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2019年3月30日土曜日

ブッシュの打ち替えなど

本日は先日のブログで記載したように、アームのブッシュが春なので(?)芽吹いてきました。。。


ハンマーで入れ込める位ユルユルで、何回直しても出てきてしまうので新しく強化アームを作り直すことにしました。


予備アームにブッシュを打ち込みます。
近所の弟子宅のプレスでやろうと思ってたのですが、プレスが不調で圧力がかからないため中々抜けず、諦めて母校の20トンプレスをお借りしに。


ブッシュがかなり固着してたみたいで、精神衛生上よろしくない音をさせながらも順調に打ち抜きできました。


打ち抜きが出来たので打ち込みは簡単でした。
時間を見つけてこれを取付け、アライメントを取り直したいと思います。


そして弟子宅に戻ってしばしの休憩。

徐々に進化してる車達。


カプチーノもセットも見た目もバチッと決まって来てました。


大学で色んな車を見てヒントを得たのか、シートあたりをゴニョゴニョとしてる弟子君。

楽しそうな車を見てると走りたくなりますね。
4月は走る機会が無い予定でしたが、予定入れようか悩みます。

2019年3月26日火曜日

TAKUMIモーターオイルのベースオイルについて

以前製造元や評価についてブログを書きましたが、製造元はしっかりしていたとしてもエンジンオイルやミッションオイルの大部分を占める「ベースオイル」がどのようなグレードのものを使っているかでその製品の品質が決まってきます。


車に使うオイルというのは粘度グレードとは別にオイルのグループ(Gr)というのがあります。

コチラのページによりますと、このような分類になるそうです。


APIによるベースオイルの分類

グループ1(Ⅰ)・・・・・・一般的にミネラルとか鉱物油、ニュートラルオイルなどと呼ばれます。


グループ2(Ⅱ)・・・・・・ハイドロクラック、水素化精製油、HIVI、HVI(※)や高粘度指数基油等と呼ばれます。
多くのオイルメーカーではこのグループⅡまでをミネラル(鉱物油)としますがオイルメーカーによってはこれを合成油と表記することもあります。おおよそ安価なエンジンオイルはグループⅠやグループⅡのベースオイルを採用していると思って間違いありません。


※HIVIとはHighViscosityIndex=高粘度指数のこと。

※2・・・VI(ヴイアイ)とはViscosityIndex(ヴィスコシティ・インデックス)=粘度指数のこと。この数字が高いほど高温での粘度の低下が起こりにくいという指標であると、とりあえず覚えて下さい。多くの場面でこのVIという言葉が出てきますので必須用語です。


グループ3(Ⅲ)・・・・・VHVI(VeryHighViscosityIndex)超高粘度指数基油、高度水素化精製油、合成油、シンセティック等様々な呼び方がなされますので実に曖昧です。


・・・・・・・・・・以上ここまでは鉱物油(原油)を出発点としたベースオイル・・・・・・


・・・・・・・・・・以下は化学合成油とされるベースオイル・・・・・・・・・


グループ4(Ⅳ)・・・・・・ポリαオレフィン、通称PAO、パオと呼ばれます。


グループ5(Ⅴ)・・・・・・以上のどのグループにも属さないベースオイルとなります。最も代表的なものはエステル類、一般的ではないですがアルキルナフタレン等もありますし、リサイクル油なんかも含まれますので色々書くとややこしいので、ここではほぼエステルと覚えてください。


だそうです。ホームセンターで売られているのはⅠ~Ⅲが多いのかもしれませんね。ちなみにグループ4はコチラのページによると、原油から精製したナフサを分解してできたエチレンを重合ししてできたもの、グループ5は植物油などから精製されるエステル系で、卓越した耐熱性と潤滑性を持っているが酸化(劣化)が速いそうで。
これに対しTAKUMIからラインナップされているオイルのベースオイルはどうなっているのか調べてみると、公式から発表されていました。


概要としては

X-TREMEシリーズ
グループ5
0W-40
5W-50

グループ4
10W-40
10W-60

グループ5の方がよさそうに見えますが、あえて10W-60は「PAOを配合」、つまりグループ4と記載されている理由を調べてみるとコチラのページで、PAOというのは高熱になってもせん断につよく、粘度低下を引き起こしにくいんだとか。

とは言えグループ5のエステル系も熱安定性等が良いのにあえてグループ4のPAOにしているのは、剪断の強さもそこそこに、酸化がしにくく(劣化しにくく)ライフが長いことと、価格を抑えるためなのかもしれませんね。


さらにグループ5のエステル系は、金属表面から流れ落ちにくい=ドライスタートに強いそうで、時々しか乗らない自分のような使い方であればぴったりです。
ただエステル系にも弱点があって、上記したように酸化しやすい(劣化しやすい)ことと、オイルシールを膨張させてしまう傾向があるそうですが、最近市販されているものは色々なエステルを組み合わせてコンプレックス化して膨張させないよう克服しているのだそうです。



その他のラインナップされているシリーズにおけるベースオイルのグループは下記のとおりです。

HYBRID(ハイブリッド)シリーズ    ・・・グループ4
HIGH QUALITY(ハイクオリティ)シリーズ・・・グループ3
STANDARD(スタンダード)シリーズ   ・・・グループ1~2

なお公式にも書いてありますが、X-TREME及びHYBRIDシリーズのベースオイルはグループ3と、グループ4か5の組み合わせであり、ベースオイルが100%グループ4or5ではないというところは見逃せないポイントで、ベースオイルの大部分をきっとグループ3で構成しているから安価にできているのかもしれませんね。


ということでTAKUMIモーターオイルを使うのであればシリーズによってグレードも明確にされているので、自分にはどれが適しているのか選びやすくて良いですね。


他の記事をお読みになりたい方は↓の関連ページ等をご参照ください。

2019年3月24日日曜日

エンジンコンディショナーやフューエルワンのデメリットについて

PCVバルブについて以前ブログを書きましたが、結果としてブローバイガスをそのまま吸入してしまうため、インマニやバルブ、燃焼室が汚れやすくなってしまいます。
のでPCVバルブを殺して、ブローバイ配管を1系統のみにして、そこにオイルキャッチタンクをつけることでブローバイをできるだけエンジンに吸わせないようにしたけれど、デメリットとしてアクセルオンでブローバイをものすごく吸ってしまう、街乗りなどの負圧領域においてはトルクが少し減るかも?というのが前回の内容でした。


自分はアクセルオンした瞬間の白煙が凄すぎるのでPCVを生かす(純正に戻した)ことにしたのですが、欠点としてはよりブローバイをエンジン内部に吸わしてしまうことです。

なので定期的にエンジンコンディショナーやRECS、燃料添加剤のフューエルワン等を使用しようかな?と思っていますが、それらにデメリットがないのか調べてみました。


まずは燃料添加剤であるワコーズフューエルワンについて。
よくネット上で効果がある!的なレビューを見ておりますし、評価も高いですが、デメリットはあるのでしょうか。

調べてみるとそこまで大きなデメリットは出てきませんでしたが、含まれている成分について他の添加剤にもよく含まれているPEAという成分があります。
これはアルカリ性で汚れを溶かしてくれる作用があるそうですが、あまり濃度を高く入れてしまうとゴム等を侵してしまうみたいです。確かにフューエルワンの注意書きにも「指定された濃度以上は添加しないでください」的なことが書かれています。
詳しくはこちらのサイトによくまとまっていますね。


同じくエンジンコンディショナーと呼ばれる、インマニ等の汚れを強力に落とす溶剤がありますが、これに含まれるトルエン等もやはりシール類への影響があるようです。
(メーカーによって値段に若干差がありますね)



とはいっても、こちらのページによれば自動車のガソリン系のシール類はこういった溶剤に対する耐油テストで70時間浸けてテストしたりしているので、エンジンコンディショナーを数分入れたぐらいでは心配する必要ないかと思いますが、浸け置きと言う事でインテークホースの中に入れて何日も放置。。。というのは避けた方がよいのかもですね。


フューエルワンも必要以上に添加は避け、長時間入れておくというのも避けたいところですが、よくバイクでは冬の間乗らないから入れて腐食防止に使っている例もあるらしいので、もし長期間入れたままになるようなことがあるのであれば、薄めに入れるのが良いのかもしれませんね。


2019年3月22日金曜日

ベルハンマーLSとゴールドの違い・腐食について

本日モーターサイクルショーにスズキ機工さんが出展されていたので、ベルハンマーについて聞いてみました。
以前のブログでベルハンマーのLS及びゴールドは塩素系の添加剤で、気を付けるべき点がある旨を記載しましたが、メーカーはどのように考えているのでしょうか。



Q1:ベルハンマーのメリットは分かったがデメリットは何か。
A:湿式クラッチが入っているような部分には添加してしまうと滑って駆動できなくなる可能性がある。
(これについては、出展車両の全日本モトに出られている選手から、競技用のクラッチではベルハンマーをいれてもクラッチは滑らないので、圧着力とクラッチの面積や素材にもよるかもしれないとのことでした。)

Q2:ベルハンマーLSとゴールドの違いは何か。
A:即効性に大きな違いがある。ゴールドのほうが即効性が高く、極圧剤としての濃度が高い。

Q3:金属表面を溶かす(腐食・浸食)してしまうことはないのか。
A:加える箇所によるが、ホワイトメタルや真鍮については切削してしまうことがある。(腐食ではなく、切削という表現を使われていました。)
ただ加える箇所によるが、添加して表面が軟化し、一度冷却する工程が入れば、表面が再び硬化して円滑な表面の状態を構築できる。
たとえば工場のラインの機械のように、24時間休むことなく=冷却する時間がない状態の金属部に添加すると、軟化した状態で使うこととなり、一時切削が進んでしまうことがある。
また1000番台のアルミであれば少し切削の可能性があるが、4000番台などのジュラルミンであれば心配する必要がない。

Q4:車やバイクに使うのはLSとゴールド、どちらが良いのか。
A:基本的にはLSで問題ない。むしろメーカーとしてもGOLDはオーバースペックと考えている。
ただ内燃系(エンジンとか)に添加するのであれば、成分的にGOLDの方が極圧性能が高いので、結果、添加量を少なくでき、エンジンオイルに占めるベルハンマーの濃度を低くすることができるのでGOLDがおすすめである。(これは以前のブログでも書いたように、塩素化パラフィンの濃度は低ければ影響が少ないからかもしれませんね)

Q5:ベルハンマーには極圧剤による腐食を抑えるような防腐剤のようなものは含まれているのか。
A:含まれていない。基本的には極圧剤とオイルのみ。

というような回答でした。




こちらは通常のベルハンマー
1番お手頃サイズです?

 

こちらはベルハンマーゴールドのスプレー 


ゴールドとの違いは極圧剤(≒塩素化パラフィン)の濃度の違いが大きいのかな?という印象を持っております。

なかでも気になったのが上記のQ3の中の添加して表面が軟化し、一度冷却する工程が入れば、表面が再び硬化して円滑な表面の状態を構築」というところです。

一度溶けた(腐食した)金属表面が再び硬化するというのはどういう作用原理なのでしょうか。
よくよく見ると、スズキ機工が公開している腐食テストにも同じようなことが記載されています。


画像の赤丸の部分の表記。

さて表面を変化させる(=化学反応させる)ことで良くなる例はあるのでしょうか。

自分が知っている例だと、腐食という言葉の最も一般的な例として鉄の「サビ」がありますが、よく「赤サビはダメだが黒サビは赤サビを発生させないいいサビだ」というのを聞きます。
こちらのページによくまとまっていますが、要は自然では発生しえない酸化鉄(黒サビ)に表面を変化させることで、赤さびを発生させなくするというものです。
よく車だと古い車や雪国の車で「サビチェンジ」的な名前でレストアに使われている塗剤はこういうことだったんですね。

中でも有名なのがENDOXという錆転換剤。

ENDOX 80038 錆転換剤RSスプレー400ml

ベルハンマーで塩素化パラフィンが一度腐食させたものが硬化するというのは、上記のサビの例と同じようなのかもしれないのかも?と考えましたが、科学的にどう変化しているのかきになりますね。(→化学変化させているらしいので考察してみました。

もしお求めになる際は下記の製造元であるベルハンマーSHOPから直接購入されるのがお得なのかもしれません。時々セールとかやっていますし。



他の記事をお読みになりたい方は↓の関連ページ等をご参照ください。

2019年3月21日木曜日

PCVバルブについて

PCVバルブとはエンジンのスロットルより後ろに繋がるブローバイ配管内に設置されている逆流防止ワンウェイバルブのことです。

具体的にどうなっているのか、下述します。




①PCVの配置

エンジンは動いているときはブローバイガスと呼ばれる、燃焼室から漏れ出たガスとエンジンオイルミストが混ざり合ったものが必ず発生します。


こんな感じですね。

このブローバイガスというのは未燃焼ガス等が含まれており、エンジンオイルの劣化を促進させてしまうので速やかに排出させることが求められます。
以前ブログを書いたように、ブローバイガスはスロットルの前と後の2系統の排出系統を持っており、おおざっぱに言うと「アクセルオフの際はスロットルより後ろ側から、アクセルオンの時はスロットルより前側から」ガスを排出しています。スロットルより後ろにつながるホースはエアの噛みこみを防止するためPCVバルブと呼ばれる、ワンウェイバルブが設けられています。


エンジンルームの


インマニに繋がる、こちらのホース。


根元に黒いプラスチックがいますが、これがPCVバルブです。



②PCVの役割、効果


2系統を用意することでアイドリング状態でもクランクケース内に常にフレッシュなエアを送り込むことができ、エンジンオイルの寿命を延ばすことができるようになったのだとか。(最近は1万キロ以上無交換というのも聞きますね。)

さらに副次的な効果として、ブローバイガスがクランクケース内に溜まったままだと圧力が高くなってピストンが動きずらくなる=エンジンの出力が落ちるので、クランクケース内を負圧にしてあげることで出力向上にも買っているそうです。



③PCVバルブを塞いだら?


メリットばかりに見えますが、デメリットもあります。
アイドリングや街乗り程度の負荷だとPCVバルブ側からブローバイガスをメインで吸い込むため、インマニや燃焼室がドロドロになりやすいという点があります。
そのためしばらくPCVバルブを塞いでスロットル前側のホースだけにし、キャッチタンクを付けることでガスを可能な限り吸わせないようにしていました。




メクラキャップを使ってPCVバルブとインマニ側の入り口を塞いでました。

ところがアクセルオフの状態ではブローバイガスが溜まりやすくなるため、アクセルオンした瞬間に一気に吸引してしまい、白煙を吐きやすくなってしまいました。
例がこちら。




アイドリングで溜まったブローバイガスが、アクセルオンで一気に吸引されてスタート直後はすごい白煙を吐いています。
とは言えここまで白煙吐くのは競技のような全開走行時だけで、普段は離されているためか、以前よりキャッチタンク油量が増えていたので「エンジンにブローバイガスを吸わせたくない」という目論見は達成されています。(なおエンジンオイルの劣化が進みやすくなるデメリットがありますが、そもそも競技2~3回に一度、500km程度で交換しているのであまり気にしてませんでした。)

この状態で4年ぐらい乗っていましたが、特に最近オイル粘度を変更したこともあってかスタート時の白煙が上記の動画のように増えてしまったので周りから「タービンブローしてない?」的なツッコミが増えてしまいました(笑)


④PCVバルブを戻したら?


上述したようにバックミラー越しに白煙が見えるねは精神衛生上あまりよろしくないので、ブローバイPCVバルブ系統を復活させてみたところ、先日のブログで上げた競技走行の動画をみても白煙が如実に出なくなりました。

また驚いたのが、競技走行時にはあまり感じませんでしたが、普通に坂を重めのギアで上っていたところ、PCVバルブを殺していた時より気持ちトルクがあるような気がしました。(プラシーボ?)
もしかしたら微々たるものかもしれませんが、街乗り時のようなあまりスロットルを開けてない状況において上記したクランクケースの内圧が下がったことによる副次的な効果かもしれません。

定量的に示せる変化としては、PCVバルブを復活させたことでアイドリング回転数が70~80rpm上昇しました。つまり70~80回転分PCVバルブから空気を吸えるようになったのでしょう。

メリット・デメリットありますが、結局純正の2系統のブローバイホースがあった方が良いような気がします。一方でインマニがブローバイで汚れやすくなるので定期的にエンジンコンディショナーやワコーズのRECSを実施すれば良いのかもしれませんね。
エンジンコンディショナーやRECS、燃料添加剤であるフューエルワンのデメリット、注意点について調べてみましたが、また次回のブログにて。


What is PCV valve??(Crankcase breather, Positive Crankcase Ventilation valve)
I tested it what happened when I removed PCV valve.

2019年3月18日月曜日

2019年TMSCジムカーナシリーズ第1戦

富士スピードウェイにて行われるTMSCのジムカーナシリーズに参戦してきました。



以前のブログにも書いたように、アームのブッシュが飛び出してきてしまうトラブルがあったので現地にて再打ちこみを行い、車検を受けました。




時差ボケで眠かったので目を覚ますため、慣熟歩行はコースをランニング←
そんなランニングを行ったコースはこちら。



パイロンの数が多く、レイアウト(パイロンの配置)が難しめで悩みどころも多い設定でした。
ということで1本目。



路温が20℃ぐらいと低いので、使っているタイヤの銘柄上とてもつらいかった印象があります。
なにより1月程使っていなかったタイヤでいきなりアタックすると、表面が硬化していてスタートは特につらいです。


少しセット変更と、皮がむけたことによるブレーキポイントを見直して挑んだ2本目。



なんとかベストを更新。そのまま優勝することができました。



ちなみに全日本開幕戦でデビューウィンを飾って話題となっているブリヂストンのRE-12Dを偵察!


開発車両でもあるユウ選手の車両。
表面はブロック剛性がありそうなのに、この気温でささくれ立つぐらいの感じです。
サイズによっては色々と問題があったようですが、全日本の次戦あたりには解消されるのでしょうか??
値段がSタイヤより高いのがネックでしょうか。。。。

This blog is about "TMSC gymkhana series" at Fuji speed way.