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2019年2月18日月曜日

ベルハンマー(ナスカルブ)等の塩素による腐食について

極圧剤の腐食について前回のブログの続きです。

前回触れたように「金属が腐食される」と聞くとマイナスなイメージしか持てないですが、この腐食というのは金属表面と反応して表面を「軟化」させ、極圧状態(すごい圧力がかかってオイルが入り込めない状態のとき)においてオイルに代わって「潤滑」させて、焼き付きを防止しているようです。

なので腐食は確かに嫌ですが、いざという時にブローする方が嫌なので、どっちを良しとするかなのかと思われます。


そこで腐食は「悪」ではなく、ある程度までは「正」として見るとしても、どの程度腐食が進んでしまうのか気になったので調べてみました。


今回取り上げる塩素系の添加剤であるベルハンマーの販売元であるスズキ機工から銅に対する腐食テストがおこなわれている結果が示されています。


「腐食ではなく鍛えられています」と記載されていますね。


鍛えられているかどうかは(?)ですが、本当に腐食が進まないのか「ちょっと怪しい」と思って文献を調べてみると、出光興産から金属腐食に関する論文が公開されています。

この論文の中で出てくる添加剤の中では塩素化パラフィンが該当するのかと思われますが、超極圧領域(境界潤滑領域)では他の添加剤に比べて摩擦が高くなってしまっていますね。腐食に関しては、スズキ機工が公開しているとおり銅に対する腐食については論文内では触れられていないですね。(銅も実験していることから、結果として銅に対してはそこまで腐食反応が無かったのかもしれません。)


一方でホワイトメタル(ミッション等のギアやシャフト本体によく使われている金属)への腐食が認められますね。
とは言っても100℃以下の低温では、どの金属においても腐食はほぼ無いようですので、街乗り程度では腐食の進行についてはほぼ考えなくて良さそうです。

気になる点としては実験における塩化パラフィンの添加量は 他の添加剤に比べて多め(10%で実験している)なことですね。2%以下の少ない添加量だと腐食度合いに差がないということなのでしょうか。(逆に現在のデフオイルによく入っているジアルキルジチオリン酸亜鉛は少量でもアルミに対する腐食が出てしまっています。)




また興味を持った点として、塩素化パラフィンのみ摩擦の特性が、400℃以下であれば一番低いという点でしょうか。(逆に400℃を超えるような超極圧状態では他の添加剤に分があるようです)



これを見る限り、そこまで高温にならない環境下及び極端な極圧状態でなければ塩素はコストも含めて優秀な極圧剤のように受け取れます。

ただ調べを進めていくと塩素化パラフィンというのは極圧剤として優れている一方、発がん性があったり焼却処理が大変なことから、環境問題的に大手メーカーは使いたくても使うことができないのだとか。
なので代わりに使われているのが、アルミに対して腐食があっても文献にも出てくるジアルキルジチオリン酸亜鉛などだそうで。(銅も腐食させてしまうようですが真偽は定かでない)

どの極圧剤にしろ何かしらデメリットがありますが、加えないわけにはいかないので添加量(%)を少なめにし、腐食防止剤等を配合することでデメリットを抑えつつ、メリットを享受しているのかもしれませんね。



現在販売されているデフオイル(LSDオイル)に添加されている極圧剤は上記のジアルキルジチオリン酸亜鉛のような金属系が多いそうですが、真偽は自分が調べる限り定かではないですが、ミッションのシンクロに使われている真鍮(銅)を腐食させてしまうことがあるらしく、純正指定のミッションオイルは添加剤(極圧剤)の量が少ないGL-3やGL-4が多いです。
特にFRのようにミッション内にハイポイドギアを持たなければ極圧剤の多いGL-5よりは配合の少ないGL-3やGL-4の方がよさそうですね。(ドリフト等で瞬間的に激力がかかるような動きをするのであればギア本体の保護的にGL-5の方が良いのかも)
オイルメーカーは勿論このあたりは承知の上で腐食防止剤等を配合しているでしょうからそこまで心配する必要もないかもしれませんが、以前のブログでも触れたようにFF系のLSDが入ったミッションはシンクロが早くダメになる気がするのは極圧剤のせいなのかもしれませんね。(LSDを入れる方は一般的に使い方が激しいですし、LSDの金属粉が出やすいからかもしれませんが。。。)


てな感じで塩素系は環境にはよくないが、極圧剤としてはホワイトメタルへの腐食があるが400℃以下で添加量を少なく、超極圧箇所でなければコスト面を含め総合的にはそこそこ優秀。現代においては広く使われている硫黄系もアルミ等への腐食が懸念事項としてはあるようですが、環境と超極圧領域においては優秀な極圧剤のようですね。
(販売元のスズキ機工に聞いてみました。




これらを踏まえて市販オイルは極圧剤と腐食防止剤や酸化防止剤等をバランスしているでしょうから、いくら「オイルに影響がない」と謳っている添加剤・極圧剤・エンジンコーティング剤と言われる物でも、個人で添加はしない方がよいのでしょう。







ここまで書いといてあれですが、前回のブログで取り上げたオイルメーカーの方のコメントでも「高負荷でなければ軽くなったように感じる」と書いてあったのもあったので、ものは試しで塩素系の添加剤を街乗り車に入れて実験してみようかと思います。



他の記事をお読みになりたい方は↓の関連ページ等をご参照ください。

Does Chlorinated paraffin put in engine oil have meaning?? Is it good for metal surface??

2019年2月12日火曜日

ベルハンマー(ナスカルブ)等の極圧剤におけるデメリットについて


前回のブログの続きで、エンジンオイルやミッションオイル、デフオイルに入れたりする添加剤(極圧剤)について。




極圧添加剤について調べを進めていくと、ベルハンマーや、ベルハンマーの製造元であるナスカルブに含まれる塩素(塩素化パラフィン)というのが金属を腐食させてしまうという記事を見つけました。



またこちらのページでは、オイルを作られている方がこんなコメントをしています。

ナスカルーブ(同製品にベルハンマーがありますが、製造元>製品は同じと思われます)は、典型的な塩素化パラフィン(塩素系極圧性剤の中でも一番作用が強い塩素系極圧性剤)で、そのことはメーカーも認めている要です。
(ただ、かなり強引といいますか歪曲したアナウンスをしているように思います。)

塩素化パラフィン(※以下塩パラ)を初めとする塩素系極圧性剤は、僕ら専門職はかなり否定的です(全く否定といっても良いです)
僅かなメリットに対して、深刻なデメリットが多すぎること。
法的に厳しく一般販売が規制されている(禁止されている)こと。
以上から、僕らが手を出したりすることは、全くありません。

この辺は、順を追ってきちんと説明していけばご理解いただけると思うのですが、膨大なボリュームになってしまいますので、要点(ポイント)だけ挙げておきます。

■メリット
・高い速効性
・高い洗浄性(>▲実際は、「脱鑞作用」という剥離剤作用に近い作用になります。)
・高い極圧性
・「ストライベック曲線」での、境界潤滑ポイントが30~50%左に延長される。また、その分、EHL領域~境界潤滑までのカーブが寝る(>ここのカーブが寝ると、手回し等の無負荷or無負荷に近い加重条件下では、非常にμ(摩擦係数)が下がったような体感フィールになります。フッ素等の固形潤滑(物理潤滑)も同じことになります。)
・極圧性が向上することにより、ギヤやチェーン等の駆動音は、かなり低減される。

■デメリット
・高極圧性基剤や極圧性剤の濃度を上げる(過多になると)と、その他に配合されている添加剤類の性状がかなりスポイルされる。塩パラの場合はかなり作用が強いため、全くに近いレベルまで作用しなくなります。
・深刻な膨潤性>樹脂やゴム類に対して、激しい膨潤作用がある。
・緩衝作用は高いが、作用のプロセスとして、通常FM剤配合品の数倍から十数倍磨耗する。
・誘錆性が、塩水の数倍~十数倍高い
・μ(摩擦係数)は、下がらない。むしろ上がってしまう。
・一度でも付着してしまうと、除去することが非常に困難(≒過去にたった1回使用しただけで、実質的にリカバリーは不可能になります。)
・法的に、厳しく製造/販売が禁止されている(>ユーザーに対しては、モラル上の問題だけになると思いますが、空き缶を一般家庭ゴミとして出せない(償却するとダイオキシンが発生してしまうから)>日本に数箇所しかないダイオキシン処理施設に廃棄しないと行けない。>これが、実質禁止されている理由だと思います。)


ナスカルーブ等の塩パラ製品を使用すると、速効性も高いですし、ギヤ鳴りもかなり減少するはずですし、軽い負荷(ペダリング)では軽くなったように感じるはずですから、かなり効果的と受けとめてしまうはずです。

ただし、高負荷条件になるとμが下がっているわけではないので、強烈に出力損出(≒要は脚が食われれる)ことになってしまうんです。
あと、室内保管していても、直ぐにオレンジがかった赤色(黄色)に全面に錆が生じるはずです。(>赤錆状というより、全体に色が変色するような感じですね。)






という記載がありますが、一方でナスカルブを作っているメーカーの化研産業はこのように回答しています。


Q:ゴム、プラスチック製品に対して塩素系添加剤の攻撃性を懸念する声があるが?
A:塩素の影響に関して間違った情報であると思われます。
塩素が、ゴムプラスチックに影響するのではなくオイルそのものが影響するのです。
その証拠にプラスチックなど成形品の洗浄に塩素系の溶剤が使われたりします。
(別紙:NASKALUBのプラスチック及びゴムへの影響
それと、オイルに添加される塩素という物は塩化パラフィンの形で添加されており、 これは、オイルを低温で焼却した場合ダイオキシンなどの発生が懸念され、有害物質として扱われましたが、 これに関しては塩化パラフィンのメーカーなどが猛烈に反発し、炭素量の多い塩化パラフィンは有害物質から除外されています。
つまり、塩化パラフィンそのものは非常に安定性が高く安全と言うことです。




さすが製造元、ダメなゴム一覧がベルハンマーと一緒ですね(汗)
天然ゴムには可逆性があるようですが、車のシール類によく使われているニトリルゴムとかには影響ないみたいですから、エンジンやミッションに入れてもそこまで気にする必要はないかと思います。
(古い車や一部の車は入れないほうが良いです)


とは言え、一度「腐食」という言葉を聞いてしまうとマイナスなイメージしか浮かばないですが、実は現在市販されているデフオイルに代表される極圧剤が入ったオイルは金属を「腐食」(表面を軟化)させることで極限の状態のときに「潤滑」させて、焼付を防止しているそうです。



なのでここで気になってきたのは



「どの程度腐食してしまうのか。それは可とする程度なのか。」




また上記のとおり超極圧(境界潤滑領域)においては、この腐食による表面の軟化が潤滑作用として働いているので一概に「悪」と考えるわけにもいかないような。
また腐食といってもどの程度腐食してしまうのでしょうか。調べてみましたが、また長くなったので次回のブログにて。



(2019.2.25追記)
追加情報として、元々ベルハンマーはナスカルブを生産していた化研産業で生産していたようですが、現在の製造元は違っており、成分も変わっている旨の記事をみつけました。
ただ上記したゴムに対する攻撃性一覧や腐食テストの公表結果は変更されてないので、そこまで大幅に変わって無いものと思われます。



他の記事をお読みになりたい方は↓の関連ページ等をご参照ください。


What is engine oil additive?? Is it good for metal surface??

2019年2月8日金曜日

金属のコーティング剤(極圧潤滑剤)について

エンジンやミッションのコーティング剤、極圧剤についてあげられるのが、マイクロロン、メタライザー、Rewitec、進化剤、ベルハンマー…等々沢山の種類が出ています。

エンジンに限らず、ミッションやデフなど金属表面は使っていれば必ず傷や摩耗が出てきます。その時にどのようなものを投入すればよいのか迷ったので比較・調べてみました。

マイクロロン


かなり老舗の金属コーティング剤。要約すると金属表面にテフロン系の膜を形成することで摺動面を均し、動きを良くしたり修復することができるとのこと。
この効果については学術的にも効果が出ているらしいです。




Rewitec(レヴィテック、レビテック)

ドイツのメーカーが出している金属コーティング剤。「シリジウムが保護膜を形成し~」的なことが書いてあったので調べてみると、シリジウムというのはケイ素とのこと。ケイ素ということは、いわゆる「シリコンスプレー」と同じような表面膜形成による表面平滑化というイメージでしょうか。
(シリコンスプレーの効能や使いどころについてはコチラのページが良くまとまっています。)
Rewitecも独自で研究機関の効果を実証しているので、下記の進化剤やメタライザーと合わせてケイ素系のコーティングは意味ありそうですね。


輸入している製品の割にはお手頃な気がします。



進化剤

こちらも成分としてはケイ素系の金属コーティング剤ですので、効果としては上記のRewitecに似たようなものになるかと思いますが、こちらのページにて検証されている方のを読みますと、下記のメタライザーの方がよさそうに思います。


量は少ないですが、1瓶あたりの価格はお手ごろですね。


メタライザー


ケイ素系のコーティング。内容的にはエンジン等が動いて出てきた金属粉を、再び傷や表面に付着させて修復するというもの。
よって新品のエンジンオイルに入れても効果はなく、ある程度走ってエンジンオイル内に金属粉がある状態で添加しないと意味がないというもの。
効果については学術的にも効果が出ているのでこちらも信用できそうですが、効果継続時間が気になりますね。


ちなみに上記で触れた同じケイ素系のRewitecや進化剤よりもお手頃価格で購入できますし、ラジエターやパワステポンプなど、使う場所(使う油種)に合わせてラインナップも豊富です。


ベルハンマー

上記のフッ素でもケイ素でもない、化学反応で金属を潤滑させるらしいもの。2016年から登場し、車・バイクに限らず色々な摺動部分において高い評価を獲得しているようです。


こんな感じで金属膜を形成するようです。
うたい文句的には「フッ素やモリブデンを使わず、それより効果が高い」と言っているので、マイクロロンよりも効果あると明言している感じですね。
コスト的には上記のケイ素系コーティングよりは持ちが悪いのか、オイル交換毎に入れると良い的なことが書かれているので、交換頻度によりますが微妙なところでしょうか。


容量もいろいろな種類が出ていますが、エンジンやミッションに入れるのであれば1ℓあたりが使いやすそうです。
ちなみに2018年に、保護膜形成の即効性と持続性を強化した「ベルハンマーゴールド」というのが発売されました。


ちょっと高めですが、ベルハンマーゴールドだと2輪の選手が使っている実績があるようです。
コーティング剤と言うより潤滑剤ですが、調べるとこのベルハンマーも含めて、よく使われている成分の一部が車やバイクに使うには知っておいた方が良い点があるようです。

長くなったのでまた次回に。

2019年2月2日土曜日

風洞実験装置とエンジンベンチ室等の見学

先日は浜松(正確には磐田)にあるモンスター静岡磐田にて行われた工場見学にお誘いいただき、行ってきました。
目的としては同社がもともとスズキスポーツだった頃からある車のための「風洞実験室」、「エンジンベンチ室」、ドライカーボンを焼くための「真空窯」の見学です。



見学開始が13時からで、かつサーキットに走りに行くわけでもないので体力も気にしなくて良さそうだったので下道にて行ってみました。
5時過ぎに自宅(ほぼ千葉県)から都心を抜け、246を南下。御殿場あたりで7時過ぎですっかり明るくなり。


富士山が良く見えました。
裾野を超えて1号線に入ってからはバイパスになっていて、清水のあたりでの道路工事による渋滞以外は半分高速道路みたいな感じで進めました。


藤枝ちょい手前の宇津ノ谷峠にて休憩。
思い返せばここ以外で休憩してない。。。

その先もわりとサクサクと進み、11時30分ごろには現地着。


バイパスに乗ってしまえばクラッチ操作もないので、下道移動でも割と楽に進めますね。
先日も日光まで下道でしたが、慣れちゃうと高速使えなくなってしまいます(笑)


同日は「蚤の市」と呼ばれるイベントでアウトレットセールが開催されてました。


13時になっていよいよ工場見学ツアーの開始です。
まずはエンジンのポート研磨を行う専門の部屋から。


ポート研磨専用の部屋があることにも驚きですが、何名も作業ができるスペースがあったのでピーク時は結構研磨作業があるのかもしれませんね。


研磨室の横にはカプチーノもありましたが、ポルシェもエンジンが下ろされ何やら開発されてるご様子。


続いて見させていただいたのは、駆動系関連の検査及びポートの空気流入量測定する部屋。




こちらの磁気探傷装置を使うと、クランクシャフト等の金属の見えないクラックを可視化することができ、OHで再使用してよいのか判断できる機械だそう。
普通のショップは細かなクラックチェックが出来ず、気が付かないまま組み上げてブローすることもあるんだとか。



その横にはフローベンチとよばれるポート空気流入量を測定する機械。
カムシャフトのプロフィールを変えてバルブリフト量を増やしたとしても、ポート形状が悪ければ空気が入らない=意味がないので、ポート形状を最適化するためには測定して形状を決めるのだとか。



WRCやパイクスピーク等でバルブサイズが規定されている場合は特に、空気が入りやすいようにポート形状を決め、実際に空気が流れるか計測しながら開発してきたそうです。





続いてエンジンを組むための恒温室。1年中20℃に保たれ、バルブクリアランス等の値を正確に測定しています。


ここで組み上げたエンジンをお隣にあるエンジンベンチ室で回してチェックを行うそうです。


当日は搭載されていませんでしたが、ここに載せて求められるパワーが出ているかどうか、組み上げたすべてのエンジンを確認しているそうです。
全国のモンスタースポーツで受注したコンプリートエンジンやOH依頼されたエンジンは全てここで組み上げとベンチテストを行ってから返却されるので、慣らしもいらないそうです。


その後は風洞実験室へ。
実験台に載っていたのは33スイフトで、モンスターの新作エアロを装着した車両。
実際に回したところを撮影させてもらえました。



これでcd値などを測定したり、ダウンフォースなどを加味してエアロ形状を決めているそうです。高い値段はしますが、効果があるエアロになっているそうです。
その他にもWRCマシンやGTウィングも様々な形状のモデルがありました。
国内でも風洞実験ができる施設はあまりないですから、色々なところから試験委託されるのでしょうね。

その後エアロの開発部屋を視察させて頂き、最後にドライカーボンを焼くための窯を見せてもらいました。
写真は撮れませんでしたが、バンパーやボンネット、ウィングなどが焼ける国内でも中々大きいオートクレーブでした。


帰りは夜に予定があったので高速にて。
高速使っても3時間半ちょっとかかったので、下道より2時間ほど短縮という感じで終了。




下道と高速の半々でしたが、燃費は23.6km/lと中々の数字を記録。


EFエンジンのL700も古いですが中々優秀ですね。
また変更した現在のギア比だと70km/hあたりで走れれば26km/lはいけそうな気がします。

次はホイールとかの工場見学してみたいですね。

2018年12月5日水曜日

インタークーラーやオイルクーラーの水冷化について

今日はインタークーラー等の冷却装置について。

こんな記事が出ていました。





HKSがS660用にインタークーラーおよびオイルクーラーを水冷化するキットを発売した、という記事です。
以前自分のブログでも触れたように、パイピングレイアウトが短く出来、コアサイズも小さくできることから水冷化は有効な手段ですが、重量や構造が複雑化することによるデメリットと天秤にかけてどっちが良いかという話になるかと思います。

特に軽自動車等の排気量が小さめでトルクがないターボエンジンであればある程、インタークーラーというのは短く、小さくすることの効果が大きいかと思われます。

水冷化という点以外でこの記事の中で気になったのが、S660で通常の空冷仕様だと吸気温度が150度に達してしまうという点です。
単純にコアサイズが小さすぎるというのもあるかと思いますが、MRという車のレイアウト上、インタークーラーが風に当てにくいという欠点がよくわかります。同じくエンジンオイルのオイルクーラーも油圧が下がってしまうことから風が当たるからと言って前に置いたりといった長いレイアウトを取ることができないというのも難点です。
てことはターボであるMR2は勿論、MR-S、NSXなどのMRレイアウトの車というのはみんな吸気温度(ターボ車)と油温の冷却が難しそうです。

MR-2などではこんな感じでミッションの下あたりにオイルクーラーを水平に設置している方がいらっしゃいます。


コチラのサイトより。

勿論やらないよりは効果あるかと思いますが、この取り付け方だと通常の垂直に取付を行うよりも風による冷却効果が少ないのでもしMRの方で冷却関連に困っている方がいれば、このキットを流用するなどして水冷化を考えても良いかもですね。

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2018年11月12日月曜日

オイルの製造元について

以前オイルについてブログを書きましたが、追加で最近ふと製造元について気になったので調べてみました。

そもそもエンジンオイルやギヤオイルの原料は石油ですので、ベースオイルは大手石油メジャーからオイルブレンダー(MOTULやOBELONなどのブランド会社)に卸され、各社において添加剤などを添加して自社製品として流通させています。

ですが全てのブレンダーが自社でブレンドしている(工場を持っている)わけではなくて、かなり多くのメーカーは委託生産で作っています。
個人的に驚いたのが大手の会社であっても委託生産を行っているという点でした。

例えばカストロールのwikiによると、国内で売っている同社ブランドのオイルは、国内の会社に委託生産(この場合カストロールの名前で作らせるので「ライセンス生産」と呼ばれるようですが)させているようです。
もちろん本国で作ったオイルもあるのですが、限定的だったり、一部の輸入会社が本国から取り寄せて売っているのみとのことでした。

確かに、自分が以前使っていた大手石油メジャーであるTOTALのオイルも「銀缶」と呼ばれるものと「赤缶」と呼ばれる、TOTALのHPの表現を借りれば「専門ショップ向け」というのと「カー用品店向け」の、大きく二つの系統がラインナップされています。



こちらが銀缶。TOTALのこちらのページに載っている商品。


こちらが赤缶。TOTALのこちらのページに載っている商品。


単純にパッケージと混ぜ方かなんかを少し変えただけかと思っていましたが、ボトルのデザインやラベルも違うことから、日本国内でライセンス生産されたのが赤缶かと思われます。
とは言え、日本国内でライセンス生産委託される(出来る)会社は限られていますから(日興産業、中外油化工業など)そこのメーカーから直に買えればお手頃かも?

TOTALの同ブランドであるelf(エルフ)やFINA(フィナ)も同じ国内メーカーから流通しているのかもしれませんね。



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2018年11月5日月曜日

日産イグニッションコイルの強化について(ガスコイル)

今日はイグニッションコイルの話。


以前イグニッションコイルの強化として社外のコイルであるIPコイルを取り上げましたが、最近こんな記事を見かけました。




ガソリンエンジンのイグニッションコイルではなく、タクシー等の業務用でよく使われているLPガス車のイグニッションコイルを使うというもの。
LPガスは着火が悪いのか、火花の量をガソリンエンジンより強くしないといけないようで、純正品でもガソリンエンジン用のコイルに比べて火花が強く出るように作られているそうです。

火花の強さというのはドエル時間によって決まるそうです。詳しい説明はコチラのページをご確認いただければと思いますが、要約すると「次の着火までどのぐらいコイル内に電気を貯められるか、またその容量があるか」によって強さが変わるようです。


イグニッションコイルをコップにたとえて、そこに水(電気)を注ぎます。
着火の強さはこの水の量だと考えてもらえば良いので、結果次の点火までに「どのぐらい水(電気)を注げたか」で強さが変わるということです。つまり長い時間水を注いでいっぱい入れられれば強化できるわけです。
この水(電気)を注ぐ時間をドエル時間と呼ぶそうです。

ただドエル時間を長く取ったとしても、コップの大きさが決まっているのでコップの大きさ以上には水(電気)を入れることが出来ません。そこでそれぞれのコップへ注ぐ事が出来る時間(車種ごとによるイグニッションコイルの容量)を計測されています。


MAXドエル時間計測結果としては下記のような感じです。

32GT-R      3.72ms
S14シルビア    4.52ms
35GT-R   4.75ms
ADバン(LPガス) 7.08ms

数字だけ見ると、LPガス車のコイルは32GT-Rに比べて2倍の水(電気)が入るという事になります。
ただ上記の数字を出す時のそれぞれ電流量(A)が若干違っているので上記の数字がそのまま水の量(電気の貯蓄量)とイコールなのかは素人には分かりませんがちょっと疑問に思いました。。。が、少なくともシルビア用よりは強化になりそうですね。



このイグニッションコイルですが、純正で買うと12,800円(税抜)だそうですが、以前も書いたように純正のイグニッションコイルを製造している日立パロートから同社の名義でアフターパーツ供給されており、お手頃です。
もっと安い他社製も出回っていますが、怪しいのでどうせ買うなら日立製が良いかと思います。


4本買うと2万5千円ぐらいでしょうか。
ただS15に使われる場合はプラグホールが小さいので、S14用に変更する必要があるそうです。
とすると中古で買ったとしてもプラス5千円~ぐらいでしょうか。さらに上記のイグニッションコイルは形状がシルビア系と違うので、ジュラテックさんから出ているアダプターをつける必要があります。


29,500円だそうです。
とすると合計で6万円ぐらいでしょうか。

S14やS13であればアダプターは要らないですが、パワトラを外す必要があるそうです。


こんな感じ。
一応上記のジュラテックさんからここのアダプターが8千円で売られています。


もちろんつけただけではダメで、ドエル時間をセットアップするためにコンピューターも変更が必要になってきます。

よって以前紹介したIPコイルのほうが結論としてはお手軽でしょうか。
測定してみないと分かりませんが、IPコイルよりも強化したいという場合は取りうる手段になるかと思います。



他の記事をお読みになりたい方は↓の関連ページ等をご参照ください。

this blog is about "How about LP gas coil(AD van)?? Is the coil can use SR20,RB25,RB26 and ohter engine??" If you want to read this blog, Please press "Translate" buttons near the top of this blog.

2018年11月1日木曜日

バイク用エコオイルチェンジャーの漏れと流用について

今日はオイルドレンボルト関連部品について。

車やバイクを所有しているうえで必ず発生するのがオイル交換です。

やり方としてはドレンボルトを外してオイルを抜いて、ドレンパッキンを新品に交換して閉めるという手順になるかと思いますが、毎回ドレンパッキンを交換しなければならないこと、アルミのオイルパンの車種の場合は何度も開け閉めをしているとネジ穴がダメになりやすいということがあるかと思います。
自分は車メインなので「ネジ穴がダメになってもオイルパン交換すればいい」ぐらいに考えていたのですが、バイクだとオイルパンはエンジンブロックと一体となっていることも多く、もしネジ穴がダメになるとエンジンブロック交換・・・というよりAssy交換となって大変なことになってしまいます。

そこで生まれた(?)のがこんな便利グッズ。


エコオイルチェンジャーjetと呼ばれ、コックを捻ればオイルが出てくるという商品。
これであればオイル交換が簡単になるので、バイク乗りの方や頻繁に交換される方の強い味方なのではないでしょうか。


ちなみにこのオイルチェンジャーのオイル漏れ(コックの部分の気密性)が気になっていたのですが、たまたまメーカーである麓技研に用があって聞いてみたところ、このコックの部分はガスボンベ等の気体のバルブをそのまま使っているので液体であるエンジンオイルの漏れというのはほぼ心配しなくて良いとのことでした。
その他色々聞いたのですがあとはナイショです。

聞くところによると海外の反響はよく、国内ではトラック業者の方は結構付けられているようですね。乗用車用もラインナップされていますが、約3cm出っ張ってしまうので車高が低い車につけるのは少しためらっていたのですが、バイク用のエコオイルチェンジャーというのが実は乗用車用より少し薄く作られています。


こちらは乗用車用として売られているシリーズ。
画像の六角ボルトの部分が出っ張ってしまって、車高が低い車だとヒットする心配があります。



ドレンボルト(?)にあたる部分のネジが乗用車用は出っ張っていてヘックスレンチでも6角ソケットでも閉められるようになっているのですが、バイク用は凹ネジになっていて、ヘックスレンチでしか締め付けが出来ませんが取付後の出っ張りが2.2cmと少し薄くなります。
まだ若干分厚い気もしますが、車用を付けるぐらいならこちらの方が良いような気もします。
ちなみにバイク用は大きく4種類出ていて、それぞれどの車につくのか調べてみました。


現在はメーカー直販か、下記画像リンクの楽天市場からしか買えないようです。

B106SXはM14のP1.5ですのでホンダ、マツダ(一部除外)、スズキ、三菱、いすゞ車に取付できますね。
F106SXシリーズが適合の車種(ジムニーとか)であればこちらが付くかと。


B109SXはM12のP1.5ですのでBMWサイズですね。一部メルセデスの車にもつくようです。



B111SXはM14のP1.25ですので車だとシトロエンぐらいですかね。



ちなみにC106SX、C109SX、C111SX、C101SXと、先頭に「C」がつく商品もありますが、こちらは先頭が「B」のエコオイルチェンジャー本体をクロムメッキ化して見た目がキレイ(?)になったバージョンです。現在はバイク部品のパーツジャパンが楽天で販売してくれているのでセールの時とかに乗じて買えばメーカーから定価で買うよりお買い得ですね。

ということで日本車では日産、トヨタ、スバル、ダイハツ車は普通の乗用車用を付けるしかありませんが、もしそれ以外の車種で取付をするのであればバイク用を選択肢に入れてもよさそうです。


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this blog is about "How about Engine oil drain valves?(SX series) Is the ecooilchanger for motorcycle can use for vehicle??"

2018年10月26日金曜日

バルブスプリングについて

先日スバルのバルブスプリングのリコールが発表されました。
概要としては、バルブスプリングがイケてないので出力低下などの不具合が出るとの記事でした。




こちらがその記事。

もし事実ならスバルの整備士の方々が大変なことになると思われます。
スプリング屋の方が「リコールが30万台とするとバネが480万本、加工タクトが概算で5秒として6,500時間、1個30グラムとして材料だけで144トン」と推察されてましたが、本当なら大変なのはスバルだけでなく下請工場や材料屋さんも凄い事になりそうですね。

(2018.11.01追記)
どうやら2013年9月まで生産のモデルが対象のようです。

んで、このバルブスプリングがどのような不具合があるのか調べてみると。




このような記事を書かれている方がいらっしゃいました。
新品時のバネの長さ(40.84mm)が基準値(41.06mm)を下回る(上記の記事の数字では0.5%の差異)ものが流通してしまっており、これがどのような悪さをするかと言えば、バルブがしっかりと戻りきらず、その隙間から圧縮漏れが生じてパワーダウン・・・という結果が生じます。
ただこの0.5%という数字がバルブスプリングの場合どれだけ大きな誤差なのかは専門家に確認しないとわからないですが。


画像はコチラから。
上図の部分が戻りきらずに圧縮が「漏れ」てしまうわけですね。
戻りが悪いと最悪タペットバルブとピストンがぶつかってエンジンブローということも考えうるわけですね。

このスプリングが起因のブローとしてはスプリングの「サージング」があります。
サージングとはバルブの共振することで起こる現象ですが、イメージとしてはバルブの動きにバネが追従できなくなるということでしょうかね?ちなみに普通のバルブスプリングは共振が起こらないように不等ピッチになっているのが一般的だそうです。



それでも起きてしまう場合は、スプリングの共振数を変更するために「強化バルブスプリング」というのが出てきますが、スプリングが固くなるということはバルブを押すカムシャフトが回りにくくなる、つまりエンジン単体の摺動抵抗が増してしまうことになります。


そこでF1エンジン等の高回転型エンジンで採用されているのがニューマチックバルブと呼ばれるものです。


スプリングの代わりに空気の力でバルブを閉めることで、サージングのリスクを回避しているわけですね。
ただデメリットもあって圧縮特性が金属バネとは異なるため、中回転・中リフト以下だと、逆にニューマチックバルブの反力の方が、金属バネよりも小さくなってしまうため、ニューマチックバルブは高回転・大リフト量のときにしか上手く機能しないようです。
だから一般的な市販車で採用されているのが少ないわけですね。
ちなみにその弱点を克服したフリーバルブと呼ばれる機構もあるようですが、まだ実用化には至ってないようです。




エンジンのバルブだけみても結構色々あるんですね。

特にシルビアに搭載されているSR20エンジンはバルブを押し下げるロッカーアームがサージングによって飛ぶことがあるので、強化スプリングにしたり、ヘッドの構造をパルサー等に搭載されているSR20VEエンジンに変更されている方もいらっしゃいますね。





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2018年8月29日水曜日

デュアルマスフライホイールについて

前回のブログでも触れましたが、今回はデュアルマスフライホイールについて。


聞いたことない方もいるかもしれませんが、こんなものです。



フライホイールなのにメチャクチャ動きますね。
要はエンジンやミッションの振動の吸収と、クラッチ蹴りなどで劇力が加わった際にここで吸収するというものです。

一般的には、クラッチを繋ぐ際の衝撃というのはクラッチディスクにバネのダンパーをつけるという製品が多いかと思います。


こんな感じ。
このダンパーというのはミッションやドライブシャフト等、駆動系が弱い車種であればあるほど有用で、ダイレクトにしてしまうとブローの可能性がより高まってしまいます。

クラッチディスクにつけるタイプのダンパーというのは、一定の入力値に対してはダンピングするようですが、細かい微振動や一定以上の入力は吸収できないので注意が必要です。

このクラッチディスクダンパーでは吸収できない振動をいなしたいとメーカーが判断した場合出てくるのが、上の動画のようなデュアルマスフライホイールです。
デュアルマスフライホイールの構造はこのようになっています。



複数のバネが埋め込まれて微振動や一定以上の入力に対して吸収できるような構造となっています。S15の純正フライホイールもデュアルマスフライホイールですが、これはアイシン製のFS6R92Aが共振音が多いことと、ミッションの強度がないためフライホイールで逃がそうというメーカーの考えかと思います。

よくこのデュアルマスフライホイールを「重い」とすぐ捨ててしまうパターンが多いと思いますが、単純に重量だけをみると普通のフライホイールに比べて重いですが、かなりの高回転で回るフライホイールですから、円周部が重いわけではなく、中心側が重くなるように設計(中心寄りにバネが配置されている)されているため、見た目の重量ほど「重たいふけ上がり」にはなっていないはずです。

設計的には素晴らしいこのデュアルマスフライホイールですが、これだけ動きますので寿命があります。
メタルクラッチとかでフライホイールを定期的に交換されている方ならあまり問題ないかもしれませんが、デュアルマスフライホイールは1つの単価が10万円を超えるほどの価格だそうなので、定期的に交換というのも考えものですね。


他の記事をお読みになりたい方は↓の関連ページ等をご参照ください。



This blog is about "What is Dual mass flywheel?". If you want to read this blog, Please press "Translate" buttons near the top of this blog.

2018年8月24日金曜日

ターボ車のアクセルレスポンスについて考えるⅡ

今日は前回の続き。

ターボ車において、アクセルオンの瞬間のレスポンスを良くするにはどうしたら良いのか。
改善するには「アクセルが開いた瞬間の吸入抵抗を少なくすればよい」のですが、インタークーラーをそのままで改善する事ができないか考えてみると、ある閃きが生まれました。それは



「空気がインタークーラーを通ってしまうと問題がでるのであれば、インタークーラーとスロットルの間で何とかできないだろうか。」



ということはインタークーラーとスロットルの間にNAでよくあるインテークチャンバーを取り付ければ、逆流するはずだった空気が滞留する事ができ、問題を解決できると考え調べてみるとやはりそういう商品がありました。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ジムニー 吸気 ターボ インテークチャンバー JB23 4~10型 MRS
価格:28080円(税込、送料無料) (2018/8/22時点)




ジムニー用のしか見つかりませんでしたが、このようなコレクタータンクを取付すればアクセルオン初期のレスポンスが改善できるのではないかと思います。実際商品のレビューを見てみるとそのような効果が出ているように皆さん書かれています。
ただジムニー以外の車種でみつからないのでネガな部分があるのかもしれませんね。また軽のような小さなエンジンのほうがより効果を感じやすいのかもしれません。





個人的にはこのコレクタータンクはターボ車であれば低回転時におけるアクセルオンだけでなく、高回転時においても副次的なメリットが出てくるのではないかと考えています。



まずスロットルが開いている状態のノーマルの模式図。
タービンで加圧された空気がインタークーラーで冷却されると同時に圧損されてスロットルに到達し、エンジンに吸入されます。






これはスロットルが閉まっている状態の模式図。
閉じた瞬間は、加圧された空気がスロットルのところで逆流を開始し、インタークーラーを通り抜けてタービンまで逆流します。
(ちなみに模式図だと出てきませんが、この逆流を少なくしているのがブローオフバルブです。)
逆流しているということは、タービンの回転数にブレーキをかけてしまうので、この状態から再びスロットルをオンにしてもまたタービンの回転数を上昇させるのに時間が掛かってしまいます。



この逆流する空気量を減らしたうえで、ブローオフのように逃がしてしまわず、インタークーラーとスロットルの間に滞留させることができれば、スロットルオフにして、すぐにアクセルをオンにするような場合にターボラグが少なくなるのではないかと考えました。






図にするとこんな感じ。
なので低回転は勿論、高回転においてもアクセルオフからアクセルオンが短い場合におけるターボラグをインテークチャンバーがあれば短くする事ができるのではないかと考えています。

が、逆流をとどめておける量なんてたかが知れているのでどれだけ効果があるのかはやってみないと分からないですね。

またMR車の冷却の厳しさについても記載しました


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