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2024年11月1日金曜日

ADVAN A050 G/2Sコンパウンドの復活(受注生産)

ヨコハマのADVAN A050には色々コンパウンドがあり、冬場のアタックやジムカーナで良く用いられる一番柔らかいコンパウンドのG/2Sですが、2023年末に生産終了になっていましたが、「2024年11月1日~12月6日」の約1カ月間の受注に限り、受注生産が決まったとのことです。




ニュースリリース等は見つけられてませんが、実際に通販サイトで確認すると既にG/2Sがオーダーできるお店がいくつかありましたので、Yahooショッピング等や近場のお店でオーダー必須ですね。
ちなみに期間限定生産なので、予備も含めて注文しておいた方が良さそうです。。。

受注生産で復活したサイズはジムカーナで良く用いられる以下の6サイズとのことです。
Yahooや楽天等の通販サイトでも本日時点でオーダーできるお店がいくつかありますので、以下の各通販サイト検索してみてください。

サイズ通販サイト主要車種
245/40R18
Yahoo Shopping
ランサー
楽天市場
Amazon
255/40R17
Yahoo Shopping
RX-7
楽天市場
Amazon
225/45R17
Yahoo Shopping
スイフト
エキシージ
楽天市場
Amazon
225/45R16
Yahoo Shopping
インテグラ
シビック
楽天市場
Amazon
205/50R16
Yahoo Shopping
スイフト
ロードスター
エキシージ
楽天市場
Amazon
195/55R15
Yahoo Shopping
インテグラ
シビック
楽天市場
Amazon

※2024年11月1日~12月6日が受注期間です
※出荷は2025年2月中旬以降予定(1月以降に納期回答)


アタックやジムカーナの冬季/ウェット用に欲しい方は要オーダーですね。



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2024年10月27日日曜日

NDロードスター2L幌の発表?

こんな投稿をみつけました


ついに発表されたようです。
おそらく次の年末年始あたりの年次改良で導入され、オートサロンで発表といったところでしょうか。

ただ心配なのが駆動系で、もしパワーアップしたにも関わらずRFと同じミッションだとブローのリスクが高いので以前調べたように、なぜブローしてかまうのかを理解し、また以下のような投稿も見かけており、ギリギリまで軽量化してるために失っているものもあると思っています。。。。



少なくとも強化貫通ボルトに変えてケース剛性あげてあげたいところです。



1グレードで出てくるのか、はたまた特別仕様車で出てくるのかで公認競技でのクラス分けにも影響するので、年末年始の情報更新が待ち遠しいですね。
(なぜNDミッションが壊れやすいのかはコチラの記事をご覧ください)


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2024年10月18日金曜日

MAXXISのTW200タイヤ(Victra Sport VR2)

台湾の最大王手タイヤメーカーの正新ゴム(チェンシンゴム)の1ブランドであるMAXXISから、主に北米におけるトレッドウェア200クラス(TW200)に適合した新しいタイヤのリリースが発表されました。
(バイクや自転車乗られる方は日本でもメジャーなブランドですね)




Victra Sport VR2という製品名で、同じクラスのADVAN A052等と同様に、左右非対称のトレッドパターンになっています。

気になるポテンシャルですが、こちらのHPを拝見しした上での要点は以下のとおりです。

  1. 何回走行しても(熱を何回入れても)グリップが低下しにくい
  2. 温まりが速い上に連続走行してもグリップがタレにくい(71RS比較)
  3. 路面インフォメーションが掴みやすく、滑り挙動が扱いやすい
  4. 路面を流れるような雨だとNGだが弱ウェットまではOK

上記のような内容が記載されています。
この記事の中で、Justin Ross選手が「これまで使ったことのあるどのTW200タイヤよりも横方向のグリップが強い」と言っています。

上記の「定性的」な情報は良さそうですが、一歩踏み込んで「定量的」なタイム比較での情報が欲しい所です。

ちなみに記事内で出てきたGRIDLIFE Touring CUP(GLTC)のイベントでは、いつの間にか北米でモデルチェンジしていたNEXEN N'fera Sport R(日本は未導入)が1位、2位と3位が今回のMAXXIS VR-2でした。

本当は日本国内に導入されているA052とかと比べられれば良かったのですが、現段階では情報がつかめていません。
ちなみに同じクルマ(型式)で違うドライバーが同じコースを以前記事にしたHoosierのA7で走ったタイムと今回のVR2が同じ1分37秒台という動画を見つけたので、それなりに良さそうではあります。

肝心の日本発売について輸入元のMAXXIS Internationalに確認していますが、返答がないので返信あり次第更新します。


ハイグリップタイヤのトレッドウェア一覧はコチラをご覧ください



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2024年9月19日木曜日

HoosierのTW200タイヤ(Track Attack pro)

 スリックタイヤの老舗であるHoosierから、ついにトレッドウェアが200のタイヤがリリースされる旨、発表されました。


グルーブのデザインが独特ですね。

現地時間で9/18に発表されたばかりなのでレビュー等はまだ充実してませんがこんな動画がアップされてました。



以前触れた同じフージャーのR7に比べ、約60秒のサーキットのベストラップ差は0.4秒(スリックタイヤからは約2秒差)という結果となっております。



個人的にはR7よりソフトコンパウンドのA7も比べて欲しいところですね。
動画内のコメントとしてはADVAN A052やPOTENZA RE71RSよりも優れているとしています。(詳細な比較は年明けにやるようです)


どうして年明け(2025)なのかと思ったら、まだ製品リリースが出来てないようですね
サイズラインナップもHoosierにしては小さいサイズから出ており、TW200イベントが盛んなアメリカらしいですね



30種類以上あるので日本ではJAF戦とかでも使えるかも知れません。

日本においてはインポーターのDEEP STAGEさんがいつから取扱い開始になるのか、A7やA052と比べどうなのか、要チェックですね。
ちなみにA7は日本ではあまり評価されてませんが、A052とかが値上がった現在においては、コスト含めたパフォーマンス的にはかなりレベルも高いですね。


ハイグリップタイヤのトレッドウェア一覧はコチラをご覧ください



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2024年8月18日日曜日

JB64ジムニーのふらつき対策(ステアリングダンパーレス化)

フレーム車のジムニーに乗ってて色々思うところはありますが、大きな不満点の1つに交差点等の低速で曲がるときのハンドルセンターあたりの戻りの悪さに起因する「ふらつき」でした。



単純に車高が高いからと言うわけではなく動き自体に違和感があり、普通の「ラック&ピニオン式」ではなく「ボール・ナット式」のステアリング機構によるものかと勘違いしていましたが、それにしてもハンドルセンター付近の違和感がひどいものでした。

調べてみると、JB64,JB74の現行ジムニーから導入された「ステアリングダンパー」がオンロード走行においては邪魔になるようです。
一般的にステアリングタンパーを強化する方がほとんどのようですが、オンロードしか走らない我が家にとっては不要ですし、動きに違和感しかないのでレス化を試みました。



ステアリングダンパーの取り外し方についてはネット上に沢山ありますし、5分かからず出来るので割愛しますが、プーラーで取外すところが硬めで苦労しました。

取外してみると悩んでいたことが嘘のように、普通のスッキリとしたステアフィールになりました。
オフロード走行におけるステア機構の保護や、ジムニー特有のシミー現象等の対策で導入された部品なのだと思いますが、街乗りだけであれば無い方が運転しやすいですね。

ネット上探しても、ステアリングダンパーがいらないという意見はあまり見なかったのでご参考までに。
その他ジムニー関連記事はコチラをご参照下さい。


2024年8月13日火曜日

GB7フリードのニュートラルなアライメント調整

街乗り&ファミリーカーのGBフリードですが、スライドドアの車としては以前も記載したようにi-DCDというデュアルクラッチトランスミッション+モーターというスポーツマインドにあふれた車で、同じような考えを持った方がサーキット走行においても、「スライドドアとしては」かなりラップタイムも早いと聞いています。


そんな動力性能は高いフリードですが、ハンドリングはラインオフの状態ではそこまで洗練されているとはいいがたいものがあります。
狙うべくは昨今話題になっている「ニュートラルステア」ですが、以前も記載したようにショックの減衰、車高、空気圧を詰めていくというのは頭で理解はできるものの、自分でそこまでの領域を作り上げることは難しいのもありますし、街乗り車なので少し高めの空気圧にしておきたいというのもあります。



なので車の「そもそもの動き」を作り出す「アライメント」で「ニュートラル」な領域を煮詰めてみようと考えやってみました。
車を持ち上げてアライメント計測&調整。
これでトーイン、トーアウト、色々なセットを試してみました。


ちなみにナックルを締結しているボルト2か所を緩めて、ボルトの「ガタ」分でキャンバーもネガティブ方向に調整。



フロントのアライメントをいくら調整しても左右での動きの違いが修正できないと気づき、調整できないとわかっていてもリアのトーインを計測してみたら左右で全然違っていました。
リジッドアクスル(車軸式)なのでどうしよう、、、と思って車の下から眺めているとアクスルの付け根のボルト、片側5本のボルトを緩め、ガタを利用して左右差を小さくすることはできそうです。




写真だと赤い頭のボルトが4本しか見えませんが、この後ろにもう一本います。
ただアクスル全体を動かそうにも寝そべった状態では力が入らず、ジャッキを使って左右を上げ下げしながら何度かトライ。



最終的に左右共にトーイン10分まで追い込むことが出来ました。
おそらくカタログ値としては、リアは左右共にトーイン10分なのでしょう。



この状態から改めてフロント側のトーを何セットかトライ。この時点で朝から何度も車を上げ下げして夜になってしまい1日目はタイムアップ。
2日目も何セットかトライしてやっと丁度良い値を見つけました。


少なくとも自分の車だと「フロントトーイン3分」が一番自然な動きになりました。
ただし以前記載したニュートラルステアではなく「自分好みの動き」です。ニュートラルステア「もどき」は現状だともう少しトーインでしたが、違和感があったのでおそらくここから先は空気圧やオフセット等を追い込んでいく必要があるため、アライメントで出来るハンドリングの追い込みは一旦終了です。
なおイケヤフォーミュラのゲージでは10分ごとのメモリしかついていませんので、そこから先は感覚になります。

あくまで自分の車での結果なのでご参考までに。


2024年7月1日月曜日

スピードハックエアーについて考察

SNSで「スピードハックエアー」なる「タイヤの空気を入れ替えるだけでワンランク上の性能になる」と言う触れ込みの商品を見つけました。



2024年4月頃からリリースされたようで、公式によると「空気を補充するために特殊なコアを挿入したセパレーターを通してタイヤの空気を入れ替えるだけ」とのことで、もし本当であれば窒素充填やドライエアーにも勝る、持ち運びも可能な高性能エアーになりますね。

公式HPを読込んでいくと「炭化チタンのコアを通過した空気が電磁波や静電気を帯びた空気を活性化し、最終的にはタイヤやホイールにも影響を与える」とあります。



タイヤ空気圧に与える大きな要素として「水分」があり、水は温度変化に伴う空気圧変動が大きいため「ドライエアー」と呼ばれる、水分を除去して充填する方法がF1を始め、レース競技でも使われています。
一方でスピードハックエアーは製品目線で「何に、どのように作用し、どの程度の変化量が生じているのか」が重要なポイントですが、その記載がないので効果含め調べてみました。




まず炭化チタンは文字通り、炭素とチタンを燃焼合成という手法で作るセラミックスで、水をキレイにしたり、空気中の水分をヒドロキシラジカルといった、殺菌性を示す形に触媒するそうです。
(パナソニックは「ナノイー」と呼んで、空気清浄機とかに使われています)

パナソニックリリースより


このヒドロキシラジカルがタイヤの空気圧にもたらす変化については文献を見つけられませんでしたが、そもそもヒドロキシラジカルはかなり不安定な状態のため、こちらの論文によれば寿命としては70ns程度しか持たないそうです。

空気清浄機のように常にラジカルを作り続けるなら効果もわかりますが、一度だけ炭化チタンを通過した空気中のヒドロキシラジカルの存命率はかなり低いと考えざるを得ず、調べを進めるとこんな製品もリリースされていました。


「スピードハックエアバルブキャップ」という商品名で、触媒に使っている炭化チタンをキャップにすることで「バルブキャップがある限りタイヤの中の空気を常に活性化させた良い状態を保つ」ことが出来る、と公式から案内されています。

一見すると理にかなっていると思いましたが、あくまで「キャップ」を炭化チタンにしただけで、「バルブコア(一般的にはムシとも呼ばれます)」ではないので、タイヤ内の空気と触れることはほぼない部品と思われます。


上図で「バルブコア」と呼ばれる部分がタイヤ内の空気を止めているため、バルブキャップをいくら触媒と同じ素材にしてもタイヤ内の空気を触媒できる理屈にはならないため、炭化チタンバルブキャップは客観的に「効果無し」と断言できます。



結局スピードハックエアー(ヒドロキシラジカル)がどのように空気圧に作用するのか調査・理解することが出来なかったこと、自分で実験する前に公式に確認してみました。



上図コメントのとおりで入れたら変化を感じつつも、公式としては現状、何も計測したり理論検証はされていないとのことです。


と言うことで、試そうと思っていましたが原理不明のため見送り、手軽で継続的にタイヤに入れられる優れた空気としては、冒頭出てきた「ドライエアー」になると思います。
今はSMCというメーカーから後付け、かつコンパクトなセパレーターが売っているので、こちらをコンプレッサーケーブルに装着することでどこでも手軽に実績のあるドライエアーを作り出すことが出来ます。


コンパクトな上に手頃なのでサーキット等の出先でも空気圧を保ちやすい空気を作ることが出来そうですね。


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2024年6月24日月曜日

3型以降のJB64/JB74ジムニーのオートライト感度の変更

オートライトが義務化され、現在新車で買える車はすべてオートライトになっていますが、ついてほしいタイミングでつかなかったり、その逆もあったりする場面が多々あります。

ジムニーに至っては2型まではオートライト感度が調整できたようですが、3型以降、現行の4型も含めて調整が出来なくなってしまったようです。

私自身も車を購入し、走っていると少し日陰に入っただけでライトオンしてしまう感度が気になってしまい、調べてみるとオートライトセンサーカバーが純正だともともと黒っぽく、日陰等で光量が減るとすぐにセンサーが反応してしまう仕様になっているようです。


標準状態のオートライトセンサーカバー

調べてみるとこのカバーを削ってクリアな表面に付け替えている記事は見かけたものの、凹凸になってしまいスマートな見た目ではなかったので諦めていたのですが、2024年初から純正形状のクリアカバーが発売されました。


セットにはクリアレンズの他に、マイナスドライバーと小さい内装剥がしもついていて親切ですね。



センサー自体は周りを養生テープで傷付かないようにしてから、マイナスドライバーで外します。内装剥がしでも良いのですが、通常サイズのマイナスドライバーの方が作業がしやすかったです。



センサーから黒い純正レンズを取り外すのですが、かなり固いので割れないように注意しながら外しました。
気温が温かかったので割れませんでしたが、冬に作業する場合は温めてからやった方が良さそうですね。




純正レンズとクリアレンズを並べてみました。
こうしてみるとその差は歴然ですね。これでライトオンがある程度暗くならないと点灯しないようになるはずです。



ちなみにオートライトセンサーの拡大。
純正部番は38680-62R00になります。


あとはクリアレンズを装着し、コネクター接続して戻すだけです。



凹凸もなく、違和感ないですね。

走ってみると日陰ぐらいではライトオンにならなくなったので効果ありです。金額もそんなにしないですし、10分ぐらいの作業で交換できるのでおススメです。


スズキ車でオートライト感度に困られていたら参考までに。


2024年6月19日水曜日

OS技研 Super Lock LSDの組換

約10年前、OS技研がまだ積極的なPRをスタートする前だったと思いますが、構造的な面白さに気づき、普通に通販でLSDを購入してみました(S15シルビアの話です)



ところが購入した状態では競技で使いものにならず、仕様変更するにもOS技研のテクニカルショップでなければできないという制約がありました。
上記制約もあったので当時お世話になっているショップのメカさんに岡山まで研修にいってテクニカルショップになってもらい、何度か実験(組換え)に付き合ってもらった記憶があります。
カム角の変更だけでなく、スプリングの本数、スプリングのバネレート違いなど何通りか試してみましたが結局良いセットが出せず、違うメーカーのLSDを今日まで使ってきました。


自身の環境も色々変わってここ10年は中々整備すらできなかったのですが、Team VALINOのGR86でもOS技研さんのデフは色々試行錯誤して良いセットを見つけ出したこともあり、自分の車でもやってみたいと約8年ぶりにデフ玉を引っ張り出してみました。


しばらく物置のこやしになっていたデフ玉。それでも時々サビないようにオイルを入れ、回転はさせていました。
そのオイルをまずは排出。もちろん新油のようにキレイですが年代物なので捨てます。
ここから先、本当はショップにお願いしたいところですが、お小遣いが限られてしまっていることと、今度こそ自分で中身を見てみたいという興味もあり、出身大学のガレージをお借りして自分で作業。


カバーを開けて、サイドハウジングを取外し。
ここまではただネジを緩めるだけなのでサクサク作業。


タイヤレバーを用いてちょっとコツがいりますがケースからLSD本体を取出し。
ベアリングレース等は左右混じらないように管理。


万力に固定してファイナルギアボルトを外します。硬いですが強めのインパクトがあれば速攻です。この後、ボルト等にこびりついたガスケットやネジロック剤をキレイにする大事な作業を実施。この掃除が一番時間がかかる。。。。


あとはLSDケース締結している黒い六角ボルトを4本緩めて御開帳。
時々このボルトが熱収縮を繰り返して取れない場合があるので、その場合はインパクトドライバーを用意しておくと安心です。


最後に組んだ状態は2Wayだったのだと、開けてから思い出しました。


OS技研の最大のポイントは何といってもプレッシャーリングを「すぼめる」方向にするスプリングがあることです。(この特徴についてはコチラの記事)



LSDの外歯プレートとケースレールかじりもなく、良好。
ここから先は好きなカムプロフィールを持ったプレッシャーリングとスプリングやプレートの組合せをしてケースを閉じます(ケースは”合わせ”の位置で締めます)


このデフ作業で一番の鬼門は何といってもファイナルギアボルトの締結です。
日産R200デフはロック剤を塗布後、180~200Nmと強烈なトルクで締める必要があります。


デフが回らないように固定できる万力と、その万力が動かないように固定できる台座がなければできない作業です。(家で試みたことがありますが、断念済)
200までのトルクレンチしかないので、測定上使い物になる180Nmで仮締めし、その後はスピンナーでもう一押し締めました。


あとは逆の手順でくみ上げ、ファイナルのバックラッシュを測定。
整備書の基準内だったのでそのまま組上げました。(が、走ってみたら気に入らなかったのでまたバラします)

OSデフの中身や苦労話について解説希望を頂いたので、またバラした際に写真撮って更新します。

ということで最近は自分のことを全く書いていないことや、久々に経年劣化での部品交換ではない、楽しい整備を行ったので記事化してしまいました。
(LSDメーカーごとによる違いについてはコチラをご覧下さい)


2024年6月12日水曜日

タイのハイグリップタイヤOTANI BM2000の国内販売開始

タイヤ通販大手のオートウェイがタイのOTANIタイヤからリリースされているハイグリップタイヤ、BM2000という製品の販売を開始した旨、アナウンスがありました。

パターンはADVAN Neovaに近しいものを感じる、やる気あるデザインですね。

タイ本国のHPのカタログによるとすり減りやすさを示すトレッドウェア(TW)は180ということで、近年のハイグリップタイヤのTW一覧を見て頂ければとおもいますが、かなり柔らかい部類になります。



サイズもそれなりにあるので、スポーツ走行をする国内の車種はおおむねカバーできそうです。(大型の車は除きますが、、、)



気になるグリップ感については、さっそく「くるまのニュース」さんに取り上げられており、それぞれ受け取り方が異なると思いますのでお読みいただければと思いますが、製品目線できになったのがこちらの写真です。


袖ヶ浦フォレストレースウェイを15周した後というタイヤの表面写真です。
走行した日は「気温が20度を超える日」と記載があり、写真を見る限り晴れていますので路温も35℃程度あったと仮定しても、15周してこのトレッド面は「かなり堅そう」でしょうか。。。

勿論実物を見ない限り何も言えませんが、写真から察するに冷えた状態ではグリップを発揮し難そうな印象を受けます。

トレッドウェアはタイヤメーカーがある程度自由に付与できる数字なので一概に「柔らかい」「堅い」は判断できませんが、このタイヤに限って言えば「TWの数字以上に減りにくそう」ですね。価格は昨今話題のシバタイヤより安いですね。

なおSNS上では「052ほどのグリップ感はなく、Z3程度」というコメントも見受けられましたが、あながち間違っていないかもしれませんね。
(ハイグリタイヤのトレッドウェア一覧はこちらをご覧ください)

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2024年6月10日月曜日

JB64 ジムニー導入

タイトルのとおりですが、ジムニーを新車で購入しました。



奥さんが子供の送り迎え等に使う車なので(なぜスライドドアとかにしなかったのかという議論はさておき。。。)自分はそこまで口出ししてませんが、残価率も高い車なのでOKしたという背景もあります。
ちなみにグレードは最上位のXCで、昨年年初にオーダーしたこともありギリギリ後方視界法規対応前の「3型」を手に入れる事ができました。(後方視界法規だけでなく、CS、SU法規対応車になると自分で色々手をつけにくいですし。。。)

とりあえずやったこととしてはドラレコ等のAVCN用品を取付し、子供がよじ登ってサイドシルが傷だらけになるので、保護テープを貼付


しっかりしたステッカーを貼ってもいいのですが、靴で踏まれたテープは剥がすときに塗装面荒れたりして大変なので洗車毎に交換できる粘着力のほぼない養生クリアテープ(薄青とかの色もある)でしばらく様子見してます。

これならすぐに戻せるし、汚れてもすぐに交換できるので重宝しています。



と言うことで増車してしまいましたが、車として気になる部分もいくつかあるのでチマチマいじっていこうと思います。


2024年5月27日月曜日

内圧調整バルブのメリット/デメリット

T-REVといった商品に代表される、エンジン内部を減圧方向に導く内圧調整バルブについてメリットとデメリットについて新しい見解があったのでご紹介です。


内圧調整バルブの前に、純正状態ではどうなっているかというと、PCVバルブと呼ばれるものがあり、アイドリングや低負荷運転時にはPCVバルブ側からブローバイガスを抜き、逆に高負荷時にはPCVバルブが閉じ、エアクリの後ろ当たりにある経路からブローバイが排出されることでクランクケース内を負圧方向に持っていくと共に、換気を行うことでオイルの寿命を飛躍的に伸ばしています。

画像はJsレーシングさんのHPより

エアクリーナー側にある経路に設けることによって、クランクケース内に空気が入ってくることを遮断し、クランクケースからブローバイ配管に「逃げる」方向にしか空気が動かなくなるようにしています。

こうするとエンジン内を負圧状態に保つことができるので抵抗が少なくなり、エンジンが動きやすくなる=出力が上がるというもの。
特にクランクケース内圧変動が大きいバイクの単気筒エンジンでは効果が大きいようです。


一方で低負荷時および高負荷時はクランクケース内圧は純正でも負圧方向に導かれていることから、パーシャルスロットル(サージタンクが負圧でも正圧でもない)の時ぐらいしか効果ないのかも?と考えていたら、コチラのページにデメリットを含めて全て記載されていました。
また追加デメリット(というかリスク)として、減圧された状態での高回転時においてはエンジンオイルがキャビテーションしやすく、「キャビテーション壊食(エロージョン)」と呼ばれる現象でオイルポンプが壊れてしまうリスクがあるそうです。



要約すると

メリット
・ブローバイガスを大気開放している車には効果あり
・単気筒のエンジンには効果を感じやすい


デメリット
・高回転時はバルブがあると逆に負圧方向への導きの邪魔になる
・バルブが凍結や固着した時にクランクケース内圧が高くなるリスクがある
・オイルの劣化が早くなる
・オイルポンプブローする可能性が上がる

私自身もメリット/デメリットを理解した上で、以前PCVバルブを塞いだことによって街乗り等の低負荷時にクランクケース内圧が高くなったためか、オイルレベルゲージが何度か抜けていた経験があります。
個人的にはワンメイクレース等で他車との差別化を出しにくく、「ここ一発」の競技であれば、デメリットを理解した上で使ってみるのはアリだと思います。


何でもそうですがメリットデメリットや、効果を得られやすい条件もあるので理解した上で部品選定したいですね。



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2024年5月16日木曜日

車検におけるハイビーム検査の延長?

以前の記事でも触れたように、2023年から車検におけるヘッドライトの光軸検査はハイビームからロービームに移行することが発表され、実施されていました。

これに伴い古い車は光量不足等でバルブだけでなくヘッドライトユニットの交換を余儀なくされた方や、そもそもヘッドライトユニットがもう部品が出ないために車の乗り換えを余儀なくされた方もいるそうです。

と言うことでクレームが多かったのかどうかは分かりませんが、ハイビーム検査が延長されるようです。




ただし県によっても違うといった趣旨の書込みも見かけたので全国的に延長されたわけではなさそうですが、古い車に乗っている方にとっては朗報(?)ですね。


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2024年5月1日水曜日

ミッションオイルは腐食する?

以前も触れましたが、ミッションオイル(デフオイル)というのは好みやLSD等との相性もあり、嗜好性が高いオイルになると思います。
一方で、ギアオイルはエンジンオイルとは別にGL4やGL5といった規格が付いています。
これらのGL規格の一般論をベースにギアオイルのデメリット部分をリライトです。
(GL規格とは?はこちらの記事


一般的にスポーツギアオイルとして売られている製品はGL5の事が多く、こんな記事を拝見することが多々あります。


上記の記事のとおりで、GL-5オイルは極圧性能を高めるために添加剤がGL3や4に比べると多種・多量配合されてますが、極端に腐食させることがないよう、バランスさせて市販されているメーカーさんがほとんどです。(この配分でフィールが変わるのは言うまでもありません)


が、

一方で以前、関西のショップさんがこんな写真をアップロードしてました。


これはLSDの釜を撮った写真。
オイルによって腐食してしまってます。残念ながらこのようになってしまうオイルが出回っていることも事実で、「特にGL5がシンクロ等に良くない」というのは嘘ではないですが、腐食することで表面を軟化させてブローを回避している場合もあるので、結局は信頼しているショップさん等の情報を信じて選定するしかありません。


ただし少なくとも純正油がGL-4指定な車のミッションに添加剤が多いGL-5規格のオイルを入れるのはオーバースペックな事がもちろん、劣化しやすいこともあるのでスポーツ走行をしない車には入れないように個人的にはしています。コストも安いことも多いですし。

自分も使っているということもありますが、最近は周りでもLOVCAオイルのユーザーが増え、価格もかなりリーズナブルなので、もし迷われている方は一度ラインナップを見てもらえれば幸いです。

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2024年4月25日木曜日

ニュートラルステアを理解する

昨今、Facebook上でAZUR川村さんやふら♪さんを始め、全日本トップドライバーの方々も提起している「ニュートラルステア」。
概念として「ドライバーが意図した軌道をトレースできる」ように車側を調律することを指しています。


概念は理解できるものの、その調律には「タイヤ空気圧調整は0.1kPa以下」、「前後トレッド調整1㎜以下」の極小領域かつ「車高」等のすべての項目を調律していく必要があるそうで、私自身も含めドライバーがその変化を感じ取れるセンサーを身に着けることは中々難しい(ハードルが高い)と感じています。

一方で、車高や減衰を多少いじっても中々車の変化を感じられない場合、現状その車は「ニュートラルステア」からほど遠い状態であり、いくらセットを変更しても感じにくく、逆に「ニュートラルステア」の車は少しのセット変更で如実に動きが変わるらしく、少しでもその領域に近づくべく、頭では理解したいと考え調べてみました。


まず「物理的なニュートラルステア」とは何か、を調べるとマツダ車で有名なオートエグゼさんのこちらのページがわかりやすく記載しています。



上記HPより

まず「物理的なニュートラルステア」とは、上図のとおり定常円旋廻の状態から、舵角を保ったまま速度を上げた時に旋回半径が大きくなる「アンダーステア」、逆に旋回半径が小さくなる「オーバーステア」、そして車速が変化しても旋回半径が変わらない「ニュートラルステア」と定義されています。

さらに各輪のコーナリングパワー(CP)がバランスするポイントを「ニュートラルステアポイント(NSP)」と呼び、一般の乗用車では、NSPはホイールベースの中心点近辺に存在しているそうです。



そして、このNSPと重心(CG)までの位置関係でステアリング特性が決まるそうです。
一般的にエンジンが前側に搭載されている車はCGがNSPより前側で、旋回中に加速していくとNSPと重心までの距離δと遠心力とが曲がろうとする向きとは反対向きに作用し、前輪のCPがバランスできなくなるとアンダーステアになるそうです。
アンダーステアが出た場合、普通ならステアリングをさらに切り込んでスリップアングルをつけ、CPを得ようとしますが、高速旋回している場合は以前記載したように、切り込み過ぎるとタイヤの限界が訪れるので、切り角もバランスを見ていく必要があります。



上記はあくまで静的に見たときの理論値で、ここから先はさらに「感性的なニュートラルステア」の理解が必要で、上述した「タイヤの限界値特性」や「荷重移動」が加わってきます。
詳細は上記HPのこちらの記事になりますが、数式とかを一切省いて言葉で理解するならば、「前輪と後輪のスリップアングルを一致させる」ことになります。




現実的にはスリップアングルというより、各タイヤが生み出す力を一致させるために前後のトレッド差を0.3mm単位、かつ空気圧を0.05kPa単位で追い込んでいく必要があるようです。
また調べていくと面白いのが制御側でニュートラルステアを実現しようとしている論文を見つけました。制御側で組み込んでくれれば人間側にセンサーがなくとも官能的なステアフィールになりそうですね。

と言うことでニュートラルステアの概念を物理的に少しだけ理解することが出来ました。


これを理解した上でセンサーがない人間でも変化がわかりやすい部分から調整していきたいと思います。


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