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2025年1月13日月曜日

NDロードスター12Rの強化ミッションとデフ(駆動系)

 オートサロンでマツダスピリットレーシング12Rと呼ばれる、200台限定車が発表されました。


写真は公式HPより


カムやエキマニを変えて200Ppsまで出力アップと足回り変更。。。という、一般の方が気にする部分は色々なニュースサイトで取り上げられていたので、競技する人が気になる「パワー上げて駆動系大丈夫?」の部分を聞いてみました。


Q: 200馬力に上げて駆動系大丈夫?
A: 試験でも色々トラブルが出た
Q: メーカーとして対策は?
A: ミッション、デフは専用の強化、対策品
Q: 現行車乗りのユーザーのため部品販売は?
A: エアロ等は前向きに検討中。ただしミッションは認証上の課題からかなり難しい

とのことです。
最後の「認証上の課題」というコメントから、おそらくミッション型式も量産品とは異なることを意味していると理解しました。
(つまり現行ミッションに少し手を加えたレベルではない?)

個人的に限定200台のために全くの新規で設計/製造してたら700万でも安い気がしているので、海外で進んでいるNCロードスターや124ミッションをそのまま、もしくは少しリファインしたものを載せ、合わせてファイナルギアを変えてるのかなーと予測しましたが、外れたらすいません。。。


(なぜNDがブローしやすいのか、についてはコチラの記事をご覧ください)

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2025年1月12日日曜日

フューエルワンの1/4で手に入るFCR-062

一つ前の記事でフューエルワンより安いとされるアイシンのフューエルシステムクリーナーを紹介しましたが、調べてみるともっと安いのを見つけたのでメモです。



パーツクリーナー等で有名なAZのFCR-062という商品です。
缶の形はフューエルワン等とそっくり(というか同じ?)ですね。

オートサロンでたまたま出展していらしたので中身を聞いてみました。


・フューエルワンより洗浄成分の要であるPEA濃度は高い(ので混合量は少なくてよい)
・基本的にはほぼ同じバランスではあるが、若干PEA特化している(洗浄性能が高い)


とのことです。
なので防錆性能ももちろん持っていますが、バイクや旧車等を始めとした鉄の燃料タンク車の防錆目的であればワコーズの方が良いかもしれません。

さらにこのAZの良い所は、上図の300mlですら安いですが、1Lや4L缶が用意されているため、60Lタンクであれば1回当たりのコストが約500円/回まで落とすことが出来るので、フューエルワンを重用されている方は良さげですね。

ちなみにこれを継続的に投入した場合の燃焼室の様子を検証されている方の記事を見つけました。やはりPEAは有用ですが、規定量以上を混合してしまうと攻撃性もあるのでやりすぎ注意ですね。




ワコーズと同等品と思われるアイシン製品の記事や、PEAの効能やデメリットについての記事も合わせてご覧ください。

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2025年1月1日水曜日

WAKO's フューエルワンの代替品(AISINフューエルシステムクリーナー)

フューエルワンと言えばケミカル品で有名なワコーズからリリースされている燃料添加剤で、燃料ラインの洗浄に非常に有効なPEA(ポリエーテルアミン)が配合されている添加剤として有名かと思います。

以前も取り上げましたが、PEAはアルカリ性で高い還元力を持っていることから、科学的に汚れを溶かしてきれいにすることが出来、特に長期間乗らない場合は防錆等を兼ねて燃料ラインに入れるようにしています。

これらPEAが配合されている燃料添加剤ですが、こんなものを見つけました。



国内最大手のTire1サプライヤーでもあるアイシンのアフターパーツとしてリリースされている燃料添加剤です。
調べてみると製造元は日本ケミカル工業製で、外観のみ変えたものがSUBARUやGRからもリリースされており、さらに調べを進めるとWAKO'sのフューエルワン等もこの日本ケミカル工業製のようですが、缶のパッケージが異なるのはPEAや防錆剤等の添加量が異なるようです。



ちなみに自分はフューエルワンと同等品(外見のみの差異)である、PIT-WORKのF-ZEROを入れていました。


こちらはフューエルワンより若干安価で2,000円/本程度で流通していますが、アイシンのフューエルシステムクリーナーはコレより一回り安い価格で流通しているようです。




と言うことで、今後はコチラの燃料添加剤を重用していきたいと思います。
(エンジンコンディショナーやPEAのデメリット等は以前の記事をご参照ください)



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2024年7月1日月曜日

スピードハックエアについて考察

SNSで「スピードハックエアー」なる「タイヤの空気を入れ替えるだけでワンランク上の性能になる」と言う触れ込みの商品を見つけました。



2024年4月頃からリリースされたようで、公式によると「空気を補充するために特殊なコアを挿入したセパレーターを通してタイヤの空気を入れ替えるだけ」とのことで、もし本当であれば窒素充填やドライエアーにも勝る、持ち運びも可能な高性能エアーになりますね。

公式HPを読込んでいくと「炭化チタンのコアを通過した空気が電磁波や静電気を帯びた空気を活性化し、最終的にはタイヤやホイールにも影響を与える」とあります。



タイヤ空気圧に与える大きな要素として「水分」があり、水は温度変化に伴う空気圧変動が大きいため「ドライエアー」と呼ばれる、水分を除去して充填する方法がF1を始め、レース競技でも使われています。
一方でスピードハックエアーは製品目線で「何に、どのように作用し、どの程度の変化量が生じているのか」が重要なポイントですが、その記載がないので効果含め調べてみました。




まず炭化チタンは文字通り、炭素とチタンを燃焼合成という手法で作るセラミックスで、水をキレイにしたり、空気中の水分をヒドロキシラジカルといった、殺菌性を示す形に触媒するそうです。
(パナソニックは「ナノイー」と呼んで、空気清浄機とかに使われています)

パナソニックリリースより


このヒドロキシラジカルがタイヤの空気圧にもたらす変化については文献を見つけられませんでしたが、そもそもヒドロキシラジカルはかなり不安定な状態のため、こちらの論文によれば寿命としては70ns程度しか持たないそうです。

空気清浄機のように常にラジカルを作り続けるなら効果もわかりますが、一度だけ炭化チタンを通過した空気中のヒドロキシラジカルの存命率はかなり低いと考えざるを得ず、調べを進めるとこんな製品もリリースされていました。


「スピードハックエアバルブキャップ」という商品名で、触媒に使っている炭化チタンをキャップにすることで「バルブキャップがある限りタイヤの中の空気を常に活性化させた良い状態を保つ」ことが出来る、と公式から案内されています。

一見すると理にかなっていると思いましたが、あくまで「キャップ」を炭化チタンにしただけで、「バルブコア(一般的にはムシとも呼ばれます)」ではないので、タイヤ内の空気と触れることはほぼない部品と思われます。


上図で「バルブコア」と呼ばれる部分がタイヤ内の空気を止めているため、バルブキャップをいくら触媒と同じ素材にしてもタイヤ内の空気を触媒できる理屈にはならないため、炭化チタンバルブキャップは客観的に「効果無し」と断言できます。



結局スピードハックエアー(ヒドロキシラジカル)がどのように空気圧に作用するのか調査・理解することが出来なかったこと、自分で実験する前に公式に確認してみました。



上図コメントのとおりで入れたら変化を感じつつも、公式としては現状、何も計測したり理論検証はされていないとのことです。


と言うことで、試そうと思っていましたが原理不明のため見送り、手軽で継続的にタイヤに入れられる優れた空気としては、冒頭出てきた「ドライエアー」になると思います。
今はSMCというメーカーから後付け、かつコンパクトなセパレーターが売っているので、こちらをコンプレッサーケーブルに装着することでどこでも手軽に、空気圧変動に一番影響を及ぼす水分量を減らし、F1等でも実績のあるドライエアーを作り出すことが出来ます。


コンパクトな上に手頃なのでサーキット等の出先でも空気圧を保ちやすい空気を作ることが出来そうですね。


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2023年10月9日月曜日

86/BRZ用の前後114.3変換ハブのリリース決定

海外のドリフトナックルやアームで知名度のあるGK techから、以前アナウンスされていた114.3への変換ハブベアリングASSYが前後でリリースされる旨、発表されました。




アナウンス内容はこちら。

概訳:
数カ月前に86/BRZ用の114.3×5ハブコンバージョンキットをアナウンスし、予約者リスト入れて頂くようお願いしていましたが、情報アップデートです。

我々はフロントだけでなくリアのハブコンバージョンキットも作ることを決めました。そして900時間以上の走行耐久テスト(含む、スポーツ走行)を行っている最中です。

この新製品を待ち望んでいる皆様に感謝するとともに、製品が期待に応える状態になったので新たな一歩を踏み出すことが出来ました。もしわれわれの予約者リストに載っていない方は連絡ください。もし予約者リストに登録されると新しいニュース、予注開始の早期アナウンスが可能です。


と言うことで、114.3ハブが現実味を帯びてきたようです。
ホイールサイズも選びやすくなるのでありがたいですね。
前回までのいきさつや、GK techへの連絡等については前回記事のコチラをご覧下さい



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2023年6月22日木曜日

86/BRZの114.3ハブ

アフターの足回りで知名度の高いGK techが86やBRZの114.3ハブの制作を検討しているようです。



まだメーカーとしてもリリース悩んでいるようなので、要望される方はメール等で要望連絡すると市販化されるかもしれませんね。

概訳:
86/BRZオーナーの皆様
通常我々は最終開発段階になるまでお見せすることはないのですが、今回はリリースに向け皆様の意見が必要です。

純正のハブAssyと交換するだけの5×114.3のフロントハブベアリングを開発進めています。これがあればPCD変換スペーサーを必要することなく、114.3のホイールが履けます。

ただし、このハブベアリングは少し高価になりそうです。なので興味がある方や、発売されたらすぐに欲しいという方は連絡頂けないでしょうか。


ということで興味がある方はGKテックさんに連絡ですね。


2023年2月22日水曜日

あまり乗らない車のバッテリーメンテナー(BC BRAVO 2000+)

先日パシフィコ横浜で行われたノスタルジック2デイズで面白い製品を見つけたのでご紹介です。
自分もそうですが、週末(というか月に数回)しか動かない車だとバッテリーが上がってしまったりするため、マイナス端子を普段は外している方も多いと思いますが、これだと突然バッテリー死してて、動かしたいときに動かせなくなる可能性もあります。

そんな時に便利な「バッテリーメンテナー&テスター」が出ていました。



イタリアのBCからリリースされているBRAVOという機種。
ただの充電だけでなくパルス充電と呼ばれて鉛バッテリーの劣化の原因となる電極のサルフェーションの除去も出来、飛躍的に寿命を延ばすことが出来ます。

また100Vのコンセントから抜いてバッテリー単独につなげばバッテリーだけでなく、オルタネーターの発電量測定までできるテスターとしても使える優れもの。
メーカーの方曰く、充電とテスター等を兼ね備えた機種はおそらくこの製品だけだそうで。
防水性能も有しているので屋外に放置している車でも使え、自動車メーカーの純正品としても納めている製品なので信頼性も高そうです。


驚きなのがその価格。
メーカー純正品品質かつ上述した機能をもっていて価格がお手頃というのが個人的にポイント高いです。


しかもバッテリーに接続は通常のワニグチクリップだけでなく、すぐに脱着できるようなカプラー式アダプターも付属されています。
またオプションですが、車体側に一度設置すればマグネットで簡単にメンテナーとの接続/脱着ができるワンタッチアダプターもあるそうで、旧車や週末チョイ乗り車にはとても便利なオプションも用意されています。

製品としてはかなり良いもののため、某日本メーカーさんも目をつけているとか!?
バイク乗りの間では有名なようですが、4輪でも良いものだと思ったのでご紹介でした。


2022年11月11日金曜日

ND幌ロードスターに2Lモデル追加?

日本におけるロードスターのラインナップは1.5リッターの幌タイプと2リッターのハードトップ(RF)の大きく2タイプでしたが、幌タイプに2リッターが追加になるようです。



開発主査の発言なので可能性高そうですね。

軽量で足回りに定評のあるNDロードスターの幌タイプにパワーのある2リッターエンジンが組み合わさることで、現代のS2000(言い過ぎ?)的な車になりそうですね。





競技する上でもこの情報はかなり重要になる人は多いと思いますので今後の発表を待ちたいところです。

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2022年9月13日火曜日

SR20エンジンの再生産

 東京の八王子にあるマーキュリーエンタープライズから嬉しい発表がありました。




SR20DETエンジンが再販されるというもの。
値段は小ロット生産でしょうから勿論以前よりは高いですが、中古で素性不明のものを買って苦労するぐらいならこちらの方が良いと思います。

態度の良い中古が手に入りずらくなってることからとても有難いことですね。
詳細は下田選手のYouTubeをご覧下さい。


2022年2月17日木曜日

旧型へ新型GR86/BRZのミッション流用情報

新型のGR86やBRZを街中で見かけることも増えましたが、早速こんなお役立ち情報をTwitterで見かけたのでシェアします。



シフトフィールも新型ZN8/ZD8の方が旧型のZN6/ZC6に比べてよいと評判ですよね。
ギア強度も上がってますので、競技に使うような方は新型のミッション積んだ方がよさそうです。



こんな動画があるぐらいなので、強度に困っている方が多いのかもしれませんね。
特に中古価格がこなれてきてドリフト車両が増えている今、とても有用な情報だと思います。


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2021年7月22日木曜日

車両盗難防止対策GPSの種類

昨今ニュースでも国産スポーツカーの盗難が取り上げられるぐらい、盗難被害が増えています。
一番なのは取られないようにセキュリティを強化することも必要ですが、それでも盗られてしまった場合にトラッキングできるGPSを車両に取付する対策も必要な時代になったと考え、どんなサービスがあるのか調べてみました。

1.ココセコム
ホームセキュリティで有名なセコムがリリースしているサービス。
車両に発信機を取り付けることで、万が一車両盗難されても追跡可能な上、セコムが現地に駆けつけてくれるサービスです。



月額1320円で契約できます。
もし遠方まで持っていかれた場合でも国内であれば別料金ですが駆けつけてくれるのでありがたいですね。
これと同じようなサービスは何種類か展開されていますが、代表的なココセコムを取り上げました。


2.AirTag
こちらはAppleがリリースするGPSトラッカー。
このトラッカーの近くにiPhone等のApple製品を持った人が近づいた場合、その端末を介して場所をトレースできるサービスです。
普段はご自身の携帯電話やiPadを親機として設定し、もし親機から離れてしまった場合にトラッキングできる(上記の制約はある)ものです。



こちらの利点は何といっても月額0円、タグ購入時の4000円程の費用でずっと使える点です。
またボタン電池を入れておけば長期間交換不要という点もいいですね。
難点は近くに人が通らないような山奥だと見つけられないことやリアルタイムでの追跡ができないこと、そして親機から8時間以上離れてしまうとタグからアラーム音が鳴ってしまう事でしょうか。
ご自身の携帯電話を親機として登録した場合、車を自宅に置いたまま出かけるとアラームが鳴りかねないので、自宅に据置のiPad等を用意する必要がありそうです。

3.携帯電話トラッカー
携帯電話をなくした際に自宅のPC等でトラッキングできるアプリは多数ありますが、そのアプリを搭載した携帯電話を乗せておくことでトラッキングできるようにする方法です。
楽天モバイルが1GBまで毎月無料なので、トラッキング用の携帯と割り切れば実質タダで電波があればどこまでも追跡できるので、現状ではベストな方法かもしれません。新規加入もネット上で出来るので手軽です。

↑楽天モバイルのページから簡単に新規でサブ携帯が作れます。

どの方法にするにしても発信機が見つかって捨てられてしまうと意味がないので、設置場所を工夫する必要がありますね。

2021年3月8日月曜日

EV用のオイル、フルードについて

 EV化の流れに伴い、潤滑油もEV対応化の流れが出始めています。


エネオス以外にも海外ではREPSOLからも同様に発表されています。

これまでのエンジン用と違い絶縁性能だったり、クーリング温度域がバッテリーの場合高くても60度位までの管理になる事が多く、エンジンの100℃付近から使用領域が変わると言ったところでしょうか。



あとはエンジンより相対的に汚れにくい=交換しなくても良い認識が広がり、現代のエンジン車ですら交換頻度は減ってますがますが、よりロングライフが求められるようになりそうですね。
まだ大手からしか製品発表されてませんが、絶縁など特化したメーカーも出てきそうです。

また以前も記載しましたがモーターはギア比さえ決めてしまえばサーキットも楽しそうですね。

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2021年2月26日金曜日

タービンの選び方(コンプレッサーマップ)

 ターボ車に不可欠なタービンですが、選び方やどんな特性、どれだけ出力が出せるのかと言うのは付けてみないと分からないと思ってましたが、こんな記事を拝見しました。


まとめるとコンプレッサーマップを見れば大体特性や出力が計算できると言うものですね。
しかしタービン形状は年々机上解析の精度が上がって最高出力だけでなく立上がり(≒レスポンス)も良くなっています。



一方でアフターパーツでは粗悪品も出回っている様ですし、オーバーホールをする場所も、国内でも信頼できる場所が少ないとも聞くので難しいですね。
個人的には以前も記載しましたが、電動タービンがアフターパーツとして出回れば、スーパーチャージャーのように低速も、ターボのように高回転もパワフルなエンジンを作りやすいので期待しています。

2021年1月21日木曜日

HKSのRB26の燃費は20km/l!?

 HKSから発表された、R34GT-R等に搭載されているRB26エンジンが600馬力という出力を誇りつつ、燃費は20km/lという記事を拝見しました。


この出力がありながら凄い燃費ですね。

何が凄いのか記事を読込んでみると、チューニング業界で良くやられるインジェクターの多ホール化の他に「プレチャンバー」なるものがあり、自分が知らなかったので調べてみました。


こちらの記事がわかりやすかったです。

要は燃焼室に「副燃焼室」を設けて、そこで点火させた火種を使って完全燃焼を促進する技術で、F1やGTでも採用されているようです。

記事の写真の外見を見る限りあまり感じませんが、副室を作ろうとすると加工…というよりヘッドの作り直しになるでしょうから、あまり個人レベルでやるようなチューニングではなく、最早エンジンの「作り直し」に近い気がします。

一方技術としては確かなものなので、RB26以外で本気仕様の方はプレチャンバーヘッドの作成を検討してもよさそうですし、オーストラリアあたりのショップがそのうちリリースするかもしれませんね。

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2020年12月2日水曜日

EVのチューニングについて考える(改造)

EV化の流れに伴い、将来的にはEV車メインのモータースポーツ時代が来るかもしれません。現代だと大きいところではフォーミュラEですね。


一般車もEV車になった場合、これまでエンジン車で行っていたチューニングメニューが大きく変わってくると思われます。
具体的にはエンジン車ならではのメニューである

①エンジンの効率の良い回転域を使うための複数ギア(クロスミッションへの変更等)

②出力向上を目的とした改造(ポート研磨等のエンジン本体の改造やマフラー等の排気系の変更など)

このあたりの改造がなくなり、EVならではのアプローチが必要になってきます。EVを動かす為の主なコンポーネントは大体4つです。

VCU⇒インバーター⇔バッテリー⇔モーター

VCUはエンジン車もありますが、車の頭脳です。インバーターはVCUからの命令(アクセルONとかOFFとか)を受けて、モーターに供給する電力をバッテリーから吸い上げ、供給する流れです。


今回は動力の要となるモーターを中心にチューニングについて考えてみます。

これは最大出力が約220kW(約300馬力)、最大トルクが約460Nm(約46kgf)という、現行車ではSUBARU WRXあたりの性能をもったモーターの出力曲線です。4500~4600回転あたりが最大出力となるようです。(濃い緑の線)

ただしエンジンと違って4600回転以降も出力はそんなに落ち込みませんので、ギアチェンジをさせる意味があまりありません。

例えば筑波サーキットを想定し、使う速度域が70km/h~180km/hだった場合、モーター回転数4500~12,000rpmが70km~180km/hになるギア比であれば、変速させる必要がないという事になります。(むしろ変速させた瞬間のラグの方がもったいない場合もある)

仮に225/45/17のタイヤを履いた車のファイナルギアが4.1とした場合、モーターのピニオンギア比(エンジン車で言うミッションの減速比)が1.9ぐらいであればベストマッチな感じです。(1.9というギア比は一般的な車の2速と3速の間ぐらい)

という事で、EV車でギア比チューンと言うのは「クロスミッション」という選択肢から、ピニオンorファイナル変更で使用する速度域に合わせた「固定ギア比」となりそうです。

ただギア比変えちゃうとスピードメーターが狂うのでVCUエラーが出そうですが、そこはキャンセラーがきっと出てくるでしょう←


一方で難しいのが出力向上です。

エンジンのボアアップのような、外見はそのまま中身を変えて出力を上げるのは難しく、モーターとインバーターの大型化、それを制御するVCUも制御変更することになります。さらにバッテリーも大出力に耐えられるか、という話にもなってくるので気軽に手が出せなさそうです。

もし流行るとしたらアクセルレスポンスを少し上げる程度のVCUセッティングぐらいでしょうか。


もしかしたらスワップキットという形で、モーター、インバーター、VCUのセットで販売される可能性は無くもないですが、全てをインテグレートできる会社は中々ないですし、バッテリーまで交換となると個人で購入するには高価すぎるので、2020年現在では想像しにくいビジネスです。とはいえ、色々な国で2030年を境にEVしか販売できない国も増えてくるので、現代の常識すら変わってくるかもしれませんね。(年々安くなってますし)

エンジンと違って部品点数は少ないですが、一つ一つが高価な上に制御変更が必要になるので、DIYやちょっとしたガレージでの改造は足回りやLSD、ギア比ぐらいしかできなくなるのでしょう。ある意味、強制的にイコールコンディションになるのでレース的には良かったり?

ちなみに日産関連会社のオーテックがリーフをチューニングしている記事がありますが、こちらにもVCUはチューニングできるが、駆動系(モーター、インバーター)の開発はコストが掛かりすぎるから断念した旨が記載されています。


世界各国で2040年までにほぼエンジン車の販売が禁止になる見込みなので、2030年頃に販売ているであろう最後のガソリンエンジンモデルはその後20年ぐらいは今の90年代のスポーツカーよろしく価格が高騰しそうですね。ただしガソリンスタンドも激減して不便になりそうですが。。。


改造するというハードルが高いですし、そもそも公道を走る車を改造するという概念も無くなり、手軽にいじれるラジコンやカートみたいなモータースポーツがメインになったりするかもしれませんね。

EVについては仕事柄携わることも多いので、今後も取り上げていければと思います。

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2020年10月12日月曜日

50Igniteの非接触カム角センサー(5-0ignite Cam Trigger Kit)

オーストラリアの5-0Igniteから、SR20エンジン用の非接触式カム角センサーが発売されます。

こちらの製品の長所を読んでみると、これまでのカム角センサはカムについているスプロケットとカム角センサ側の回転センサをギア駆動で回してセンシングしていましたが、高回転になるとギアのバックラッシュ等の遊びに起因して点火タイミングが詰め切れないことがあったそうです。(とは言え、RB26等のタイミングベルト式に比べるとタイミングチェーン式のSR20では誤差が少ないそうです。)


どうやらドリフトの高回転常用中では、メーカーHPによると点火タイミングが66%改善されたと記載されています。逆を言うと純正センサーではかなり点火タイミングがズレてしまっていると言っているわけですね。

(それを考えるとRB26等のタイミングベルト方式のエンジンはどれだけズレているのか気になりますが。。。。RB系のエンジン用キットも発売されています。)


そのズレを解消すべく、カムシャフトエンドにつけた回転体の回転を非接触で計測するセンシング方式に変更したのが今回の5-0Igniteが作ったCam Trigger Kitになります。

値段も$428AUDなので日本円にすると35,000円弱なのでお手頃ですね。



ただ注意点として純正ECUやパワーFCでは使えない24パルス形式らしいので、ハルテック等のコンピュータに変更してある必要があるそうです。

またSR20の高回転化となると、縦置きのSR20DE系からSR20VE系の横置エンジンのヘッドに乗せ換えてある方もいらっしゃると思いますが、あくまで縦置きのSR20DE系にしか使えないようです。


前も触れましたがイグニッションコイルだったり、インジェクターだったり、エアフロセンサー等、エンジンを制御するセンサー類が最新のものがドンドン流用されたり製品がリリースされているので、一昔前のエンジンとは言え第一線のパフォーマンスが発揮できるようになるのはありがたいですね。

(某ショップによれば、上記のエンジン補器類を使えば最近の排ガス規制も通過できるレベルまで完全燃焼させることができるのだとか)

という事で、ドリフトやサーキットで高回転を多用する方はブローの一因でもある(?)点火タイミングについて見直しされても良いかもしれませんね。


2022.6.8
V2が発表され、スタイリッシュになったのと共に気筒判断とかも出来るようになったようです。


 I found that 5-0ignite will release new product "Cam trigger kit". 

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2020年9月16日水曜日

ホイールサイズの選び方(ホイールフィットメント)

ホイールの太さやインセット(オフセット)を変更する際に、どのサイズが良いのかは計算である程度予測は出来ても、実際にタイヤを組み込んだ状態ではみ出すか否かについては銘柄によっても左右されるので中々選択が難しいところです。
その悩みを解決するホイールフィットメントと呼ばれる商品を見つけました。



こんな感じで、組む予定のタイヤにあてがって、ホイール幅、インセット値を可変させることが出来るので、どんなホイールサイズを購入すればよいのかが確実になります。
新しい車を買われたり、アームやフェンダーを変更した際、特に社外フェンダーはFRPが多く、製造誤差も大きいので計算検討だけでなく実際にあてがってみたい場合はこのホイールフィットメントがあれば確実ですね。



金額的には日本円にして約8万円ぐらいなので、ホイール販売をされている方だったり、仲間内で1つぐらい購入しても良いかもしれません。
構造的にはそこまで難しいものではないので金属加工が得意な方は作っても良いかもしれませんが、精度が大事な製品になってくるので難しいかもしれませんね。


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I found “wheelfitment”. It is useful for wheel fitting.

2020年8月20日木曜日

50ignite(5-0イグナイト)の評価⁉︎

純正ではなく社外のダイレクトイグニッションコイルが色々なメーカーから出てきていますが、最近は以前紹介した5-0Igniteというオーストラリアのメーカーのコイルが話題に(自分の中で)なっています。


このコイルの特徴は以前の記事をご覧いただければと思いますが、要はAudi用のDENSO製コイルを他社種に流用できるようキット化されている製品です。
ドエルタイムと呼ばれる、コイルの中にどれだけ電気をため込むことが出来るのか指数が高いのがR35GT-Rのコイルになりますが、コチラのショップのブログを読むと、このAudi用は直噴エンジン用という事で火の飛ばし方が違うようです?
オカダプロジェクツのイグニッションコイルはマルチスパークと言う、一回の爆発に対し複数回点火する方式もありますし、点火方式にも色々あるのかな?
(ちなみにドエルタイムが長いのはガソリンエンジンではなくLPGガスエンジン用のコイルで、検証結果については以前のブログをご覧ください)

説明書を読む限り「純正ECUでも使えるけど社外ECUがオススメ」的な感じなので、基本的にはニスチューン等のコンピューターに変えてセッティングを取る必要があるようです。
R35コイルを使ったiGNITION PROJECTSもそうですが、近年の強化コイルの性能をフルに生かそうとすると、ポン付けではなくコイルにあわせてセッティングする必要がありそうです。

コイル周りも年々進化しているので見ていて面白いですね。


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I found review and set up of 5-0 ignite. Is that sparks stronger than the others??

2020年7月17日金曜日

Rewitecの効果について(レヴィテック)

最近、評判も良いレヴィテックというエンジンオイルやミッションオイルへの添加剤があります。
添加剤には色々な種類があり、以前紹介したようなベルハンマーやナスカルブ等の塩素系やマイクロロン等のテフロン系のコーティング剤がありますが、近年見かけるようになったのがミハエル・クルム選手が代表を務める会社がインポーターのレビテックです。


こちらは説明文に「シリジウムが作用し~」と書いてあり、調べてみるとシリジウムとはシリカ、ケイ素のことを指しているようです。
この元素がどのように作用して、フリクションの低減等を実現するのか、デメリットは無いのか調べてみました。


まずシリカ被膜と言うのはコチラの九州大学が出している文献によれば、1,000℃の温度でも持続できるのだとか。またこちらのページによれば皮膜形成には時間がかかるそうです。
もしこのとおりならレヴィテックの説明書にある「効果がでるまで約1,500km走行が必要」というのは正しく見えてきます。(1,500kmの基準はよく分かりませんが。。。)
またこのシリカ被膜というのは、ミッションやデフオイルによく配合されている硫黄等に対しても強い被膜だそうです。


オイル添加物に対しても強い上に摺動抵抗を減らすことが出来るのであれば、燃費改善等に役立つはずですのでメーカー純正オイルだったり、純正部品で何か講じられているのかなと思って調べてみると、ありました。

コチラのトヨタが出している論文によれば、燃費を求めるハイブリッド車や、レクサスLFA等の高回転エンジン部品(ロッカーアーム)にはそもそもシリカコーティングがされていて、摺動抵抗を減らしているのだとか。


ではどれだけ摺動抵抗が減るのか気になって調べてみましたがクリティカルな文献がなく、コチラの論文によればシリカ配合することで抵抗が減っていることが書かれているので、結論として摺動抵抗が減ることは間違いないようです。
一方で摩擦粉が出るとも書いてあり、一般的なエンジンオイルの劣化原因の一つとして「ケイ素酸化物」という記述も見たことがあるので定期的にオイル交換をする必要があるかもしれません。
(一般的なサイクルで交換していれば問題ないかと思いますが)


という事で今の所レヴィテック(シリカ皮膜)に関してメリット・デメリットを調べてみましたが、メリットばかりでデメリットと言えばコストぐらいでしょうか。HYBRIDやLFA等を除いて一般的なエンジンであれば燃費改善だったり、シフトの入り(滑り)が良くなりそうですね。
ただしレヴィテックがエンジン等の金属ではなく、オイルに対してどのような影響を及ぼすのかは未知数なので、スポーツ走行するまでにレヴィテックを施工を完了させ、オイル交換しておいた方が良いのかもしれません。

こちらはエンジン用。国産車に多い1.5~2.5リッタークラスであればこれ一本で足りるようです。
(軽自動車だともっと少なくても良いみたいです)

こちらはミッションやデフオイル用。耐極圧剤性能が良いのでしょうか。
あくまで文系素人の情報の寄せ集めなので正しいかわかりませんが、参考までに。


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I searched about efficacy of Rewitec. What is the silicon coating for metal surface?

2020年7月3日金曜日

着れるクーラー(REON POCKET)

こんな製品がSONYから発売されたそうです。



レオンポケットと言う、首元にポケットがあるシャツに挿入するだけの簡易クーラーです。
以前から送風機能付きのジャケットは利用されている方はよく見ますが、気温が体温以上になると送風機能があっても辛い昨今の夏場でした。

一方でこのクーラーであれば30℃の環境下で体表温度を−13℃、つまり17℃に出来るそうです。17℃って、むしろ寒そうですね(笑)

ソニーHPより。

少し効力は落ちるかもしれませんが40℃の環境下でも−13℃冷やすことが出来れば27℃ですから、外でも快適に過ごせそうです。
サーキットでの待機中やジムカーナでは慣熟歩行時などに有用そうですね。

またヒーター機能もあるようで、冬場も利用できるようです。

効力としては上図を見る限りだとホッカイロの方が暖かいかも?
まぁ夏場だけでなく夏冬兼用できて経済的かもしれません。

需要が高いのかまだネット価格が高騰しているようですが、落ち着けば定価は1.3万円とそこまで高くないですし、サーキットだけでなく夏場に外に出る機会が多ければ普段使いもできるので検討してみても良さそうです。