びは早すぎず素直という印象を受けています。フロントに使用した場合、ブレーキを踏むとフロントが踏ん張りながら縮み、離すと素直に伸びます。縮んだ状態(コーナリング中)の挙動は非常に安定しており、高速コーナーで扱いやすいと感じています。ちなみにヘタりについてはSwiftみたいに長時間縮めた状態のバネが手持ちでないのでわかりませんが、巻き数も多く重量が重い(それなりの素材を使っている?)ですし、メーカーが公言しているぐらいですからヘタりには強いのでしょう。

・Eibach(アイバッハ)
国内外で使用されているドイツのメーカー。


画像は一応同じぐらいのバネレートで自由長が同じバネのものを持ってきたつもりですが、これだけ見ますと巻き数がHYPERCOよりも半周ほど多くなっています。ということは伸びがHYPERCOに比べると緩やかに反発するのでよりマイルドな動きをするのではないかと形状からは推察されます。線径はHYPERCOよりも若干細いでしょうか。
個人的な印象としても、荷重移動した際の縮みは遅く、また伸びも遅い、つまり全体的にマイルドな印象で、とてもオールマイティに使いやすいバネであると感じています。一方で一気にガツンと潰したい時に跳ねるような挙動を示したこともあったので、あまり急激な荷重移動をするような動きには向かないのかもしれません。(その挙動は数回しかないので原因は別かもしれませんが。)
ヘタりについても1年ぐらい接地したままのバネでは自由長の誤差が1%以下なのでこちらも自分自身で確認する限りはヘタってないようですが、金属疲労については測定しないと何とも言えません。

その他にもベステックスや今話題のサスペンションプラス、HALスプリングなどもありますがこちらは使ったことがないので外観から動きをそのうち考察してみようと思いますので、興味ある方はチェックいただければと思います。
どの会社も上記の会社と違って自分自身で製造はしておらず、ファブレスで自社ブランド商品をどこかの工場に作ってもらっているようですね。

2019.2.20
サスペンションプラスさんに他社さんと比較しながら特性についてお話を伺うことができましたのでまとめました


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2018年9月30日日曜日

ミラジーノにチャイルドシート(フラウディアグロウ)

どれだけ需要があるのか知りませんが、3枚ドアのL700ミラジーノにチャイルドシートをつけるとどうなるのか記載します。

以前も触れましたが、普段は3枚ドアでマニュアル5速のジーノSに乗っています。


3枚ドアで家族三人で乗っています。
家族車でもルックス重視で3枚ドアというのがお気に入り☆


ですが子供をのせるにはチャイルドシートが必須です。
使っているチャイルドシートは、チャイルドシートの中でも大型のAprica、フラウディアグロウを装着しています。


Apricaのホームページをみれば分かりますが、新生児から3歳ぐらいの幼児まで幅広く使え、倒す事も回転させる事も、フラットにする事もできるので子供にとっては快適かとおもいます。

こちらの商品の難点としては、回転させる際のレバーが固く、背もたれを若干上げながらレバーを操作しないと動かない所でしょうか。


かなり大型のチャイルドシートですが、ミラジーノの3枚ドアにつけるとどうなるか。


こんな感じ。
運転席ともある程度余裕ができ、回転させる事もできます。
ちなみにこれで子供が4ヶ月の頃、東京⇒大阪間を往復しましたがスヤスヤしてました(笑)

ミニライトスペシャルなど、3枚ドアで子供を乗せるからと乗り換えを考えなくてもわりと大丈夫ですので参考にして頂ければと思います。




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2018年9月28日金曜日

カーボンクラッチの滑りと寿命について

今回はカーボンクラッチについて。
以前自分はDC2に乗っていました。


このとき使っていたクラッチディスクはATSのカーボンシングルクラッチです。




ATS社のホームページにも車が掲載されてたのを調べてて初めて知りました(笑)

レビューとして半クラして暖める等しなくても、普通のノンアスクラッチ同様の操作感で扱うことができる上にディスクが軽いのでイナーシャが小さく、シフトの入りが大変良いので素晴らしい商品です。

ただ注意しないといけないのが、以前ミッションブローの際に触れたように、繋いだ時の衝撃がダイレクト過ぎると駆動系にダメージが出てしまうという点です。

ATS社のホームページによれば「ミッションへの衝撃力を緩和し~」と記載されていますが、単純にカーボンディスクは固すぎてフライホイールやクラッチカバーの接地面のゆがみに対応できないため、ディスクの付け根側(センターハブ側)をある程度フレキシブルに動くようにしているだけで、駆動系保護するためのダンピングができるようにはなっていないのではないかと思われます。
(カバー側のハンガースプリングでいなしているだけ?)


さらに冷間時は繋いだ瞬間わずかに滑る(DC2の出力において。気になる程ではない)のですが、やはり温まるとドンッと繋がるので駆動系は消耗品と考えられるなら良いですが、駆動系が弱い車種であれば避けた方が良いかもしれません。
ちなみに自分がDC2に乗っている時はドラシャやファイナル等の駆動系は消耗品と割り切って、シフトの入りを重視してたので気にしてませんでした(爆)


また寿命ですが、ディスク自体はノンアス等に比べて減りにくいですが、先にカバーの圧着力が弱くなったので一度カバー側の調整をお願いした事がありました。
よってディスクの寿命だけで言えば長いのでコスパは良いですが、結局カバー側の調整等が発生するのでミッションの脱着は定期的に行い、確認を行ったほうが良さそうです。

  これはロードスター用ですが、シングルクラッチであればべらぼうに高いわけでもないのであまりかまえなくても良いと思います。




現在のS15では昔みたいにしょっちゅうミッション降ろしたりしないので、耐久性を重視すべくクラッチディスクも前はメタルディスクを組んでいましたがあえてグレードダウンさせてダンパー付のノンアスディスクを使って駆動系保護を優先させています。

が、メタルやカーボンディスクに比べるとクラッチペダルを踏んだ時の「キレ」が悪く、変速しにくいのが難点です。

根本的な解決にはなりませんが、クラッチペダルを調整してかなり手前から駆動が切れるように調整し、ペダルを踏みきってシフトを変速するタイミングまでには駆動切れを完了しやすくさせたことで、競技中のシフト入りもだいぶ改善されました。


画像は拾い物です。
プッシュロッドを調整し、ペダルを踏んだらすぐクラッチが切れるように調整しています。
カーボンクラッチにしたいけど駆動系のトラブルに悩まれている方は参考にして頂ければと思います。



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2018年9月17日月曜日

FS6R92Aの新品ミッションについて

ブローしてたミッションを本日直したのでインプレッション。


以前のブログで書いたようにミッションがブローしたのでギア交換しようと思ってたのですが部品が廃盤となっていたため、あえてニスモの強化6速ではなく純正のAssyを発注しました。

やっとこさブローしたミッションを降ろし、新品ミッションをつみました。
新品ミッションにはミッション本体の他、レリーズベアリング、レリーズフォーク、レリーズピボットが付いてきます。
自分はNISMOの強化ピボットを使っていたのでそちらだけ移植して搭載しました。



ミッション搭載については割愛しますが、搭載後やっと運転できたのでインプレです。
(ちなみに今年はまだ1,000km走ってません。。。車検あるのに競技にしか使ってないので。。。)


まず最初は「何これ。ほんとに新品ミッション?30万キロ(?)走ったミッションじゃないの?」ぐらい入りませんでした。
今まで自分は日産のFS5W71C(S14、S13や32、33、34スカイラインターボ等に搭載)やE153(SW20など)、S80(DC2など)をOHや新品を組ませてもらった事があり、OHしたてのの評価をまとめると「トヨタ系のミッションは最初渋くて段々滑らかになり、ホンダのミッションは新品時が最高で劣化が速い、日産はOHしてもそこまで変わらない(ぉ」という感じが多かったです。

今回のFS6R92Aは製造元がトヨタ系列のアイシンで作っているので、86やBRZと同じくある程度慣らしをしてからでないとシフトの入りが渋いようです。

という事で街乗り20kmほどの間に無駄にシフトのあげさげをして、またダブルクラッチをあえてしないでシンクロを少しいじめるようなシフトを繰り返した所、普通にシフトできるぐらいまでなりましたが、まだスムーズなシフトとは言いがたいです。


明日も少し走行し、ミッションオイル交換やアライメントセットを変更してみたいと思います。


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2018年9月11日火曜日

ZEKNOVA TIRE(ゼクノーバタイヤ)について

今回は新しいタイヤメーカーについて。

一部ドリフトで使っている方がいるZEKNOVA(ゼクノーバ)タイヤというのがあります。


こんなやつ。コチラがそのHP

実はこちらRS606タイヤが市販される前、自分がグリップテストを一部担当させて頂きました。


テストの時の写真。2016年の秋ごろでしょうか。
この時試させて頂いていたトレッドウェアは140だったのですが、グリップでの評価は結論として「イマイチ」でした。


・ゴムが柔らかいので進むには進むが、トレッド剛性がなくて横方向に耐えない(縦も表面が引っ付くような感覚でではなく、サラサラした感じ)
・真円率が微妙なのか、ゴムが柔らかいためか「転がり」が悪い
・ゴム自体は柔らかいため、ファイヤーパターンのブロックがめくれてしまう。またセンターの細い線の所からもメクレが出る
・表面の溶けが少ないため、熱が入っても挙動変化は少ない


といったような評価でメーカーの方に回答しました。
それから市販品にどのような改善を入れたのかは存じ上げませんが、知人のドリフトでの評価は

・全体的に他社ハイグリップに比べ、進まない
・流れ出しや流れている最中のコントロールは容易

という評価でした。
ドリフトの練習には素直な特性なのでよいとのインプレッションでした。


最近は広告等にお金かけて販売プロモーションされているので変わっているかもしれませんね。

以上、ご参考までに。


※その後ZEKNOVA JAPANから公式にZESTINOとの関係性が発表されましたので記載しました


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2018年9月8日土曜日

VITOUR TIRE(ヴィツァータイヤ)について

今日は新しいタイヤメーカーについて。

新しいといっても2015年頃から日本に入ってきていたみたいですが、VITOUR(ヴィツァー)という中国のタイヤメーカーです。
このメーカーのトピックはトレッドウェアが600という、国産エコタイヤが400ぐらいのところを大きく上回る耐摩耗性能を保有したタイヤを生産していること、今では見かけることの少なくなったホワイトレタータイヤを生産していることでしょう。


ほんとに600と書いてありますね。


このホワイトレターは上からペイントしているわけでなく、ゴム自体が白いのを使っているのか(?)、多少縁石などでこすったとしても取れることがないそうです。(画像は拾い物です)




値段も調べてみると「爆安」というほどではないですが、そこそこお手頃価格です。


普段乗りでタイヤ交換をできる限り減らしたい、ホワイトレタータイヤが欲しいという方にとっては耳よりなメーカーではないでしょうか。



んで、モータースポーツ的に気になる製品がラインナップされるとの噂を聞きました。
TEMPESTA ENZO




こちら。同社のテンペスト?テンペスタ?エンツォと呼ばれるシリーズがデビューするとのこと。
トレッドウェアは200とのことで、ADVAN A052と同等の耐摩耗性ですね。
気になるのはサイドウォール剛性と熱の入りでしょうか。


いずれにしても注視していきたいと思います。

2018.11.10
昨日メーカーテストが行われ、テストドライバー曰く、ゼスティノとかのハイグリップタイヤに比べてグリップはワンランク落ちるが減りは遅いみたいです。
来季までに改良が入るみたいなので楽しみですね。


2019.12.21
新しコンパウンドが発売開始されるようです。続きはコチラ


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