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2024年8月18日日曜日

JB64ジムニーのふらつき対策(ステアリングダンパーレス化)

フレーム車のジムニーに乗ってて色々思うところはありますが、大きな不満点の1つに交差点等の低速で曲がるときのハンドルセンターあたりの戻りの悪さに起因する「ふらつき」でした。



単純に車高が高いからと言うわけではなく動き自体に違和感があり、普通の「ラック&ピニオン式」ではなく「ボール・ナット式」のステアリング機構によるものかと勘違いしていましたが、それにしてもハンドルセンター付近の違和感がひどいものでした。

調べてみると、JB64,JB74の現行ジムニーから導入された「ステアリングダンパー」がオンロード走行においては邪魔になるようです。
一般的にステアリングタンパーを強化する方がほとんどのようですが、オンロードしか走らない我が家にとっては不要ですし、動きに違和感しかないのでレス化を試みました。



ステアリングダンパーの取り外し方についてはネット上に沢山ありますし、5分かからず出来るので割愛しますが、プーラーで取外すところが硬めで苦労しました。

取外してみると悩んでいたことが嘘のように、普通のスッキリとしたステアフィールになりました。
オフロード走行におけるステア機構の保護や、ジムニー特有のシミー現象等の対策で導入された部品なのだと思いますが、街乗りだけであれば無い方が運転しやすいですね。

ネット上探しても、ステアリングダンパーがいらないという意見はあまり見なかったのでご参考までに。
その他ジムニー関連記事はコチラをご参照下さい。


2024年8月13日火曜日

GB7フリードのニュートラルなアライメント調整

街乗り&ファミリーカーのGBフリードですが、スライドドアの車としては以前も記載したようにi-DCDというデュアルクラッチトランスミッション+モーターというスポーツマインドにあふれた車で、同じような考えを持った方がサーキット走行においても、「スライドドアとしては」かなりラップタイムも早いと聞いています。


そんな動力性能は高いフリードですが、ハンドリングはラインオフの状態ではそこまで洗練されているとはいいがたいものがあります。
狙うべくは昨今話題になっている「ニュートラルステア」ですが、以前も記載したようにショックの減衰、車高、空気圧を詰めていくというのは頭で理解はできるものの、自分でそこまでの領域を作り上げることは難しいのもありますし、街乗り車なので少し高めの空気圧にしておきたいというのもあります。



なので車の「そもそもの動き」を作り出す「アライメント」で「ニュートラル」な領域を煮詰めてみようと考えやってみました。
車を持ち上げてアライメント計測&調整。
これでトーイン、トーアウト、色々なセットを試してみました。


ちなみにナックルを締結しているボルト2か所を緩めて、ボルトの「ガタ」分でキャンバーもネガティブ方向に調整。



フロントのアライメントをいくら調整しても左右での動きの違いが修正できないと気づき、調整できないとわかっていてもリアのトーインを計測してみたら左右で全然違っていました。
リジッドアクスル(車軸式)なのでどうしよう、、、と思って車の下から眺めているとアクスルの付け根のボルト、片側5本のボルトを緩め、ガタを利用して左右差を小さくすることはできそうです。




写真だと赤い頭のボルトが4本しか見えませんが、この後ろにもう一本います。
ただアクスル全体を動かそうにも寝そべった状態では力が入らず、ジャッキを使って左右を上げ下げしながら何度かトライ。



最終的に左右共にトーイン10分まで追い込むことが出来ました。
おそらくカタログ値としては、リアは左右共にトーイン10分なのでしょう。



この状態から改めてフロント側のトーを何セットかトライ。この時点で朝から何度も車を上げ下げして夜になってしまい1日目はタイムアップ。
2日目も何セットかトライしてやっと丁度良い値を見つけました。


少なくとも自分の車だと「フロントトーイン3分」が一番自然な動きになりました。
ただし以前記載したニュートラルステアではなく「自分好みの動き」です。ニュートラルステア「もどき」は現状だともう少しトーインでしたが、違和感があったのでおそらくここから先は空気圧やオフセット等を追い込んでいく必要があるため、アライメントで出来るハンドリングの追い込みは一旦終了です。
なおイケヤフォーミュラのゲージでは10分ごとのメモリしかついていませんので、そこから先は感覚になります。

あくまで自分の車での結果なのでご参考までに。


2024年7月1日月曜日

スピードハックエアーについて考察

SNSで「スピードハックエアー」なる「タイヤの空気を入れ替えるだけでワンランク上の性能になる」と言う触れ込みの商品を見つけました。



2024年4月頃からリリースされたようで、公式によると「空気を補充するために特殊なコアを挿入したセパレーターを通してタイヤの空気を入れ替えるだけ」とのことで、もし本当であれば窒素充填やドライエアーにも勝る、持ち運びも可能な高性能エアーになりますね。

公式HPを読込んでいくと「炭化チタンのコアを通過した空気が電磁波や静電気を帯びた空気を活性化し、最終的にはタイヤやホイールにも影響を与える」とあります。



タイヤ空気圧に与える大きな要素として「水分」があり、水は温度変化に伴う空気圧変動が大きいため「ドライエアー」と呼ばれる、水分を除去して充填する方法がF1を始め、レース競技でも使われています。
一方でスピードハックエアーは製品目線で「何に、どのように作用し、どの程度の変化量が生じているのか」が重要なポイントですが、その記載がないので効果含め調べてみました。




まず炭化チタンは文字通り、炭素とチタンを燃焼合成という手法で作るセラミックスで、水をキレイにしたり、空気中の水分をヒドロキシラジカルといった、殺菌性を示す形に触媒するそうです。
(パナソニックは「ナノイー」と呼んで、空気清浄機とかに使われています)

パナソニックリリースより


このヒドロキシラジカルがタイヤの空気圧にもたらす変化については文献を見つけられませんでしたが、そもそもヒドロキシラジカルはかなり不安定な状態のため、こちらの論文によれば寿命としては70ns程度しか持たないそうです。

空気清浄機のように常にラジカルを作り続けるなら効果もわかりますが、一度だけ炭化チタンを通過した空気中のヒドロキシラジカルの存命率はかなり低いと考えざるを得ず、調べを進めるとこんな製品もリリースされていました。


「スピードハックエアバルブキャップ」という商品名で、触媒に使っている炭化チタンをキャップにすることで「バルブキャップがある限りタイヤの中の空気を常に活性化させた良い状態を保つ」ことが出来る、と公式から案内されています。

一見すると理にかなっていると思いましたが、あくまで「キャップ」を炭化チタンにしただけで、「バルブコア(一般的にはムシとも呼ばれます)」ではないので、タイヤ内の空気と触れることはほぼない部品と思われます。


上図で「バルブコア」と呼ばれる部分がタイヤ内の空気を止めているため、バルブキャップをいくら触媒と同じ素材にしてもタイヤ内の空気を触媒できる理屈にはならないため、炭化チタンバルブキャップは客観的に「効果無し」と断言できます。



結局スピードハックエアー(ヒドロキシラジカル)がどのように空気圧に作用するのか調査・理解することが出来なかったこと、自分で実験する前に公式に確認してみました。



上図コメントのとおりで入れたら変化を感じつつも、公式としては現状、何も計測したり理論検証はされていないとのことです。


と言うことで、試そうと思っていましたが原理不明のため見送り、手軽で継続的にタイヤに入れられる優れた空気としては、冒頭出てきた「ドライエアー」になると思います。
今はSMCというメーカーから後付け、かつコンパクトなセパレーターが売っているので、こちらをコンプレッサーケーブルに装着することでどこでも手軽に実績のあるドライエアーを作り出すことが出来ます。


コンパクトな上に手頃なのでサーキット等の出先でも空気圧を保ちやすい空気を作ることが出来そうですね。


他の記事をお読みになりたい方は↓のラベルや関連ページ等からご参照ください

2024年6月24日月曜日

3型以降のJB64/JB74ジムニーのオートライト感度の変更

オートライトが義務化され、現在新車で買える車はすべてオートライトになっていますが、ついてほしいタイミングでつかなかったり、その逆もあったりする場面が多々あります。

ジムニーに至っては2型まではオートライト感度が調整できたようですが、3型以降、現行の4型も含めて調整が出来なくなってしまったようです。

私自身も車を購入し、走っていると少し日陰に入っただけでライトオンしてしまう感度が気になってしまい、調べてみるとオートライトセンサーカバーが純正だともともと黒っぽく、日陰等で光量が減るとすぐにセンサーが反応してしまう仕様になっているようです。


標準状態のオートライトセンサーカバー

調べてみるとこのカバーを削ってクリアな表面に付け替えている記事は見かけたものの、凹凸になってしまいスマートな見た目ではなかったので諦めていたのですが、2024年初から純正形状のクリアカバーが発売されました。


セットにはクリアレンズの他に、マイナスドライバーと小さい内装剥がしもついていて親切ですね。



センサー自体は周りを養生テープで傷付かないようにしてから、マイナスドライバーで外します。内装剥がしでも良いのですが、通常サイズのマイナスドライバーの方が作業がしやすかったです。



センサーから黒い純正レンズを取り外すのですが、かなり固いので割れないように注意しながら外しました。
気温が温かかったので割れませんでしたが、冬に作業する場合は温めてからやった方が良さそうですね。




純正レンズとクリアレンズを並べてみました。
こうしてみるとその差は歴然ですね。これでライトオンがある程度暗くならないと点灯しないようになるはずです。



ちなみにオートライトセンサーの拡大。
純正部番は38680-62R00になります。


あとはクリアレンズを装着し、コネクター接続して戻すだけです。



凹凸もなく、違和感ないですね。

走ってみると日陰ぐらいではライトオンにならなくなったので効果ありです。金額もそんなにしないですし、10分ぐらいの作業で交換できるのでおススメです。


スズキ車でオートライト感度に困られていたら参考までに。


2024年6月19日水曜日

OS技研 Super Lock LSDの組換

約10年前、OS技研がまだ積極的なPRをスタートする前だったと思いますが、構造的な面白さに気づき、普通に通販でLSDを購入してみました(S15シルビアの話です)



ところが購入した状態では競技で使いものにならず、仕様変更するにもOS技研のテクニカルショップでなければできないという制約がありました。
上記制約もあったので当時お世話になっているショップのメカさんに岡山まで研修にいってテクニカルショップになってもらい、何度か実験(組換え)に付き合ってもらった記憶があります。
カム角の変更だけでなく、スプリングの本数、スプリングのバネレート違いなど何通りか試してみましたが結局良いセットが出せず、違うメーカーのLSDを今日まで使ってきました。


自身の環境も色々変わってここ10年は中々整備すらできなかったのですが、Team VALINOのGR86でもOS技研さんのデフは色々試行錯誤して良いセットを見つけ出したこともあり、自分の車でもやってみたいと約8年ぶりにデフ玉を引っ張り出してみました。


しばらく物置のこやしになっていたデフ玉。それでも時々サビないようにオイルを入れ、回転はさせていました。
そのオイルをまずは排出。もちろん新油のようにキレイですが年代物なので捨てます。
ここから先、本当はショップにお願いしたいところですが、お小遣いが限られてしまっていることと、今度こそ自分で中身を見てみたいという興味もあり、出身大学のガレージをお借りして自分で作業。


カバーを開けて、サイドハウジングを取外し。
ここまではただネジを緩めるだけなのでサクサク作業。


タイヤレバーを用いてちょっとコツがいりますがケースからLSD本体を取出し。
ベアリングレース等は左右混じらないように管理。


万力に固定してファイナルギアボルトを外します。硬いですが強めのインパクトがあれば速攻です。この後、ボルト等にこびりついたガスケットやネジロック剤をキレイにする大事な作業を実施。この掃除が一番時間がかかる。。。。


あとはLSDケース締結している黒い六角ボルトを4本緩めて御開帳。
時々このボルトが熱収縮を繰り返して取れない場合があるので、その場合はインパクトドライバーを用意しておくと安心です。


最後に組んだ状態は2Wayだったのだと、開けてから思い出しました。


OS技研の最大のポイントは何といってもプレッシャーリングを「すぼめる」方向にするスプリングがあることです。(この特徴についてはコチラの記事)



LSDの外歯プレートとケースレールかじりもなく、良好。
ここから先は好きなカムプロフィールを持ったプレッシャーリングとスプリングやプレートの組合せをしてケースを閉じます(ケースは”合わせ”の位置で締めます)


このデフ作業で一番の鬼門は何といってもファイナルギアボルトの締結です。
日産R200デフはロック剤を塗布後、180~200Nmと強烈なトルクで締める必要があります。


デフが回らないように固定できる万力と、その万力が動かないように固定できる台座がなければできない作業です。(家で試みたことがありますが、断念済)
200までのトルクレンチしかないので、測定上使い物になる180Nmで仮締めし、その後はスピンナーでもう一押し締めました。


あとは逆の手順でくみ上げ、ファイナルのバックラッシュを測定。
整備書の基準内だったのでそのまま組上げました。(が、走ってみたら気に入らなかったのでまたバラします)

OSデフの中身や苦労話について解説希望を頂いたので、またバラした際に写真撮って更新します。

ということで最近は自分のことを全く書いていないことや、久々に経年劣化での部品交換ではない、楽しい整備を行ったので記事化してしまいました。
(LSDメーカーごとによる違いについてはコチラをご覧下さい)


2024年6月12日水曜日

タイのハイグリップタイヤOTANI BM2000の国内販売開始

タイヤ通販大手のオートウェイがタイのOTANIタイヤからリリースされているハイグリップタイヤ、BM2000という製品の販売を開始した旨、アナウンスがありました。

パターンはADVAN Neovaに近しいものを感じる、やる気あるデザインですね。

タイ本国のHPのカタログによるとすり減りやすさを示すトレッドウェア(TW)は180ということで、近年のハイグリップタイヤのTW一覧を見て頂ければとおもいますが、かなり柔らかい部類になります。



サイズもそれなりにあるので、スポーツ走行をする国内の車種はおおむねカバーできそうです。(大型の車は除きますが、、、)



気になるグリップ感については、さっそく「くるまのニュース」さんに取り上げられており、それぞれ受け取り方が異なると思いますのでお読みいただければと思いますが、製品目線できになったのがこちらの写真です。


袖ヶ浦フォレストレースウェイを15周した後というタイヤの表面写真です。
走行した日は「気温が20度を超える日」と記載があり、写真を見る限り晴れていますので路温も35℃程度あったと仮定しても、15周してこのトレッド面は「かなり堅そう」でしょうか。。。

勿論実物を見ない限り何も言えませんが、写真から察するに冷えた状態ではグリップを発揮し難そうな印象を受けます。

トレッドウェアはタイヤメーカーがある程度自由に付与できる数字なので一概に「柔らかい」「堅い」は判断できませんが、このタイヤに限って言えば「TWの数字以上に減りにくそう」ですね。価格は昨今話題のシバタイヤより安いですね。

なおSNS上では「052ほどのグリップ感はなく、Z3程度」というコメントも見受けられましたが、あながち間違っていないかもしれませんね。
(ハイグリタイヤのトレッドウェア一覧はこちらをご覧ください)

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