2020年6月4日木曜日
低イナーシャなデュアルマスフライホイール?
NDロードスターのフライホイールについて、とても興味深い記事を拝見しましたのでメモです。
ジムカーナやサーキット等でスポーツ走行をされる方は問答無用で交換されるであろう(?)純正フライホイール。
中でも3型と呼ばれる2018年6月以降の生産モデルからはデュアルマスフライホイールと呼ばれる、2重構造のフライホイールが採用されているそうです。
(ちなみに学生の頃このフライホイールの上に乗って腰をひねるストレッチをよくやっていた記憶がありますww)
気になる点は、上の記事の方もおっしゃられるように重量の重いデュアルマスフライホイールをどうやって「低イナーシャ」化したのか、と言う点ですね。
以前もまとめましたが多分重い部品であるエンジン側のディスクと、バネ等の部品をできるだけ小さい直径でまとめることによって実現しているのかもしれませんね。
個人的には好きな機構なんですが、クランクシャフトの軸出力が食われるという記事を見てしまうと、やっぱりスポーツ走行には不向きなのでしょう。
一方で高速道路を一定速度でクルージングする際などは、慣性重量が大きい方が速度維持がしやすいことから運転は疲れにくくなるので、(またアクセル操作頻度が減るので、定速運転では燃費もよくなるのだとか?)時々スポーツ走行ぐらいの使い方であればある程度重いフライホイールの方が良いかもしれませんね。
商品改良版のRFにデュアルマス・フライホイールを採用した理由 https://t.co/i2HRrlTLUV— Outlaw-motorsports (@outlaw_ms_pr) June 2, 2020
ジムカーナやサーキット等でスポーツ走行をされる方は問答無用で交換されるであろう(?)純正フライホイール。
中でも3型と呼ばれる2018年6月以降の生産モデルからはデュアルマスフライホイールと呼ばれる、2重構造のフライホイールが採用されているそうです。
(ちなみに学生の頃このフライホイールの上に乗って腰をひねるストレッチをよくやっていた記憶がありますww)
気になる点は、上の記事の方もおっしゃられるように重量の重いデュアルマスフライホイールをどうやって「低イナーシャ」化したのか、と言う点ですね。
以前もまとめましたが多分重い部品であるエンジン側のディスクと、バネ等の部品をできるだけ小さい直径でまとめることによって実現しているのかもしれませんね。
個人的には好きな機構なんですが、クランクシャフトの軸出力が食われるという記事を見てしまうと、やっぱりスポーツ走行には不向きなのでしょう。
一方で高速道路を一定速度でクルージングする際などは、慣性重量が大きい方が速度維持がしやすいことから運転は疲れにくくなるので、(またアクセル操作頻度が減るので、定速運転では燃費もよくなるのだとか?)時々スポーツ走行ぐらいの使い方であればある程度重いフライホイールの方が良いかもしれませんね。
2020年5月20日水曜日
エンジンオイルSP、GF-6規格のスタート
エンジンオイルを選ぶ際に気になる規格と言うのがあり、APIやILSAC、ACEAなどがあります。
日本ではAPIとILSACの分類がオイル缶に記載されていることが多いです。
TAKUMIモーターオイルより
画像で言うところの缶の右下に記載してある"SM"や"SN"というのがAPI規格のグレードです。APIは日本で販売されているオイルにはよく記載されています。これに省燃費性能などを加えた規格がILSACだそうで”GF-5”や"GF-4"とかが缶に記載されています。(画像だと奥の緑の缶とかには記載されています。ちなみにCFはディーゼルの規格です)
この規格について、今までSN/GF-5が最新規格だったのですが、2020年5月からSP/GF-6が最新規格となっています。
SP/GF-6に求められるのはGF-5 規格に比べ、省燃費性、耐スラッジ性、ピストン清浄性、高温酸化安定性などだそうですが、トピックとして3点抜き出してみました。
①省燃費性能
0W-16という柔らかいオイルも規格に加えられ、エンジンオイルに求められる省燃費性能が向上。
②低温清浄性能
HYBRID車は特にそうだと思いますが、STOP&GOでエンジンオイルの温度が上がらず、スラッジが発生しやすい条件においても清浄性能が保てるよう、性能が向上しているみたいです。
③チェーン摩耗防止性
タイミングチェーンを採用しているエンジンは近年増えていますが、チェーンが伸びる原因の一つであるスラッジの影響を緩和しているそうです。
個人的には一番気になる向上項目ですね。
その他にも沢山試験項目がありますが、これまでのSN/GF-5よりは、全体的に性能が向上しているそうです。
詳細なGF6についてはJXTGから出ている論文が良くまとまって読みやすかったのでご参照ください。試験項目だけ抜粋します。
今回のSP/GF-6ではメインを省燃費性能に目を向けた新規格となっているため、モータースポーツをする上でそこまで気にする必要もないのかもしれませんが、総合的に性能向上しているようですので、オイルを選ぶ際に頭の片隅に知識として置いておく必要はありそうです。
他の記事をお読みになりたい方は↓のラベルや関連ページ等からご参照ください。
What is the newest ILSAC engine oil performance standard "GF-6"??(API "SP") .What is the main purpose of this?
日本ではAPIとILSACの分類がオイル缶に記載されていることが多いです。
TAKUMIモーターオイルより
画像で言うところの缶の右下に記載してある"SM"や"SN"というのがAPI規格のグレードです。APIは日本で販売されているオイルにはよく記載されています。これに省燃費性能などを加えた規格がILSACだそうで”GF-5”や"GF-4"とかが缶に記載されています。(画像だと奥の緑の缶とかには記載されています。ちなみにCFはディーゼルの規格です)
この規格について、今までSN/GF-5が最新規格だったのですが、2020年5月からSP/GF-6が最新規格となっています。
SP/GF-6に求められるのはGF-5 規格に比べ、省燃費性、耐スラッジ性、ピストン清浄性、高温酸化安定性などだそうですが、トピックとして3点抜き出してみました。
①省燃費性能
0W-16という柔らかいオイルも規格に加えられ、エンジンオイルに求められる省燃費性能が向上。
②低温清浄性能
HYBRID車は特にそうだと思いますが、STOP&GOでエンジンオイルの温度が上がらず、スラッジが発生しやすい条件においても清浄性能が保てるよう、性能が向上しているみたいです。
③チェーン摩耗防止性
タイミングチェーンを採用しているエンジンは近年増えていますが、チェーンが伸びる原因の一つであるスラッジの影響を緩和しているそうです。
個人的には一番気になる向上項目ですね。
その他にも沢山試験項目がありますが、これまでのSN/GF-5よりは、全体的に性能が向上しているそうです。
詳細なGF6についてはJXTGから出ている論文が良くまとまって読みやすかったのでご参照ください。試験項目だけ抜粋します。
今回のSP/GF-6ではメインを省燃費性能に目を向けた新規格となっているため、モータースポーツをする上でそこまで気にする必要もないのかもしれませんが、総合的に性能向上しているようですので、オイルを選ぶ際に頭の片隅に知識として置いておく必要はありそうです。
他の記事をお読みになりたい方は↓のラベルや関連ページ等からご参照ください。
What is the newest ILSAC engine oil performance standard "GF-6"??(API "SP") .What is the main purpose of this?
2020年5月7日木曜日
鍛造ホイールのメリット・デメリット
サーキット走行後にホイールをチェックすると、縁石に乗るからだと思いますがクラック(欠け、割れ)が発生していることがあります。
個人的な感覚としては「鍛造ホイール」ほど発生していることが多いと感じ、ドリフトなどの縁石バンバン踏む競技の方は「鋳造」を選ばれていることが多いような気がしていたので、なぜなのか調べてみました。
(結論としては「気のせい」でした…)
モータースポーツをされる方はなるべく軽いものを要望されることが多いと思いますが、ホイールを軽くすることによるメリットは「路面追従性」や「ブレーキ性能」が良くなり、反対にデメリットとして乗り心地が悪くなると一般的に言われています。
(ホイールを軽くするメリット、デメリットは沢山記事がありますので、気になる方は検索してみてください)
なるべく軽いホイールを選ぶにあたって出てくるのが、ホイールの製造方法である「鋳造」と「鍛造」という言葉です。
漠然と「鋳造は溶かしたアルミを型に流し込んで形作る」、「鍛造は金属の塊を叩いて形作る」ぐらいの理解でしたが、なぜ鍛造の方が軽くて強いホイールになるのか理解して無かったので調べてみました。
こちらのHPのご説明が一番よくわかりました。
要は鍛造だと木で言う年輪のような筋(メタルフローライン)を切断することなく、活かしたまま形作るので、薄く(軽く)ても強くて「しなやかな」ホイールができるようです。
と言うことで冒頭で懸念していたクラックに対する強さ(衝撃に対する強さ≒靭性)も含め、全てにおいて「鍛造」の方が優れているのですね。
デメリットとしては生産が難しく、検査工数も多いためコストが高く、複雑なデザインがし難いことぐらいでしょうか。
と言うことで、値段が高いというデメリットを除けば、「鍛造」を選ぶのが良さそうですね。
ただ最近は「鋳造」でも優れた製造方法が沢山あり、軽量で高剛性な製品もたくさんあるので、模造品等の粗悪品を除いて「好きなデザイン、ブランド」で選んで良いかと思います。
他の記事をお読みになりたい方は↓のラベルや関連ページ等からご参照ください。
What is the difference between forged-wheel and casting-wheel? Is the Forged-wheel has good tenacity?
個人的な感覚としては「鍛造ホイール」ほど発生していることが多いと感じ、ドリフトなどの縁石バンバン踏む競技の方は「鋳造」を選ばれていることが多いような気がしていたので、なぜなのか調べてみました。
(結論としては「気のせい」でした…)
モータースポーツをされる方はなるべく軽いものを要望されることが多いと思いますが、ホイールを軽くすることによるメリットは「路面追従性」や「ブレーキ性能」が良くなり、反対にデメリットとして乗り心地が悪くなると一般的に言われています。
(ホイールを軽くするメリット、デメリットは沢山記事がありますので、気になる方は検索してみてください)
なるべく軽いホイールを選ぶにあたって出てくるのが、ホイールの製造方法である「鋳造」と「鍛造」という言葉です。
漠然と「鋳造は溶かしたアルミを型に流し込んで形作る」、「鍛造は金属の塊を叩いて形作る」ぐらいの理解でしたが、なぜ鍛造の方が軽くて強いホイールになるのか理解して無かったので調べてみました。
こちらのHPのご説明が一番よくわかりました。
要は鍛造だと木で言う年輪のような筋(メタルフローライン)を切断することなく、活かしたまま形作るので、薄く(軽く)ても強くて「しなやかな」ホイールができるようです。
と言うことで冒頭で懸念していたクラックに対する強さ(衝撃に対する強さ≒靭性)も含め、全てにおいて「鍛造」の方が優れているのですね。
デメリットとしては生産が難しく、検査工数も多いためコストが高く、複雑なデザインがし難いことぐらいでしょうか。
と言うことで、値段が高いというデメリットを除けば、「鍛造」を選ぶのが良さそうですね。
ただ最近は「鋳造」でも優れた製造方法が沢山あり、軽量で高剛性な製品もたくさんあるので、模造品等の粗悪品を除いて「好きなデザイン、ブランド」で選んで良いかと思います。
他の記事をお読みになりたい方は↓のラベルや関連ページ等からご参照ください。
What is the difference between forged-wheel and casting-wheel? Is the Forged-wheel has good tenacity?
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