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2025年10月5日日曜日

ND 12Rに施された固体皮膜の強度

昨日から開催されているマツダファンフェスタにおいて、MSRロードスターの200台限定車である12Rの詳細が発表されました。



200PSになったとか、キャリパーが変わっとかの大きな情報は各種web媒体でも公開されているとおりですが、エンジン出力が上がって気になっていたのが「駆動系にどのように手を加えたのか」でした。
発表された内容は「標準車と同じギア比=ベースは同じで、固体被膜潤滑剤塗布したもの」でした。


NDロードスターは構造上どうしてもミッションに負担が行きやすく、ブローのリスクが高いですが、マツダとしてとった対策は上記した「固体皮膜」というもの。
(なぜブローしやすいのかについてはコチラをご覧ください)

では固体皮膜をすることでどの程度強くなるのか、素人なりにしらべてみました。
まずミッションによく用いられる中炭素鋼に施工される一般的な固体被膜は「デフリックコート」と呼ばれる二硫化モリブデンを塗布する方法が一般的なようです。(なので12Rもおそらくコレ)

素材強度については素人ですので、AI等を駆使して調べてみると以下のとおりでした。

・未熱処理のS45C中炭素鋼は160~220HB
・上記を熱入処理するとHRC40~50(370~475HB)
・デフリックコートの耐荷重強度は260kg/mm2(2300lbs)

単位が違いますし、よく調べてみると二硫化モリブデンコートは極圧荷重がかかっても金属のカジリを防止して表面潤滑させるものであり、わかりやすく数字でどの程度硬くなるかという比較は難しそうです。(ミッションオイルのGL5とかを入れるのと同じ考え方ですね)
摺動抵抗も減らすことが出来るのでピストンスカートとかにも施工されていることがありますね。



と言うことでカジリが予防されるので間違いなく標準状態よりは固体皮膜処理した方がブローするリスクは低減できると思いますが、一般ユーザーからすれば長期的にどのぐらいブローしなくなるのかと言うのが一番知りたいところですよね。
(あくまで皮膜のため、皮膜がなくなると通常ミッションと変わらないので長期的に使用すると課題がありそうです。ただ1レース中といった短期的な競技の中でのブローリスクは間違いなく減らせると思います)

ちなみに12Rに搭載されている皮膜処理されたミッションは、限定車を保有している方にしか販売されず、既存のNDユーザーは手に入れることが出来ないそうです。
(本当にやりたければデフリックコートを個人でも引き受けてくれる会社さんがいくつかあるようなので、持ち込むしかないですね)

個人的には長期的に使うのであればギア素材から強化されたミッションの方が心情的には安心できる気がしますが果たして。。。?
(北米マツダが発表した強化ミッションについてはコチラをご覧ください)


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2025年9月4日木曜日

猛暑による軽量バッテリーの発火

昨今、軽量化のために携帯電話等と同じリチウムイオンの12Vバッテリーを積んでいる方が増えていると感じていますが、こんな事例を見かけました。
私自身もリチウムイオンバッテリー関連企業に従事していたこともあり注意喚起です。


猛暑の影響でボンネット内が高温になり、バッテリーが変形するということはつまり、内部のバッテリーセルが膨張してしまったということかと推定されます。

画像はコチラのページからの参考

そもそもリチウムイオンバッテリーは特性上、寒さや暑さに弱く、携帯電話でも熱くなると充電が止まってしまったり(充電制御)、寒いとすぐに電池切れを起こした経験をお持ちの方も多いのではないかと思います。

今回の事例は変形で済んだかもしれませんが、内部セルが膨張したということは、いつ発火してもおかしくない状況です。
以下の投稿は普通のモバイルバッテリーの例ですが、NITEによる実験動画です。


上の動画のとおり、最初はセルが膨らみ、最終的にはパック破裂した後に発火しています。
ちなみにリチウムイオンバッテリーは諸々の理由がありますが振動にも弱く、加振試験をこれでもかとやっているであろうホンダのモバイルパワーバッテリーパックですら、全国の郵便局に配備されているEVバイク発火が相次いでいる状態であることからも、非常に気を遣わなければならない種類のバッテリーになります。


個人的には危険を知ってしまっているため、軽量化するのであれば安心と信頼の鉛シールドバッテリー(ドライバッテリー)の方が、リチウムイオンより圧倒的に安いですし、メンテナンスフリーなのでおススメです。


2輪用によく使われているシールドバッテリーなので振動は勿論、安全性も段違いです。
(あとは圧倒的に安いというところも魅力だと思っています)

その他リチウムイオン電池の特性が気になる方はコチラもお読みください。


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2025年8月14日木曜日

NDロードスター用の強化ミッション発売

MAZDAの北米法人から、NDを含めたロードスター用の強化トランスミッションギアセットが発売になる旨、発表されました。


日本でもワンメイクレースやジムカーナ等、各種モータースポーツで人気のND用強化ミッションの発売はうれしいですね。

上記HPの概要としては以下になります。

・ギア本体の素材変更
・ギアの歯当たり形状変更し、歯全体でトルクを受けとめられるようにして耐久性向上
・純正品よりもギアとギアの遊び(公差)を少なくした
・シャフトスプライン部分も含めてオイル潤滑性の向上
・別売りだそうですが、2速を純正トリプルコーンシンクロナイザーリングだったものをシングルコーンにすることでOHコスト低減とレース中の信頼性向上

製造元はアメリカのSADEV社とのことで、各種モータースポーツの実績もある所で製造されているので品質も問題なさそうです。

ただしあくまで北米法人における取組なので日本へ正式に導入されるかは定かでないですが、ロードスター系ショップさんで取り扱いされるところは増えるかもしれませんね。


ただしNDはそもそもミッション環境的に厳しい設計なので、このギアをつけたからと言って出力を上げている車や強化クラッチつけてしまうと厳しい可能性も否めませんね。
(なぜNDのミッションが弱いかはコチラをご覧ください)



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2025年7月12日土曜日

持運び便利なタイヤカスの掃除道具

以前スーパーGTやドリフトで有名な谷口選手が、走行後に気になるタイヤカスの取り方についてこんな記事を書かれていました。

なるほど、便利な器具ですね。

自分でもプラスチックの丸棒を用いて、表にローラーを付けて走行後のタイヤカス取りや、ラッピングしやすい台をいつも持ち歩いていましたが、タイヤを転がすという点についてはスムーズではなかったのでバイク用のこんなものを導入してみました。


ダートフリークUNITというブランドのもの。軽量なので持ち運びにも便利です。
またタイヤサイズに応じてローラー位置を3箇所変更出来るので車サイズのタイヤもいけます。
価格もデイトナとかに比べて圧倒的に安く、こちらの記事のプラスチックの単管パイプで製作するのとそこまで大差ないです。

またサーキットアタック系の方では必要になる、タイヤ削りですが、マルチツールで削る際にこういった台があるとより便利ですし、最近はこのマルチツールも有線ではなく、バッテリー式のものまで出てきているのでサーキット等の現場でタイヤ削り作業が出来てしまうので便利ですね。



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2025年7月9日水曜日

学生ジムカーナ&TMSC富士ジムカーナシリーズ

久々に日記らしいことでも。
先週末は土曜&日曜で富士スピードウェイのジムカーナ場にいました。


土曜日。
母校における他大学戦にお邪魔しました。
自分の目的としては迷走している新しいLSDセッティングの確認です。


十台ぐらいかな?と思って行ったら30台オーバー。
若い学生さん(OBもたくさんいますが)が増えたようでうれしい限りです。
学生さんの試合がメインなので、アタックヒートはスタート位置が公平になるようにスターターを務めて運営のお手伝い。


真の目的であるデフの確認もでき、充実した一日でした。
(デフの新しいセットは散々な状況、ということが確認できたので収穫アリです)


翌日はTMSCジムカーナシリーズ。
昨日の確認でデフが自分の意図したタイミングで効かず、サイドターン等は要注意と分かっていたのでラインを緩く、サイドターンもなるべく内輪から白煙吐かせない、この状態のLSDに合わせたドライブで乗り切りました。


外から見て頂いているアナウンスでも気づかれているとおりデフが微妙な動きでしたが、結果としては優勝できました、、、が、生タイムで負けていたり色々反省が多い参戦でした。



急いで帰宅して、千葉に出かけていた家族をお迎えに再度出発し、ヘトヘトになった週末でした。
またデフ組みなおさないと。。。。



2025年6月18日水曜日

A050 G/2Sコンパウンドの数量限定再販

タイトルどおりですが、数量限定で再販されることがADVANから発表されました


ジムカーナや冬場の1発アタックでアドバンテージのあるコンパウンドなので、入用の方は急いで公式サイトにアクセスですね



(タイヤの耐久性=柔らかさを示すトレッドウェアの一覧についてはコチラをご参照ください)