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2019年9月23日月曜日

インタークーラーの仕組みと圧力損失について実験してみる

インタークーラーの圧損について考察した前回の続きで、考察に基づいて自分で買って実験してみました。



奥が今まで使っていたトラストのスペックLS、手前がHKSのSタイプです。
明らかに小さくなりましたし、軽くなりました。
コアに繋がるパイプの刺さり口も斜めに付いていて効率が良さそうです。

そして一番気になる内部構造ですが


コチラがトラスト。フィンの目が細かく空気が良く冷えそうですが、向こう側が見えないぐらい混み合っていて圧損率が高そうです。





コチラがHKSのSタイプ。
向こう側が透けて見えています。おまけにテーパー形状をしており熱交換効率は悪そうですが、圧損は少なそうです。
ためしに両者にコンプレッサーで空気を吹き込んでみましたが明らかに反対側から出てくる空気の圧力に差が出ました。勿論HKSの物の方が勢い良く空気が出てきます。冷却効率については自分のお手手センサーでは感知できませんでした(爆)




装着。トラストより3~4cmステーが長く、前側に出てくるのでレインフォースを切断したり、バンパーを削ったりで大変でした・・・。

でも効果は歴然。レスポンスが全く違います。
スタートダッシュ、サイドターンからの立ち上がりが早くなってしまい運転の仕方まで変える必要性が出てきました(汗)


とまぁ色々社外品を見たり実験したりしてみたのですが、それぞれに一長一短があるので「冷却効率」と「圧損」のバランスをどう取るかで選んでみると良いのかもしれません。

でも大きいインタークーラーにしたとしても上記した小さな努力をすることである程度は圧損率を低くする事ができる訳ですね。
もし現在のインタークーラーの熱容量には満足しているけれどもレスポンスが・・・という方は一回インタークーラーのコアを取り出してテーパー形状にすれば改善されると思われます。
アルミ溶接できないとですが(^^:)

今回は考察と言えるほど深い内容ではありませんが、一昔前のターボ車に乗る上で避けては通れないターボラグ改善の糸口の1つであるのではないでしょうか?
ちなみにインタークーラーの中はブローバイガスで汚れると冷却効率もレスポンスも落ちるので定期的に洗浄することをオススメします。


ちなみにHPIの製品の中身を見せて頂く機会があったのですが、写真を撮り忘れたので簡易的に描いてみました。


先に使ったこの写真は上のHKSのインタークーラーを黒矢印のように横方向から覗いたものです。これを赤矢印のように上から覗いた時の模式図を以下に示します。


コレがHKS。分かりますかね??
HPでも説明されていますが、加給された熱い空気が入ってきて三角形のフィンに入ってストレートに出て行くのを表したもの。


コチラがHPIのTYPE-WFシリーズのフィン構造。TYPE-OFシリーズはトラストなどと同じなので注意です。
この様にかまぼこ型の入り口になっていて、中がウェーブ状に空気が通ることで冷却効率をアップさせようと言う物。
また図だとなっていませんが、このかまぼこ型の入り口はHKSより1.5倍ほどの面積があり、一つ一つのフィンの口径を大きくする事で空気の通りを良くし、軽量化しているとの事。
実物を見る限りHKSよりフィン口径が大きいので圧損少ないのかなぁ?と思ったりしましたが、ウェーブ状になると言う事は空気の経路が長くなってしまうと言う事と、空気が触れる面積が増えれば増えるほど乱流が発生するリスクが増えていく=圧損していくので結局微妙なような気もします。メーカーの人は1000馬力も大丈夫と言うぐらいなのだから相当の冷却効率なのでしょう。(冷却効率と圧損は上記したように、ある程度トレードオフなのでこのコアのレスポンスは??)

ドリフトやられる方には軽いですし、冷却効率は良さそうなので気になる商品なのではないでしょうか?
逆にHKSは経路がストレートで短く、フィン面積も狭いのでレスポンス重視なのかなぁ?

以上、参考になればと思います。

(続編として圧損はそのまま(インタークーラーはそのまま)にアクセルレスポンスを改善できないか考察してみました。)


他の記事をお読みになりたい方は↓の関連ページ等をご参照ください。



What is the structure of charge air cooler?? How to reduce air pressure loss??

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