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2023年7月24日月曜日

LOVCAオイルのラインナップ

 ドリフトにとどまらず、ラリー、ダートラ、ジムカーナなど幅広いモータースポーツシーンで使われ始めたラブカオイル。

発売元であるオートクリエーションさんと協力し、本サイトでも取上げた2019年初期の公式に比べて種類も増えてきたりしたので再度アップデートいたします。

1.ラインナップ

ラインナップ一覧は下図のとおり。
基本的には1ℓ、3ℓ、4ℓ、20ℓという4種類の缶ですが、ネット販売上では4ℓと1ℓをセットにした5ℓでパッケージ販売されていたりもします。
なお価格は改定もありますので各サイズをクリックしてご確認ください。

大別製品名粘度/規格サイズ/価格
エンジン
オイル
Racing
0W-25 SN1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
0W-30 SN1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
5W-30 SN1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
5W-40
SN/MA2
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
10W-40
SN/MA2
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
5W-50 SN1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
10W-50
SN/MA2
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
15W-55 SN1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
10W-60 SN1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
15W-70 SN1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
Semi-
Racing
10W-60 SP1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
SPORT
5W-40 SP1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
10W-40
SN/MA2/CF
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
15W-50
SN/MA2/CF
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
EURO-
SPORT
5W-30
SN/C3
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
5W-40
SN/C3
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
DIESEL-
SPORT
0W-40
DL-1
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
HIGH-
STANDARD
5W-30
SP/CF
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
10W-30
SP/CF
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
ECO-
SPORT
0W-30 SP1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
ECO-
DRIVE
0W-20 SP1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
ギア
オイル
Racing-
GEAR
75W-90
GL5
1ℓ 4ℓ 20ℓ
80W-140
GL5
1ℓ 4ℓ 20ℓ
80W-190
GL5
1ℓ 4ℓ 20ℓ
80W-250
GL5
1ℓ 4ℓ 20ℓ
SPORT-
GEAR
75W-90
GL5
1ℓ 4ℓ 20ℓ
MULTI-
GEAR
75W-90
GL5
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
85W-140
GL-5
1ℓ 4ℓ 20ℓ
HYPER-
MTF
75W-90
GL-4
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ

各シリーズの詳細説明は以下のとおりです。


2.エンジンオイル

エンジンオイルは上図のとおり、8製品で21粘度もあります。

~レーシングシリーズ(RACING)~
抵抗が少ない(レスポンスが良い)かつドライスタートに強いとうたっています。これは以前のブログで触れたようにグループⅴに分類されるエステル系の特徴です。欠点としては酸化が速い≒劣化が早いので交換サイクルが短くなることでしょうか。
湿式クラッチ対応の規格としてMA規格対応品があり、クラッチが滑らないように普通のエンジンオイルに比べて「摩擦低減剤」が少ない≒湿式クラッチが滑りにくくなっています。
(一般的にMBの方が摩擦低減剤が入っていてバイクにおける「低燃費オイル≒抵抗が少ないオイル」として販売されているようです。)

ちなみにレーシングシリーズは大きく3つの種類があります。

①湿式クラッチ(2輪)対応品
②スーパーアンチフリクションテクノロジー(以下、SAFTと略します)
③ストロングポリマー

それぞれの特徴はメーカー曰く、「湿式クラッチ対応」はバイク用、「SAFT」と呼ばれる技術は摩擦抵抗が少なく、最高速が伸びる。
「ストロングポリマー」と呼ばれる技術はエンジン保護が優先(フリクションよりも油膜を重視)だそうです。

~セミレーシングシリーズ(SEMI-RACING)~
LOVCAというブランドとして初めて作ったモデル。TAKUMIのエクストリーム10W-60と同等品で、このSemi-RacingよりRacingシリーズは改良してできた製品なのだとか。
更に2020年から新たに導入されたSP規格にも準拠しているとのこと。(SPについてはコチラ
ただしSemi-Racingは今のところ粘度は1種類しかないのが残念ですね。

~スポーツシリーズ(SPORT)~
2輪の湿式クラッチ及びクリーンディーゼルを除くディーゼル車に使うことができるとしたMA/CF規格モデル。ディーゼルに使えるということは洗浄能力が比較的高めと推測されます。10w-40および15W-50はMA規格とのことで、少しフリクションが多いのかも。
5W-40の方は2020年から新たに導入されたSP規格にも準拠しているとのこと。(SPについてはコチラ

~ユーロスポーツシリーズ(EURO-SPORT)~
クリーンディーゼル対応の欧州規格「ACEA」をクリアした、SPORTSシリーズをベースに開発したモデル。ACEAとは「欧州自動車工業会Association des Constructeurs Europeens d’Automobiles」頭文字を取ってACEAと略しているそうです。欧州は日本と違ってアウトバーンや長距離のワインディングロードなど、使われ方が違うことと距離が走りがちなことから低燃費性も勿論ですが、ロングライフであることが求められるようです。

~ディーゼルスポーツシリーズ(DIESEL-SPORT)~
クリーンディーゼル車、国内では特にマツダ車や欧州車を指しているのだと思いますが、これらの車両でモータースポーツに使う方も増えています。
一方で、スポーツ走行するにも粘度が硬めだったりスポーツオイルと言うのはあまりありませんでした。特にクリーンディーゼル車だと触媒が特殊なので、触媒攻撃性のないオイルを作るというのが大変ですが、そのあたりをクリアして要望に応えたモデルのようです。

~ハイスタンダードシリーズ(HIGH-STANDARD)~
こちらがLOVCAのベーシックシリーズ。どの車にもつかえるように、とがった性能というよりは純正のようにコスト、洗浄性能、潤滑性能等を総合的に考えたオイルといった感じでしょうか。洗浄性能が高いのか、ディーゼルエンジンにも使えるようです。
2020年から新たに導入されたSP規格にも準拠しているので洗浄性能は高そうですね。(SPについてはコチラ

~エコスポーツシリーズ(ECO-SPORTS)~
低粘度のスポーツオイルとのことで、86/BRZやNDロードスターなど、近年の低粘度オイルが指定の車にきっと最適なシリーズ。レーシングシリーズの0w-30よりはライフを重視したモデルなのでしょうか。低燃費オイルゆえに抵抗が増してしまう湿式クラッチ(二輪)には対応していないようですね。
2020年から新たに導入されたSP規格にも準拠しているので最新のタイミングチェーンエンジンでもバッチリです。(SPについてはコチラ

~エコドライブシリーズ(ECO-DRIVE)~
アイドリングストップ付車やハイブリッド車などに対応した低粘度オイル。これらの車両は街乗りだけだと温度もあまり上がらない上にドライスタートが多く、いわゆるシビアコンディションで使われることが想定され、そのあたりを考慮されて作られているのでしょう。
エコスポーツよりは耐久性はあるでしょうが、高温時の粘性確保は劣るのかもしれませんね。街乗りに利用されるのであればこちらのオイルで必要十分な性能なのでしょう。
2020年から新たに導入されたSP規格にも準拠しているので最新のタイミングチェーンエンジンでもバッチリですね。(SPについてはコチラ


3.ミッション(ギア)オイル

ミッションオイルは上図のとおり、4製品で8粘度あります。

~レーシングギアシリーズ(RACING-GEAR)~
ギアオイルはエンジンオイルに比べギアとギアでオイルがすり潰されて、油膜保持が大変なため「極圧性能」と呼ばれる性能が求められます。特にAWD車やFR車のリアデフはこの性能が求められます。オイルは高温になればなる程やわらかくなり、ベースオイルや耐腐食剤等に加えて「極圧剤」とよばれる添加物が配合されています。このレーシングシリーズはメーカーの説明を読む限りだとベースオイルに高価なエステル系を配合して、限界を引き上げているのでしょうね。欠点としてはエステル系の弱点でもある酸化(≒劣化)が早く、ミッションやデフケースのパッキンやシールの素材によっては漏れやすい事でしょうか。

~スポーツギアシリーズ(SPORT-GEAR)~
機械式LSDに対応した100%化学合成油で、同社のギアオイルの中では中級モデル。86/BRZではデフにも使えるのだとか。この価格帯でデフに用いるオイルで全合成油というのはあまり聞かないような気がします。

~マルチギアシリーズ(MULTI-GEAR)~
上記のスポーツギアの廉価版。とは言え化学合成油で多分上記のスポーツよりは耐久性という意味では持ちそうな予感がしますが、シフトの入りとかは劣るのかもしれませんね。

~ハイパーMTFシリーズ(HYPER-MTF)~
ギアオイルのシリーズにおいて唯一GL-4規格ということで、ミッション専用オイルとメーカーさんも明記しています。GL-5に加える極圧添加剤は、FF等のLSD内臓ミッションに対しては必須ですが、ミッションの主にシンクロに影響を及ぼすのでLSDを内蔵していないミッション専用とすることでシフトのスムーズさを狙った商品だと思われます。(GL-5規格のミッションへの影響についてはコチラをご確認ください



私個人としても使用しておりますが、オイルはどこもそうだと思いますが乗っていてはあまり体感できませんが、ヘッドを開けたりするとかじりもなく、キレイな状態を維持できているので必要十分で、良いオイルだと考えています。

2023年7月17日月曜日

ヴァリノワークスGR86仕様と全日本スナガワ

今更ですが北海道のスナガワで開催された全日本ジムカーナ第4戦および5戦に参戦してきたのでその内容と、よく聞かれる車の仕様についてです。



まずは車の仕様についてですが、マフラーエンドを除きPN3車両になります。
(PN車両とはざっくり言うとショック、デフ、ブレーキパッドおよびシートハンドル以外はほとんど変更不可の状態で競うクラスです)


現時点、外観としてはSILKBLAZE SPORTSのウィング以外変更なしです。

ショック:AZUR BLACK PROGRESS
スプリング:サスペンションプラス
クラッチASSY:OS技研
LSD:OS技研
オイルフィルター:K&Pオイルフィルターwith HDP(ペイント)
4点ハーネス:HPI
ハンドル:VALINO
レーシンググローブ:VALINO
ホイール:VALINO N820
タイヤ:VR08GP(TW200)

タイヤはTW200でレギュラータイヤであるものの、PNクラス規定を満たしていないVR08GPのため、SタイヤもOKな改造車BC2クラスでエントリーしています。
なので車両的にもタイヤ的にも全く格が違うクラスでの参戦になっています。
とくに今のVR08GPは以前記載したように、どちらかというとサーキット周回向けのタイヤのため中々厳しいということは分かったうえでの参戦でした。


とは言え車が走れるようになったのは諸々の都合で前回の名阪ラウンドの直前。
その名阪ラウンドが終わったその日に輸送にむけてお預けしていたので、飛行機で金曜日に旭川入りし、約3週間ぶりのご対面となった北海道ラウンド。ポン乗りの結果は2日間ともBC2クラスにおいてボトムでした。



路面は噂に聞いていましたがかなり変わった路面ですね。
凸凹がタイヤに突き刺さるかと思えば、タイヤに引っかからない感触という初めての経験でした。
土曜は空気圧をかなり下げて路面追従性をあげたもののコーナリング速度が遅く、日曜日は空気圧を上げたらコーナー出口で踏めないと言う、バランスが難しい路面。
ブレーキは名阪後に組んだ新品で、アライメント含めたセットが出ておらずドライバーがポン乗りでバタバタ挑んだ北海道でしたが、タイヤメーカーさんとしても「色々データが得られた!」とのことで有意義な参戦でした。



タイヤは名阪ラウンドでも使い、スナガワの路面で金曜練習、土曜、日曜走っても新品から1.2mmしかない外溝がまだ残ってるぐらいなのでタイヤコストは全然かからずユーザー想いです⁉︎


まずはテストでの参戦を名阪、北海道の2戦で一旦終了し、今後の活動についてはメーカーさんと、より良いタイヤ開発に尽力していくための準備期間とさせて頂き、その開発の目処がついてから全日本参戦は再スタートとさせて頂きます。

今回も関係者の皆様の多大なご協力で参戦ができました。ありがとうございました。



2023年6月22日木曜日

86/BRZの114.3ハブ

アフターの足回りで知名度の高いGK techが86やBRZの114.3ハブの制作を検討しているようです。



まだメーカーとしてもリリース悩んでいるようなので、要望される方はメール等で要望連絡すると市販化されるかもしれませんね。

概訳:
86/BRZオーナーの皆様
通常我々は最終開発段階になるまでお見せすることはないのですが、今回はリリースに向け皆様の意見が必要です。

純正のハブAssyと交換するだけの5×114.3のフロントハブベアリングを開発進めています。これがあればPCD変換スペーサーを必要することなく、114.3のホイールが履けます。

ただし、このハブベアリングは少し高価になりそうです。なので興味がある方や、発売されたらすぐに欲しいという方は連絡頂けないでしょうか。


ということで興味がある方はGKテックさんに連絡ですね。


2023年6月7日水曜日

VALINOワークスプロジェクト始動

VALINOワークスプロジェクトに参画致します。



すでに先週末の全日本ジムカーナ選手権が終わりご存じの方も多いと思いますが、ドリフトでは名実ともに一流メーカーとなったヴァリノタイヤが次のステージに。
新しいメーカーの、新しいチャレンジとしてグリップ競技であるジムカーナに本格参戦していくワークスプロジェクトが発足し、下里選手と共にドライバーとして参画いたします。


「モータースポーツ業界に新しい風を」

これはまだVALINOというブランドが出来る前に言われた言葉で、今も覚えているワードです。
本当は2023年の第1戦から全日本に参加するつもりでエントリーもしていましたが、車両にトラブルがありやっとスタートラインに立てたのが今回の第3戦でした。



本プロジェクトは色々な企業の方々に参画頂き、タイヤは勿論、色々な新しい技術や製品を取り入れて一歩ずつ前に進んでいきます。私自身はブログタイトルでもある「Øutlaw」なプロジェクトになったと感じています。

「ここからがスタート」



と言うことでドライバーとして頑張りつつ、最近サボりがちなブログ更新もそろそろ復活せねば。(おそらくこのブログは個人的なドライバーとしてより、製品情報等に興味がある方がほとんどだと思いますので。。。)

まずは参画頂いた企業様方の紹介も含めつつ、投稿していきたいと思います。