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2019年3月30日土曜日

ブッシュの打ち替えなど

本日は先日のブログで記載したように、アームのブッシュが春なので(?)芽吹いてきました。。。


ハンマーで入れ込める位ユルユルで、何回直しても出てきてしまうので新しく強化アームを作り直すことにしました。


予備アームにブッシュを打ち込みます。
近所の弟子宅のプレスでやろうと思ってたのですが、プレスが不調で圧力がかからないため中々抜けず、諦めて母校の20トンプレスをお借りしに。


ブッシュがかなり固着してたみたいで、精神衛生上よろしくない音をさせながらも順調に打ち抜きできました。


打ち抜きが出来たので打ち込みは簡単でした。
時間を見つけてこれを取付け、アライメントを取り直したいと思います。


そして弟子宅に戻ってしばしの休憩。

徐々に進化してる車達。


カプチーノもセットも見た目もバチッと決まって来てました。


大学で色んな車を見てヒントを得たのか、シートあたりをゴニョゴニョとしてる弟子君。

楽しそうな車を見てると走りたくなりますね。
4月は走る機会が無い予定でしたが、予定入れようか悩みます。

2019年3月26日火曜日

TAKUMIモーターオイルのベースオイルについて

以前製造元や評価についてブログを書きましたが、製造元はしっかりしていたとしてもエンジンオイルやミッションオイルの大部分を占める「ベースオイル」がどのようなグレードのものを使っているかでその製品の品質が決まってきます。


車に使うオイルというのは粘度グレードとは別にオイルのグループ(Gr)というのがあります。

コチラのページによりますと、このような分類になるそうです。


APIによるベースオイルの分類

グループ1(Ⅰ)・・・・・・一般的にミネラルとか鉱物油、ニュートラルオイルなどと呼ばれます。


グループ2(Ⅱ)・・・・・・ハイドロクラック、水素化精製油、HIVI、HVI(※)や高粘度指数基油等と呼ばれます。
多くのオイルメーカーではこのグループⅡまでをミネラル(鉱物油)としますがオイルメーカーによってはこれを合成油と表記することもあります。おおよそ安価なエンジンオイルはグループⅠやグループⅡのベースオイルを採用していると思って間違いありません。


※HIVIとはHighViscosityIndex=高粘度指数のこと。

※2・・・VI(ヴイアイ)とはViscosityIndex(ヴィスコシティ・インデックス)=粘度指数のこと。この数字が高いほど高温での粘度の低下が起こりにくいという指標であると、とりあえず覚えて下さい。多くの場面でこのVIという言葉が出てきますので必須用語です。


グループ3(Ⅲ)・・・・・VHVI(VeryHighViscosityIndex)超高粘度指数基油、高度水素化精製油、合成油、シンセティック等様々な呼び方がなされますので実に曖昧です。


・・・・・・・・・・以上ここまでは鉱物油(原油)を出発点としたベースオイル・・・・・・


・・・・・・・・・・以下は化学合成油とされるベースオイル・・・・・・・・・


グループ4(Ⅳ)・・・・・・ポリαオレフィン、通称PAO、パオと呼ばれます。


グループ5(Ⅴ)・・・・・・以上のどのグループにも属さないベースオイルとなります。最も代表的なものはエステル類、一般的ではないですがアルキルナフタレン等もありますし、リサイクル油なんかも含まれますので色々書くとややこしいので、ここではほぼエステルと覚えてください。


だそうです。ホームセンターで売られているのはⅠ~Ⅲが多いのかもしれませんね。ちなみにグループ4はコチラのページによると、原油から精製したナフサを分解してできたエチレンを重合ししてできたもの、グループ5は植物油などから精製されるエステル系で、卓越した耐熱性と潤滑性を持っているが酸化(劣化)が速いそうで。
これに対しTAKUMIからラインナップされているオイルのベースオイルはどうなっているのか調べてみると、公式から発表されていました。


概要としては

X-TREMEシリーズ
グループ5
0W-40
5W-50

グループ4
10W-40
10W-60

グループ5の方がよさそうに見えますが、あえて10W-60は「PAOを配合」、つまりグループ4と記載されている理由を調べてみるとコチラのページで、PAOというのは高熱になってもせん断につよく、粘度低下を引き起こしにくいんだとか。

とは言えグループ5のエステル系も熱安定性等が良いのにあえてグループ4のPAOにしているのは、剪断の強さもそこそこに、酸化がしにくく(劣化しにくく)ライフが長いことと、価格を抑えるためなのかもしれませんね。


さらにグループ5のエステル系は、金属表面から流れ落ちにくい=ドライスタートに強いそうで、時々しか乗らない自分のような使い方であればぴったりです。
ただエステル系にも弱点があって、上記したように酸化しやすい(劣化しやすい)ことと、オイルシールを膨張させてしまう傾向があるそうですが、最近市販されているものは色々なエステルを組み合わせてコンプレックス化して膨張させないよう克服しているのだそうです。



その他のラインナップされているシリーズにおけるベースオイルのグループは下記のとおりです。

HYBRID(ハイブリッド)シリーズ    ・・・グループ4
HIGH QUALITY(ハイクオリティ)シリーズ・・・グループ3
STANDARD(スタンダード)シリーズ   ・・・グループ1~2

なお公式にも書いてありますが、X-TREME及びHYBRIDシリーズのベースオイルはグループ3と、グループ4か5の組み合わせであり、ベースオイルが100%グループ4or5ではないというところは見逃せないポイントで、ベースオイルの大部分をきっとグループ3で構成しているから安価にできているのかもしれませんね。


ということでTAKUMIモーターオイルを使うのであればシリーズによってグレードも明確にされているので、自分にはどれが適しているのか選びやすくて良いですね。


他の記事をお読みになりたい方は↓の関連ページ等をご参照ください。

2019年3月24日日曜日

エンジンコンディショナーやフューエルワンのデメリットについて

PCVバルブについて以前ブログを書きましたが、結果としてブローバイガスをそのまま吸入してしまうため、インマニやバルブ、燃焼室が汚れやすくなってしまいます。
のでPCVバルブを殺して、ブローバイ配管を1系統のみにして、そこにオイルキャッチタンクをつけることでブローバイをできるだけエンジンに吸わせないようにしたけれど、デメリットとしてアクセルオンでブローバイをものすごく吸ってしまう、街乗りなどの負圧領域においてはトルクが少し減るかも?というのが前回の内容でした。


自分はアクセルオンした瞬間の白煙が凄すぎるのでPCVを生かす(純正に戻した)ことにしたのですが、欠点としてはよりブローバイをエンジン内部に吸わしてしまうことです。

なので定期的にエンジンコンディショナーやRECS、燃料添加剤のフューエルワン等を使用しようかな?と思っていますが、それらにデメリットがないのか調べてみました。


まずは燃料添加剤であるワコーズフューエルワンについて。
よくネット上で効果がある!的なレビューを見ておりますし、評価も高いですが、デメリットはあるのでしょうか。

調べてみるとそこまで大きなデメリットは出てきませんでしたが、含まれている成分について他の添加剤にもよく含まれているPEAという成分があります。
これはアルカリ性で汚れを溶かしてくれる作用があるそうですが、あまり濃度を高く入れてしまうとゴム等を侵してしまうみたいです。確かにフューエルワンの注意書きにも「指定された濃度以上は添加しないでください」的なことが書かれています。
詳しくはこちらのサイトによくまとまっていますね。


同じくエンジンコンディショナーと呼ばれる、インマニ等の汚れを強力に落とす溶剤がありますが、これに含まれるトルエン等もやはりシール類への影響があるようです。
(メーカーによって値段に若干差がありますね)



とはいっても、こちらのページによれば自動車のガソリン系のシール類はこういった溶剤に対する耐油テストで70時間浸けてテストしたりしているので、エンジンコンディショナーを数分入れたぐらいでは心配する必要ないかと思いますが、浸け置きと言う事でインテークホースの中に入れて何日も放置。。。というのは避けた方がよいのかもですね。


フューエルワンも必要以上に添加は避け、長時間入れておくというのも避けたいところですが、よくバイクでは冬の間乗らないから入れて腐食防止に使っている例もあるらしいので、もし長期間入れたままになるようなことがあるのであれば、薄めに入れるのが良いのかもしれませんね。


2019年3月22日金曜日

ベルハンマーLSとゴールドの違い・腐食について

本日モーターサイクルショーにスズキ機工さんが出展されていたので、ベルハンマーについて聞いてみました。
以前のブログでベルハンマーのLS及びゴールドは塩素系の添加剤で、気を付けるべき点がある旨を記載しましたが、メーカーはどのように考えているのでしょうか。



Q1:ベルハンマーのメリットは分かったがデメリットは何か。
A:湿式クラッチが入っているような部分には添加してしまうと滑って駆動できなくなる可能性がある。
(これについては、出展車両の全日本モトに出られている選手から、競技用のクラッチではベルハンマーをいれてもクラッチは滑らないので、圧着力とクラッチの面積や素材にもよるかもしれないとのことでした。)

Q2:ベルハンマーLSとゴールドの違いは何か。
A:即効性に大きな違いがある。ゴールドのほうが即効性が高く、極圧剤としての濃度が高い。

Q3:金属表面を溶かす(腐食・浸食)してしまうことはないのか。
A:加える箇所によるが、ホワイトメタルや真鍮については切削してしまうことがある。(腐食ではなく、切削という表現を使われていました。)
ただ加える箇所によるが、添加して表面が軟化し、一度冷却する工程が入れば、表面が再び硬化して円滑な表面の状態を構築できる。
たとえば工場のラインの機械のように、24時間休むことなく=冷却する時間がない状態の金属部に添加すると、軟化した状態で使うこととなり、一時切削が進んでしまうことがある。
また1000番台のアルミであれば少し切削の可能性があるが、4000番台などのジュラルミンであれば心配する必要がない。

Q4:車やバイクに使うのはLSとゴールド、どちらが良いのか。
A:基本的にはLSで問題ない。むしろメーカーとしてもGOLDはオーバースペックと考えている。
ただ内燃系(エンジンとか)に添加するのであれば、成分的にGOLDの方が極圧性能が高いので、結果、添加量を少なくでき、エンジンオイルに占めるベルハンマーの濃度を低くすることができるのでGOLDがおすすめである。(これは以前のブログでも書いたように、塩素化パラフィンの濃度は低ければ影響が少ないからかもしれませんね)

Q5:ベルハンマーには極圧剤による腐食を抑えるような防腐剤のようなものは含まれているのか。
A:含まれていない。基本的には極圧剤とオイルのみ。

というような回答でした。




こちらは通常のベルハンマー
1番お手頃サイズです?

 

こちらはベルハンマーゴールドのスプレー 


ゴールドとの違いは極圧剤(≒塩素化パラフィン)の濃度の違いが大きいのかな?という印象を持っております。

なかでも気になったのが上記のQ3の中の添加して表面が軟化し、一度冷却する工程が入れば、表面が再び硬化して円滑な表面の状態を構築」というところです。

一度溶けた(腐食した)金属表面が再び硬化するというのはどういう作用原理なのでしょうか。
よくよく見ると、スズキ機工が公開している腐食テストにも同じようなことが記載されています。


画像の赤丸の部分の表記。

さて表面を変化させる(=化学反応させる)ことで良くなる例はあるのでしょうか。

自分が知っている例だと、腐食という言葉の最も一般的な例として鉄の「サビ」がありますが、よく「赤サビはダメだが黒サビは赤サビを発生させないいいサビだ」というのを聞きます。
こちらのページによくまとまっていますが、要は自然では発生しえない酸化鉄(黒サビ)に表面を変化させることで、赤さびを発生させなくするというものです。
よく車だと古い車や雪国の車で「サビチェンジ」的な名前でレストアに使われている塗剤はこういうことだったんですね。

中でも有名なのがENDOXという錆転換剤。

ENDOX 80038 錆転換剤RSスプレー400ml

ベルハンマーで塩素化パラフィンが一度腐食させたものが硬化するというのは、上記のサビの例と同じようなのかもしれないのかも?と考えましたが、科学的にどう変化しているのかきになりますね。(→化学変化させているらしいので考察してみました。

もしお求めになる際は下記の製造元であるベルハンマーSHOPから直接購入されるのがお得なのかもしれません。時々セールとかやっていますし。



他の記事をお読みになりたい方は↓の関連ページ等をご参照ください。

2019年3月21日木曜日

PCVバルブについて

PCVバルブとはエンジンのスロットルより後ろに繋がるブローバイ配管内に設置されている逆流防止ワンウェイバルブのことです。

具体的にどうなっているのか、下述します。




①PCVの配置

エンジンは動いているときはブローバイガスと呼ばれる、燃焼室から漏れ出たガスとエンジンオイルミストが混ざり合ったものが必ず発生します。


こんな感じですね。

このブローバイガスというのは未燃焼ガス等が含まれており、エンジンオイルの劣化を促進させてしまうので速やかに排出させることが求められます。
以前ブログを書いたように、ブローバイガスはスロットルの前と後の2系統の排出系統を持っており、おおざっぱに言うと「アクセルオフの際はスロットルより後ろ側から、アクセルオンの時はスロットルより前側から」ガスを排出しています。スロットルより後ろにつながるホースはエアの噛みこみを防止するためPCVバルブと呼ばれる、ワンウェイバルブが設けられています。


エンジンルームの


インマニに繋がる、こちらのホース。


根元に黒いプラスチックがいますが、これがPCVバルブです。



②PCVの役割、効果


2系統を用意することでアイドリング状態でもクランクケース内に常にフレッシュなエアを送り込むことができ、エンジンオイルの寿命を延ばすことができるようになったのだとか。(最近は1万キロ以上無交換というのも聞きますね。)

さらに副次的な効果として、ブローバイガスがクランクケース内に溜まったままだと圧力が高くなってピストンが動きずらくなる=エンジンの出力が落ちるので、クランクケース内を負圧にしてあげることで出力向上にも買っているそうです。



③PCVバルブを塞いだら?


メリットばかりに見えますが、デメリットもあります。
アイドリングや街乗り程度の負荷だとPCVバルブ側からブローバイガスをメインで吸い込むため、インマニや燃焼室がドロドロになりやすいという点があります。
そのためしばらくPCVバルブを塞いでスロットル前側のホースだけにし、キャッチタンクを付けることでガスを可能な限り吸わせないようにしていました。




メクラキャップを使ってPCVバルブとインマニ側の入り口を塞いでました。

ところがアクセルオフの状態ではブローバイガスが溜まりやすくなるため、アクセルオンした瞬間に一気に吸引してしまい、白煙を吐きやすくなってしまいました。
例がこちら。




アイドリングで溜まったブローバイガスが、アクセルオンで一気に吸引されてスタート直後はすごい白煙を吐いています。
とは言えここまで白煙吐くのは競技のような全開走行時だけで、普段は離されているためか、以前よりキャッチタンク油量が増えていたので「エンジンにブローバイガスを吸わせたくない」という目論見は達成されています。(なおエンジンオイルの劣化が進みやすくなるデメリットがありますが、そもそも競技2~3回に一度、500km程度で交換しているのであまり気にしてませんでした。)

この状態で4年ぐらい乗っていましたが、特に最近オイル粘度を変更したこともあってかスタート時の白煙が上記の動画のように増えてしまったので周りから「タービンブローしてない?」的なツッコミが増えてしまいました(笑)


④PCVバルブを戻したら?


上述したようにバックミラー越しに白煙が見えるねは精神衛生上あまりよろしくないので、ブローバイPCVバルブ系統を復活させてみたところ、先日のブログで上げた競技走行の動画をみても白煙が如実に出なくなりました。

また驚いたのが、競技走行時にはあまり感じませんでしたが、普通に坂を重めのギアで上っていたところ、PCVバルブを殺していた時より気持ちトルクがあるような気がしました。(プラシーボ?)
もしかしたら微々たるものかもしれませんが、街乗り時のようなあまりスロットルを開けてない状況において上記したクランクケースの内圧が下がったことによる副次的な効果かもしれません。

定量的に示せる変化としては、PCVバルブを復活させたことでアイドリング回転数が70~80rpm上昇しました。つまり70~80回転分PCVバルブから空気を吸えるようになったのでしょう。

メリット・デメリットありますが、結局純正の2系統のブローバイホースがあった方が良いような気がします。一方でインマニがブローバイで汚れやすくなるので定期的にエンジンコンディショナーやワコーズのRECSを実施すれば良いのかもしれませんね。
エンジンコンディショナーやRECS、燃料添加剤であるフューエルワンのデメリット、注意点について調べてみましたが、また次回のブログにて。


What is PCV valve??(Crankcase breather, Positive Crankcase Ventilation valve)
I tested it what happened when I removed PCV valve.

2019年3月18日月曜日

2019年TMSCジムカーナシリーズ第1戦

富士スピードウェイにて行われるTMSCのジムカーナシリーズに参戦してきました。



以前のブログにも書いたように、アームのブッシュが飛び出してきてしまうトラブルがあったので現地にて再打ちこみを行い、車検を受けました。




時差ボケで眠かったので目を覚ますため、慣熟歩行はコースをランニング←
そんなランニングを行ったコースはこちら。



パイロンの数が多く、レイアウト(パイロンの配置)が難しめで悩みどころも多い設定でした。
ということで1本目。



路温が20℃ぐらいと低いので、使っているタイヤの銘柄上とてもつらいかった印象があります。
なにより1月程使っていなかったタイヤでいきなりアタックすると、表面が硬化していてスタートは特につらいです。


少しセット変更と、皮がむけたことによるブレーキポイントを見直して挑んだ2本目。



なんとかベストを更新。そのまま優勝することができました。



ちなみに全日本開幕戦でデビューウィンを飾って話題となっているブリヂストンのRE-12Dを偵察!


開発車両でもあるユウ選手の車両。
表面はブロック剛性がありそうなのに、この気温でささくれ立つぐらいの感じです。
サイズによっては色々と問題があったようですが、全日本の次戦あたりには解消されるのでしょうか??
値段がSタイヤより高いのがネックでしょうか。。。。

This blog is about "TMSC gymkhana series" at Fuji speed way.

2019年3月12日火曜日

ギアシフト時間の短縮の考察(REWITEC、レヴィテックの効果)

以前もシフトチェンジの時間に関してブログを書きましたが、最近こんな記事を見つけました。





オイルに添加するREWITEC(レヴィテック)をミッションオイルに入れることで、シフト時間が半分になるというもの。
以前添加剤について記載しましたが、REWITECについてはケイ素がどのように作用して潤滑させているのか今のところわかりませんが、普段の街乗りにおいてもスコスコ入るシフトというのは気持ちいいですし、競技走行においてはタイムに影響が出てきそうな気がします。

画像だとどのぐらいの時間軸なのかがわかりませんが、仮にシフトアップに0.8秒かかっていた場合、半分の0.4秒になるとどのぐらい効果があるのか、S15の純正ギア比を例に簡易計算してみました。

7,000rpmでシフトした場合、1速の7,000rpmでの速度は62km/h
2速にすると4,300rpmとなり、2速の7,000rpmでの速度は102km/h
3速にすると4,900rpmとなり、3速の7,000rpmでの速度は146km/h
4速にすると5,500rpmとなり、4速の7,000rpmでの速度は186km/h

となります。

単純計算で1速から2速へのシフト時間が短縮されて0.4秒加速する時間が増える=約6.8m加速する区間が増えます。
2速においてシフトアップ後の4,300rpmから7,000rpm(レブ)まで加速にかかる時間を3秒とすると、添加する前のシフトアップ完了ポイント(0.8秒後)において添加後は加速して約67km/hに到達しています。




※変速中は、加減速がないものとします。

上記の条件に加えて、どこの回転数でも加速が変わらなかった場合(エンジンの回転の上がり方が変わらない)、添加後は添加前に比べて2速における車速が5km/h上回ることになる=2速で加速区間のアベレージスピードが5km/hあがることになります。
なので仮に2速における加速区間が50mでアベレージが80km/h→85km/hになった場合、最終的な違いとしては約0.14秒変わってくることになります。(間違ってたらごめんなさい)

同様の条件で3速におけるレブまでの加速時間を4秒とすると、添加する前のシフトアップ完了ポイント(0.8秒後)において添加後は加速して約106km/h(添加前+4.4km/h)に到達し、3速における加速区間が80mでアベレージが120km/h→124.4km/hになった場合の違いとしては約0.09秒変わってきます。

同様の条件で4速におけるレブまでの加速時間を5秒とすると、添加する前のシフトアップ完了ポイント(0.8秒後)において添加後は加速して約149.2km/h(添加前+3.2km/h)に到達し、4速における加速区間が100mでアベレージが130km/h→133.2km/hになった場合の違いとしては約0.07秒変わってきます。


上記の例が正しいかどうかはわかりませんが、一つ言えることとしてギアの段数が上がれば加速度が落ちるので、シフトアップの時間を短縮しても影響が少なくなると言うことでしょうか。
加速がよくなって最高速が伸びるということはブレーキの制動距離も取らないといけないですし、空気抵抗も時速の2乗に比例して増えるので上記の数字がそのままゴールタイムに影響するわけではないでしょうが、1速→2速をよく使うようなミニサーキット、ジムカーナではシフトの入りが良くなるとタイムに影響が出そうですね。



他の記事をお読みになりたい方は↓の関連ページ等をご参照ください。

Does the rewitec could improve the shift??
The speedy shift effective for rap time??

2019年3月8日金曜日

ベルハンマーの効果・評価について(エンジンオイル、ミッションオイル)

塩素系の潤滑剤(添加剤)であるベルハンマー。(現在の製造元は違うそうですが、似た成分なのがナスカルブ)

先日のブログで書いたように、腐食というネガな部分はありつつも、極圧剤として機能する塩素化パラフィンが入っているベルハンマーをエンジンにはオイル交換と共に添加、またミッションはオイル交換はせず、添加のみしてみました。


ベルハンマーLS、原液の1リットル。
メーカー推奨値は5~10%ですが、以前のブログのとおりあまり濃度を高くするとデメリットが多くなるので少なめにしました。
なおベルハンマーの成分のうちどのぐらいが塩素化パラフィンなのかわからないので、エンジンオイルにおけるベルハンマーの濃度を5%に抑えてみました。
ミッションはオイル交換をせず、ただ足しただけなので約2%ぐいらいの添加です。


入れてみた評価としては、それぞれ下記のとおりです。

①エンジンオイル添加効果



入れた直後は「なんか回りが軽い」と感じました。
体感的にもアクセル開度が少なくても進みますし、ブースト系でインマニ圧を見ててもいつもより少ない圧で回っている気がします。(が、あくまで主観です)

とは言え「エンジンオイル交換したから」軽くなったと言われればそんな感じですし、500kmぐらい走ると最初感じた違いがよく分からくなりました。

燃費も若干良くなったような気がしますが、同じ道、同じ気温条件ではないので一概に比較できませんが、下道(山道・都心含む)のみ、スタッドレスタイヤという状態のL700ミラジーノ(ターボ、MT)の燃費としてはソコソコな気がします。




最近のアルトやミライースに比べれば当たり前な数字だとは思いますが、この年式・EF-DETエンジンでこれだけ走れば優秀と思っています。
ただベルハンマーを入れなくても20km/ℓは出てたので、燃費改善のために入れるのであれば費用対効果は微妙ですね。

また洗浄(剥離)作用ですが、以前撮ったこの写真から変化ありません。



もっと長期的に見ないといけないのか、はたまた目に見えるほど洗浄効果がないのかわかりません。

②ミッションオイル添加効果



入れた直後から「ミッションの入りが良い」と感じました。
これはエンジンオイル以上によくわかりました。
元々シンクロが摩耗していて入りにくいのですが、「入りずらい」と思ったことが6割だったのが3割ぐらいに減りました(主観)

この効果についてはエンジンオイルと違って現在も続いているので、腐食が進んでいるのかもしれませんが、体感的には「効果あり」と思っています。


③結論


よって燃費改善を目的に入れるのであれば「微妙」だが、ミッションの「入り」を改善するには「効果あり」という感じでしょうか。
なおミッションに入れる場合は以前のブログでも書いたように、超極圧になるような条件は良くなさそうなので使い方次第でしょうか。(特に極圧になりやすいLSDは勿論、デフが内蔵されているFFや4駆のミッションは注意かもですね)

自分が使ったのは通常のベルハンマーです。製造元であるベルハンマーSHOP楽天市場支店から直接購入されると時々セールもやっているようですし、お得なのかもしれません。



きっと自分が認識していること以外にもメリット・デメリットがあるでしょうから今後も添加剤(極圧剤)については注視していきたいと思います。

2019.3.22
販売元のスズキ機工にお話を伺いました。


オイルや極圧剤など、他の記事をお読みになりたい方は↓のラベルや関連ページ等からご参照ください。

2019年3月4日月曜日

LOVCA(ラブカ)オイルについて

(2023.10.25更新)
最近ドリフトを中心に話題となっているLOVCAというオイルがあります。調べてみるとTAKUMIオイルを販売していた方がやられているブランドのようですね。
コンセプトは販促費などにコストをかけずネットのみの販売に特化することで安価に販売できる、とのこと。


オート・クリエイション公式アカウントより

全く同じグレードラインナップではないですが、TAKUMIより若干安い価格設定のようですね。評判・評価もよいですし、品質も問題ないのであれば、ユーザーとしてはうれしい限りです。
一方でどんなオイルがラインナップされているのかな?と思って調べてみると、公式HPが存在してなくわかりづらかったので、オートクリエイションさんにも確認いただき、公式カタログとしてまとめてみました。
各オイルの説明は以下の目次より参考としてお読み下さい。



エンジンオイル


~レーシングシリーズ(RACING)~

一番ハイグレードな(?)シリーズ。4サイクルエンジン用(一部粘度は2輪の湿式クラッチ対応)で、湿式クラッチ対応の規格としてはMBとMAがありますが、MA規格ということは、クラッチが滑らないように普通のエンジンオイルに比べて「摩擦低減剤」が少ない≒湿式クラッチが滑りにくいということになります。
(一般的にMBの方が摩擦低減剤が入っていてバイクにおける「低燃費オイル≒抵抗が少ないオイル」として販売されているようです。)
また抵抗が少ない(レスポンスが良い)かつドライスタートに強いとうたっていますが、これは以前のブログで触れたようにグループⅴに分類されるエステル系の特徴です。欠点としては酸化が速い≒劣化が早いので交換サイクルが短くなることでしょうか。

ちなみにレーシングシリーズは大きく3つの種類に分かれています。

①湿式クラッチ(2輪)対応品
②スーパーアンチフリクションテクノロジー(以下、SAFTと略します)
③ストロングポリマー

それぞれの特徴はメーカー曰く、「湿式クラッチ対応」はバイク用、「SAFT」と呼ばれる技術は摩擦抵抗が少なく、最高速が伸びる。
「ストロングポリマー」と呼ばれる技術はエンジン保護が優先(フリクションよりも油膜を重視?)だそうです。
公式からの案内は下記の通り。
「LOVCAレーシングシリーズはサーキットから街乗りまで使えるオイルが欲しいと言う要望を元に開発された省燃費、ロングライフを可能にしたレーシングオイルです。熱、焼き付きに強く、優れた粘度特性によって高温、高負荷時においても安定した油膜を維持。耐蒸発損失性にも優れレーシングオイルに求められるスペックを高次元で満たしております。また、金属吸着性を持つコンプレックスエステルを使用し粘度以上の強靭な油膜を形成、“低フリクション×高レスポンス”を実現しました。更にLOVCAオイル独自の「ストロングポリマー」を使用することによって耐久性を向上させ、エンジン性能を最大限引き出すとともに大切なエンジンを守ります。金属吸着性のあるエステルはエンジン停止後も流れ落ちることなく油膜を維持する為、コールドスタートは勿論、ドライスタートからもエンジンを守ってくれます。お車を大切にされている方であれば街乗りのお車にもお勧めです。」

ラインナップ(粘度)は沢山あって下表のとおりです。

製品名粘度/規格サイズ/価格
Racing
0W-25 SN1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
0W-30 SN1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
5W-30 SN1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
5W-40
SN/MA2
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
10W-40
SN/MA2
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
5W-50 SN1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
10W-50
SN/MA2
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
15W-55 SN1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
10W-60 SN1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
15W-70 SN1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ

SAFTは短めのタイムアタック、ストロングポリマーはドリフトに最適といったイメージでしょうか。特に15w-55ってあまり見ないですが、10w-60より上が柔らかい分、フリクションも少ないのだとか。
2019年7月に入って15w-70という粘度も発売されました。かなり硬いですね。


~セミレーシングシリーズ(SEMI-RACING)~

LOVCAというブランドとして初めて作ったモデルだそうです。TAKUMIのエクストリーム10W-60と同等品で、このSemi-RacingよりRacingシリーズは改良してできた製品なのだとか。
とはいってもTAKUMIのExtreamシリーズと同等なら十分な性能ですし、2020年から新たに導入されたSP規格にも準拠しているとのこと。(SPについてはコチラ
ただしSemi-Racingは今のところ粘度は1種類しかないようです。
公式からの案内は下記のとおり。
「LOVCAセミレーシングはRACINGシリーズのノウハウを受け継いだ100%化学合成油で、コストパフォーマンスを意識しながらもレーシングオイルに求められるスペックを十分に満たし、通常使用される物よりも強力なポリマーを使用する事によりせん断性、耐熱ダレ性能を向上させています。国産車は勿論、欧州車、アメ車にも最適。ドリフトにも定評のあるオイルです。」

ラインナップ、金額は下表の通り。

製品名粘度/規格サイズ/価格
Semi-
Racing
10W-60 SP1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ

~スポーツシリーズ(SPORT)~

こちらは2輪の湿式クラッチ及びクリーンディーゼルを除くディーゼル車に使うことができるとしたモデル。ディーゼルに使えるということは洗浄能力が比較的高めなのかな?と推測されます。10w-40のみ二輪対応のMA規格とのことで、少しフリクションが多いのかも。
5W-40の方は2020年から新たに導入されたSP規格にも準拠しているとのこと。(SPについてはコチラ
公式からの案内は下記のとおり。
「LOVCAスポーツシリーズはレーシングシリーズほどの性能は必要ないが、スポーツ走行に適したオイルが欲しいと言う要望にお応えして製品化されました。スポーツ走行に求められる耐熱性、耐焼付き性、粘度安定性を十分に満たし、省燃費性、ロングライフ性にも優れ、街乗りにも十分考慮して作られております。更にシールパッキンにも優しく耐摩耗性、清浄性能にも優れておりますので、スラッジ、デポジットの発生を抑制し、使い続ける事によりお車のコンディションを最高の状態に保ちます。(10W-40は2輪にも対応)」

ラインナップは下表のとおり

製品名粘度/規格サイズ/価格
SPORT
5W-40 SP1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
10W-40
SN/MA2/CF
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
15W-50
SN/MA2/CF
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ

~ユーロスポーツシリーズ(Euro Sport)~

こちらはクリーンディーゼル対応の欧州規格「ACEA」をクリアした、SPORTSシリーズをベースに開発したモデル。ACEAとは「欧州自動車工業会Association des Constructeurs Europeens d’Automobiles」頭文字を取ってACEAと略しているそうです。調べてみると、欧州は日本と違ってアウトバーンや長距離のワインディングロードなど、使われ方が違うことと距離が走りがちなことから低燃費性も勿論ですが、ロングライフであることが求められるようです。
公式からの案内は下記のとおり。
「LOVCAユーロスポーツは、欧州規格「ACEA」をクリアした、「より欧州車に適したエンジンオイル」としてLOVCAスポーツをベースに開発しました。欧州車は環境対策の一環として、省燃費性だけでなく排ガス浄化装置(触媒)等へのダメージを減らす様、エンジンオイルにも厳しい規制を設けています。LOVCAユーロスポーツはLOVCAスポーツの高い基本性能に加え、欧州規格「ACEA」の求めるスペックを十分に満たし、欧州クリーンディーゼル規格「ACEA:C3」にも対応します。アプルーバル(メーカー認証品質)にも適合したロングライフで環境にも車にも優しい欧州車の為のエンジンオイルです。
※LOVCA EURO-SPORTは「メーカー認証品」ではなく「適合品」とする事で認証品と同等の品質でありながら大幅なコストダウンを実現しております。」

ラインナップは下表のとおり

製品名粘度/規格サイズ/価格
EURO-
SPORT
5W-30
SN/C3
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
5W-40
SN/C3
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ

 

~ディーゼルポーツシリーズ(DIESEL Sport)~

近年のクリーンディーゼル車、特にマツダ車や欧州車を指しているのだと思いますが、これらの車両でモータースポーツに使う方も増えてきたと自分も感じています。
一方で、スポーツ走行するにも粘度が硬めだったりスポーツオイルと言うのはあまりありませんでした。特にクリーンディーゼル車だと触媒が特殊なので、触媒攻撃性のないオイルを作るというのが大変なのだと思いますが、この製品はそのあたりをクリアして要望に応えたモデルのようです。メーカーからの説明は下記の通とおり。
「LOVCA DEISEL-SPORT DL-1 はDL-1指定のクリーンディーゼル車専用のオイルで、ディーゼル車にスポーツと言う概念を持った今までにない全く新しいコンセプトのオイルです。昨今普及しているクリーンディーゼル車にはスポーティータイプの車も多くラインナップされており、またそのお車の使い道によっても従来のオイルよりもスポーティーな物が求められます。しかし、DL-1クリーンディーゼルのオイル規格は現在5W-30と0W-30しかなくユーザーにそれ以外の選択肢はありませんでした。これは燃費を最優先させた粘度で、スポーティーな走行に対して果たしてこの粘度で本当に良いのか?また、10万キロオーバーで高速を走り続ける様な車に0W-30は柔らかすぎるのではないかと?言う疑問がありました。そこでLOVCAオイルではDL-1クリーンディーゼル専用オイルとしては規格外の0W-40を作ると言うプロジェクトを発足させました。DPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)への影響、燃料希釈、洗浄性能、始動性(特に寒冷地)、エンジン保護性能、燃費と課題は沢山ありました。規格外の粘度と言う事もあり一度は発売をためらってしまった事もあります。しかし、モニターでも想像以上の結果を出すことが出来、ようやく全ての問題をクリアして製品化に成功。独自の処方を施した業界初のDL-1適合0W-40「LOVCA DEISEL-SPORT 0W-40 DL-1」を完成させました。」

ラインナップとしては下表のとおり

製品名粘度/規格サイズ/価格
DIESEL-
SPORT
0W-40
DL-1
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
 

~ハイスタンダード(High-Standard)~

こちらがLOVCAのベーシックシリーズ?どの車にもつかえるように、とがった性能というよりは純正のようにコスト、洗浄性能、潤滑性能等を総合的に考えたオイルといった感じでしょうか。洗浄性能が高いのか、ディーゼルエンジンにも使えるようです。
2020年から新たに導入されたSP規格にも準拠しているので洗浄性能は高そうですね。(SPについてはコチラ
公式からの案内は下記のとおり。
「LOVCAハイスタンダードは省燃費&ロングライフ及び耐熱性、潤滑性、清浄性と言ったオイルに求められる基本性能を高い基準で満たし、低温流動性が良くエンジン始動時から優れた耐摩耗性を発揮。また、近年普及しているアルコール成分を含んだ燃料にも適合し、軽自動車、ミニバン、ターボ車、可変バルブタイミング機構などあらゆるタイプのお車に対応したLOVCAの基本となるオイルです。また、独自減摩剤を使用し高いレスポンスを発揮すると共にエンジンの金属摩耗を最小限に抑制。シールパッキンに対しても優しく作られていますので長期に渡って安心してお使い頂けます。(エンジン保護性能及び清浄性に優れているのでディーゼルエンジンにも使用可能です)」

ラインナップは下表のとおり

製品名粘度/規格サイズ/価格
HIGH-
STANDARD
5W-30
SP/CF
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
10W-30
SP/CF
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ

~エコスポーツ(ECO-Sport)~

低粘度のスポーツオイルとのことで、86/BRZなどの近年の低粘度オイルが指定の車にきっと最適なシリーズ。多分レーシングシリーズの0w-30よりはライフを重視したモデルなのでしょうか。低燃費オイルゆえに湿式クラッチ(二輪)には対応していないようですね。
2020年から新たに導入されたSP規格にも準拠しているので最新のタイミングチェーンエンジンでもバッチリです。(SPについてはコチラ
公式からの案内は下記のとおり。
「LOVCA エコスポーツは低粘度(0W-20、5W-20)指定車向けに作られたスポーツタイプのエンジンオイルで、化学合成油が持つ「優れたロングライフ及び耐熱性」、エンジン始動時から隅々まで行き渡る「優れた低温流動性」、エンジン内部をクリーンに保つ「優れた清浄分散性」と共に、高い「省燃費性」と「エンジン保護性能」を兼ね備えた、最新のスポーツカーにピッタリのエンジンオイルです。」

ラインナップは下表のとおり

製品名粘度/規格サイズ/価格
ECO-
SPORT
0W-30 SP1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ

~エコドライブ(ECO-DRIVE)~

アイドリングストップ付車やハイブリッド車などに対応した低粘度オイル。これらの車両は街乗りだけだと温度もあまり上がらない上にドライスタートが多いことから、いわゆるシビアコンディションで使われることが想定されるでしょうから、そのあたりを考慮されて作られているのでしょう。
エコスポーツよりは耐久性はあるでしょうが、高温時の粘性確保は劣るのかもしれませんね。街乗りに利用されるのであればこちらのオイルで必要十分な性能なのでしょう。
2020年から新たに導入されたSP規格にも準拠しているので最新のタイミングチェーンエンジンでもバッチリですね。(SPについてはコチラ
ラインナップは下記のとおり。

製品名粘度/規格サイズ/価格
ECO-
DRIVE
0W-20 SP1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ

またエンジンオイルだけでなく、ギアオイルもラインナップされています。


ギアオイル


〜Racing-Gear〜

ギアオイルはエンジンオイルに比べてギアとギアでオイルがすり潰されてしまい、油膜保持が大変なため「極圧性能」と呼ばれる性能が求められます。特にAWD車やFR車のリアデフはこの性能が求められます。オイルは高温になればなる程やわらかくなり、ベースオイルや耐腐食剤等に加えて「極圧剤」とよばれる添加物が配合されています。このレーシングシリーズはメーカーの説明を読む限りだとベースオイルに高価なエステル系を配合して、ベースオイルの限界を引き上げているのでしょうね。欠点としてはエステル系の弱点でもある酸化(≒劣化)が早く、ミッションやデフケースのパッキンやシールの素材によっては漏れやすい事でしょうか。

公式からの説明は下記のとおり。

「LOVCA レーシングギヤはLOVCA SPORT-GEARの強化版で高温・高負荷時の粘度安定性に優れミッション、デフ(LSD対応)どちらにもお使い頂けます。ミッションやデフは狭いスペースで熱の逃げ場がなく、オイル使用量も少ないためとても過酷な状況下になりあります。またエンジンオイルと違いギヤオイルには「極圧性(耐打撃性)」や「LSD特性」などの要素も加わり、競技車両への使用となるとその使用環境は更に厳しいものとなります。LOVCA レーシングギヤは実際にラリーやドリフトなどミッションやデフに負荷の高い競技車両でテストを繰り返し、潤滑性、極圧性と言ったギヤオイルに必要な要素を高い次元で満たすとともに、独自処方によって高温高負荷時のシフトフィーリング、LSD特性に優れたギヤオイルを開発しました。75W-90、80W-140はノンポリマー、80W-190、80w-250は高粘度ベースオイルを使用しポリマー使用量を最小限に抑えています。低温流動性に優れ、高い粘度を感じさせない使用感となっております。」

粘度は下表の4種類です。

製品名粘度/規格サイズ/価格
Racing-
GEAR
75W-90
GL5
1ℓ 4ℓ 20ℓ
80W-140
GL5
1ℓ 4ℓ 20ℓ
80W-190
GL5
1ℓ 4ℓ 20ℓ
80W-250
GL5
1ℓ 4ℓ 20ℓ

 

~SPORT-GEAR 75w-90~

機械式LSDに対応した100%化学合成油で、同社のギアオイルの中では中級モデル。86/BRZではデフにも使えるのだとか。この価格帯でデフに用いるオイルで全合成油というのはあまり聞かないような気がしますがどうなのでしょうか。(と思ってたらTAKUMIも全合成でした)
公式からの案内は下記のとおり。
「LOVCスポーツギヤはエステルを使用した100%化学合成油ベースのギヤオイルです。金属吸着性を持つエステルは粘度以上の強靭な油膜を形成する事が出来る為、スポーツ走行などの負荷の高い状況でも非常に優れた極圧性、及び潤滑性を発揮。スムーズなシフトチェンジを可能にし、大切なギヤを守ります。機械式LSDにも対応し、FRは勿論、FF、4WDにも最適です。」

ラインナップは下表のとおり。

製品名粘度/規格サイズ/価格
SPORT-
GEAR
75W-90
GL5
1ℓ 4ℓ 20ℓ

~MULTI-GEAR 75w-90~

上記のスポーツギアの廉価版。とは言え化学合成油で多分上記のスポーツよりは耐久性という意味では持ちそうな予感がしますが、シフトの入りとかは劣るのかもしれませんね。
公式からの案内は下記のとおり。
「LOVCAマルチギヤ 75W-90はLOVCA SPORT-GEARの廉価版で、高度に精製されたベースオイルと厳選された添加剤によって高温時でも優れた熱安定性を発揮、スラッジの発生が少なく安定した粘度を保ちます。また、特殊添加剤を使用し摩擦を低下、焼き付きにも強く優れた潤滑性を発揮します。流動点マイナス47.5℃と低温流動性にも優れており極寒時においても優れた粘度特性を発揮、LSDにも対応しております。」

製品名粘度/規格サイズ/価格
MULTI-
GEAR
75W-90
GL5
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
85W-140
GL-5
1ℓ 4ℓ 20ℓ

~MULTI-GEAR 85w-140~

ランニングコストを安く、をコンセプトに掲げられているモデル。こちらのモデルは合成油ではなく、鉱物油という記載があるので、FRのデフなどのハイポイドギアや高負荷にも耐えられそうです。
公式からの案内は下記のとおり。
「LOVCAマルチギヤは、「ライニングコストに優れたギヤオイルが欲しい」と言うユーザーの声を元に製品化しました。弊社では走行会などで積極的にユーザー様の声を伺って製品開発に取り組んでおります。そういった中で多く耳にするのが「走行会ごとに交換するので、安くてドリフトに使えるギヤオイルはありませんか?」と言う声でした。この声にお応えするべくLOVCA MULTI-GEARは開発されました。高品質鉱物油をベースに、極圧性、潤滑性、トルク伝達能力に優れビスカス、ヘリカル、トルセンは勿論、機械式LSDにも対応しております。軽4駆やクロカン、負荷の高いトラックなどにもお薦めです。(街乗りでの交換サイクルは2万キロをお薦めしております)」

製品名粘度/規格サイズ/価格
MULTI-
GEAR
75W-90
GL5
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
85W-140
GL-5
1ℓ 4ℓ 20ℓ


~HYPER MTF~

NDロードスターを始めとした特殊な車用に開発されたオイル。あえてGL-4規格にし、FR専用オイルとすることでシンクロへの攻撃性を抑えたモデルです。GL-5に加える極圧添加剤は、FF等のLSD内臓ミッションに対しては必須ですが、ミッションの主にシンクロに影響を及ぼすのでLSDを内蔵していないミッション専用とすることでシフトのスムーズさを狙った商品だと思われます。(GL-5規格のミッションへの影響についてはコチラをご確認ください)


製品名粘度/規格サイズ/価格
HYPER-
MTF
75W-90
GL-4
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ


~まとめ~

2023年10月現在のラインナップ一覧です。
価格を見るには下図の「容量(ℓ)」の数字をクリックしてください。


大別製品名粘度/規格サイズ/価格
エンジン
オイル
Racing
0W-25 SN1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
0W-30 SN1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
5W-30 SN1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
5W-40
SN/MA2
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
10W-40
SN/MA2
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
5W-50 SN1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
10W-50
SN/MA2
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
15W-55 SN1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
10W-60 SN1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
15W-70 SN1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
Semi-
Racing
10W-60 SP1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
SPORT
5W-40 SP1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
10W-40
SN/MA2/CF
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
15W-50
SN/MA2/CF
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
EURO-
SPORT
5W-30
SN/C3
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
5W-40
SN/C3
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
DIESEL-
SPORT
0W-40
DL-1
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
HIGH-
STANDARD
5W-30
SP/CF
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
10W-30
SP/CF
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
ECO-
SPORT
0W-30 SP1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
ECO-
DRIVE
0W-20 SP1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
ギア
オイル
Racing-
GEAR
75W-90
GL5
1ℓ 4ℓ 20ℓ
80W-140
GL5
1ℓ 4ℓ 20ℓ
80W-190
GL5
1ℓ 4ℓ 20ℓ
80W-250
GL5
1ℓ 4ℓ 20ℓ
SPORT-
GEAR
75W-90
GL5
1ℓ 4ℓ 20ℓ
MULTI-
GEAR
75W-90
GL5
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ
85W-140
GL-5
1ℓ 4ℓ 20ℓ
HYPER-
MTF
75W-90
GL-4
1ℓ 3ℓ 4ℓ 20ℓ

上図の「容量(ℓ)」の数字をクリックすると価格が見えます。

バイク乗りの方やディーゼル車もカバーした幅広いラインナップですね。
数値的なオイル性能についてはAUTO CREATION公式から試験結果等が開示されているので続きのブログで評価をまとめてみました。

また最新のラインナップを改めてコチラのページにまとめました。


他の記事をお読みになりたい方は↓のサイトマップ等をご参照ください。

What is LOVCA motor oil?? How many grades does it have??