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2022年9月13日火曜日

SR20エンジンの再生産

 東京の八王子にあるマーキュリーエンタープライズから嬉しい発表がありました。




SR20DETエンジンが再販されるというもの。
値段は小ロット生産でしょうから勿論以前よりは高いですが、中古で素性不明のものを買って苦労するぐらいならこちらの方が良いと思います。

態度の良い中古が手に入りずらくなってることからとても有難いことですね。
詳細は下田選手のYouTubeをご覧下さい。


2022年8月24日水曜日

YOKOHAMAの新しいADVAN A055について

 今年6月ごろ、海外のYokohama Tireからこんなリリースがありました。



A050やA052よりもかなり攻めたトレッドパターンをしています。


以前も紹介し、一部のサーキットユーザーで重用されているHoosierと似たようなデザインで、公道走行可能な溝はありつつもドライグリップを極限まで攻めた形状になっています。
(デザイン的には公道OKですが、横浜からも一般道での使用は控えるようアナウンスされています)


気になるレビューですが、本国のユーザーサイト等も発表後にアクセスしてみていますが、投稿が少なく判断が出来かねますが、Tirerackの記載によれば「A055は氷点下や雪道、氷上での走行を想定しておらず、華氏32度以上(摂氏0度)の室内で保管することが必要です」と記載があることから、A050のように温度感受性があるタイヤであるがゆえに、ピークグリップは少なくともA052の上位になりそうです。一方で冬場や強ウェット路面はダメそうですね。

またタイヤの重量も205/50R15というサイズで比べた場合、A050は約9.4㎏なのに対し、A055は約8.1㎏(17.8lbs)であることから、軽量化にもかなり力を入れた新世代のタイヤであることがわかります。(ちなみにA052は約8.5kgなので、溝がA052より少なくなっているにも関わらず軽量化を達成していることになりますね)




気になるトレッドウェアについては40ということで、かなりのソフトコンパウンドであることがわかります。これだけ柔らかいとユニフォミティ(真円度)を維持し、ロス出さずに製造するのも大変そうですが。。。
(トレッドウェアって何?な方はコチラをご覧下さい)

日本正式導入時期についてはまだ回答貰えていませんが、正式導入するには色々課題がありそうですね。


他の記事をお読みになりたい方はサイトマップや↓の検索・ラベル等からご参照ください

2022年8月13日土曜日

ドリフトとグリップにおけるバンプステアの違い

日が空いてしまいましたが、足回りに関する記事のリライトになります。

以前記載したスクラブ半径の他にも、ハンドリングを考察する上で外せない要素の一つに「バンプステア」と呼ばれるものがあります。
バンプステアとは、バンプ(ストロークした時)にアーム類の位置関係によってトーアウトになったりトーインに変化することを指します。
多くの車はフロントのナックルの後ろ側にタイロッドがあり、ロアアームと取付角度が違っています。ではバンプステアをどうセッティングしていけば良いか考察してみました。



今回はストラット車を例に図を見ていきます。なおバンプステア以外の要素は考慮に入れていません。
下図はタイヤを車体後ろ側から見た図です。

まず停止状態(1G)でのロアアームとタイロッドの位置関係。
多くの車の場合、ロアアームよりもタイロッドのハの字は浅めについていることが多いです。この時のロアアームとタイロッドの長さ関係を抜き出してみます。


こんな感じ。
ナックルと車体までの距離を「A」とします。これを踏まえた上でタイヤを単純にバンプさせます。


そうするとロアアームとタイロッドの角度が変わるので相対的な長さも変わってきます。
どう言うことなのか、上図と同じようにロアアームとタイロッドだけ取り出してみます。


このように緑のタイロッドは平行より上となって相対的な長さがAより短くなります。
逆にロアアームは水平になるので相対的な長さが1Gの時のAより長くなります。
(画像はわかりやすいように誇張表現してます。)



その結果どうなるかと言うと、バンプさせるだけでタイヤはトーアウトの方向に動いていきます。
トーの関係を表すため、下図はタイヤを上から見た図ですのでお間違え無きよう。

車体上側から見た、バンプさせた時のタイヤのトー角度。

左が1Gの状態で、右がバンプさせた時のタイヤのトー角です。
勿論この図もかなり誇張して表現していますが、バンプさせるとフロントタイヤのトー角はこのようにトーアウト側にズレるよう設計されている車がほとんどです。

グリップ走行におけるドライバーの感じ方はコーナリング中、外側がバンプして縮むと、外側のタイヤはハンドルを切ってストロークすればするほど(つまり荷重を掛ければ掛けるほど)切れ角が減っていくのでアンダーステアなハンドリングになります。(メーカーサイドからすれば、荷重が掛かる=無理なハンドルで車体が乱れてしまわないようアンダーなセットにしてるのだと思います)



なのでスポーツ走行的にはロアアームの取付角度とタイロッドの取付角度が平行が理想…ですが実際には少しバンプステア残さないと、低速でのコーナリング等で左右アングル差が出来ずナチュラルなハンドリングにならないので、少しだけ角度差があるのがベストでしょうか。
ちなみにイケヤフォーミュラさんのタイロッドエンドは絶妙な取付角度設計になっています。


手持ちで1番わかり易い写真の、ちょうど良いところに写り込んでるマネージャーくん←
ロアアームとタイロッドの角度が絶妙に差がついているのがわかるでしょうか。(殆ど平行ですが、よく見ると赤線のような角度差が少しついてます。もちろん赤線も誇張して角度付けてます)
少しバンプステアも利用できるので、ドライバーの体感的にはナチュラルなハンドリングになってます。

ロアアームとセットなら純正と遜色ないバンプステアになるのでしょうが、やっぱり足回りを交換するならキチンと計算(強度、防錆要件とか)されて作られている製品を使いたいですね。


一方ドリフトだと荷重がかかっている外側のタイヤがトーアウト=切れ角が増えるので、前回のスクラブ半径の考察に基づくと、バンプステアが発生した方がキレ角が増えます。更に内側のタイヤもドリフト中はリバウンド(伸びる)すると、コチラもハンドルが切れる方向になるのでなおさらハンドルが切れます。

この図はフロント左右のタイヤを上から見た図。ドリフト中における外側のタイヤは左側になりますね。


ドリフトだとあえてバンプステアになるようにすると荷重移動した際の切れ角が増えるので良さそうですが、言い換えるとストロークする程勝手にハンドルが切れてしまうのでそれを良いと判断するか否かでドライバー評価は分かれそうですね。
(バンプステアを増やす具体的な方法としては、ロアアームにロールセンターアジャスターを付け、タイロッドエンドはあえて純正のままにすると、角度差が出来るのでバンプステアを積極的に利用出来ます)

かなり大雑把に考察してみましたが、バンプステアについてはドリフトとグリップ走行(タイムアタック)で正反対の動き(評価)になるという話でした。
(間違ってたらすみません)

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What is bump steer?? Is that best setting different from time attack situation and drift situation??

2022年7月12日火曜日

2022TMSC富士ジムカーナ第3戦

TMSCのシリーズ第3戦に参戦してきました。
今回は子供がどうしても行きたいと要望されたのでタイヤも交換しておき、虫網、虫かご、自転車、その他、遊び道具満載で会場入りしました。


雨の心配もありましたが、一日快晴で過ごせました。
コース図はこちら。




スラロームありのバランス良いコースですね。
ただし完熟歩行の時間も含めて子供の虫取りや追いかけっこの遊び相手をしていて、まともにコース覚えられませんでしたがとりあえず走ってみました。


ミスコースは回避。
走り始めてから空気圧すら変えてなかったことに気づきました←

1本目終わるとお昼で子供とご飯。また虫取りしてたら2本目の時間に。


結局ドラがダメであまり変わらず。
タイヤも硬いなーと思っていたら、メーカーの方からもその場で硬化が進み交換を推奨されてしまいました(さすがに3年落ちだと違いが判りますね←)

ということで上手な方々にビハインドして3位という順位で終了。
違う車種で1,2,3という事で、他の車を見てると自分とまた違った走りが見れて楽しかったですが、ゆっくり見ている暇もなく←


もうカマキリの子供もこんな大きさになる季節ですね。

遊び相手をして下さったA池さん御兄弟ありがとうございました。その他色々ありましたが電車の中だと限界があるのでこの辺で。

今回も各社色々サポート頂きありがとうございました。

2022年7月3日日曜日

GR86/BRZのFA24の初期不良?

街中でもよく見かけるようになってきたGR86とBRZがサーキット走行でエンジンブローした人を聞いたことがありましたが、もしかしたらこんな初期不良(?)が原因だったのかもしれません。







このような事例が何件か見受けられたので、たまたまと言う可能性も否定はできないですが、FA24エンジンの方でスポーツ走行される方は特に一度点検された方が良いかもしれ無いと思い、シェアします。 


(オイルパンのバッフルプレートを取り付けることがブロー回避になる、と言う話も聞いたことありますが、もしかしたらオイルパン外す際にガスケットを綺麗に取り除く作業がブロー回避につながっていたのかもしれません!?)


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2022年6月23日木曜日

NEXEN N FERA SPORT Rの定量評価(vs A052, 71RS, RT660)

日本では86レースで使われ始め、その性能を評価されているNEXENの新作タイヤですが、国内だと中々定量的な比較がなかったのですが、海外のサイトで良い定量比較があったのでご紹介です。

結論からすると「A052はオールラウンドで速い。RE-71RSは近しいがどちらかと言うと高速サーキット向け、AZENIS R660は一歩引いた感じ、N' FERAはドライだと縦方向は最も評価が高いがウェットは苦手」という評価でした。


全製品225/45/R17のサイズを8Jのホイールに組み込み、同じ車でテストという条件。
定速から何mで停車できるかといった客観的なものと、ドライバーが「のりやすい」と感じる主観的なもの、色々な評点の合計値が上図の結果だそうです。

詳細について、サマリー部分を要約すると以下です。

ADVAN A052
「ADVAN A052はドライでの最速ラップに加え、ドライバーの主観的スコアも最高。ドライでのトップタイムに加え、1位と僅差の2位であるウェットトラクション性能は、このクラスの指標にふさわしいタイヤです。さらに、路面追従性でも最高の評価で、他の追従を許さない総合的な性能を持っています。」

POTENZA RE-71RS
「ブリヂストンのポテンザRE-71RSは、総合評価でA052に一歩及ばず。ウェット路面での優れたトラクション性能は1位でこのカテゴリーにおけるベンチマークとなる。ドライでの横方向のトラクション(訳注:横方向の発生G)がテスト中ベストで、チームからの総合的な評価と同様に高いポイント。客観的にはドライでのラップタイムは劣ったものの、個性と性能は、スラロームのような荷重変動が大きい小規模なテストとは異なり、サーキットでの走行に適しているように感じます。」

FALKEN AZENIS RT660
「ファルケンアゼニスRT660もこのカテゴリーの中ではトップ層です。ドライ路面での性能は、テスト項目のうち半分は1番となっており、高いレスポンスと張りのあるステアリングは、主観スコアでは1位のポイントを獲得。ウェット路面でのトラクションはそれなりに強力だが、テールハッピーな傾向もあり、前述のようにステアリング応答性が高いため、限界まで攻められると神経質な印象を受ける。凹凸のある一般道では、ハイグリップタイヤのカテゴリにおいては特筆するほどではないが、鋭いステアリングと軽いハンドリング特性は、この指標でもテスターから良い評価を獲得しています。」

NEXEN N'FERA Sport R
「N FERA Sport Rはドライ路面では、時速50マイル(約80kmh)の制動距離が69.5フィート(約21m)と、今回のテストでは最も短く、それだけがトップですが、他のすべての測定項目で2位という数値を示しており、ドライバーとしてはどんな状況でも一貫して使いやすい運転特性に感心。一方でウェット路面では、客観的にも主観的にもすべての項目で劣っています。」

A052は以前R1Rと比較しましたが強いですね。
ということでストップ&ゴーの大きいジムカーナみたいな使い方だとネクセンもありなんじゃないかと思えるこの結果ですが、日本だと1サイズしか導入されていないことがネックですね。
今は普通の通販では扱ってないようなので時々出てくる新古品とかを狙うしかないのが玉に瑕。。。(各通販サイトでも6/23時点では新品なしです。。。)


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