Translate ~Select your language~

2026年2月11日水曜日

バネ下1kg軽量化がもたらす影響について考察

ホイール等のバネ下重量を軽くすることは非常に重要である、というのはモータースポーツを知る方の間ではよく聞く話だと思いますが、具体的にどの程度影響するのか調べてみました。



定性的なホイール等の軽量化の効果は以下の認識です。

1. 路面追従性の向上(乗り心地と接地感)
バネ下重量とは、タイヤ、ホイール、ブレーキ、アーム類など、サスペンションのスプリングよりも下に位置する部品の重さです。
  • バタつきの抑制: 重い靴を履いて走るのと、軽いスニーカーで走るのと同じく、バネ下が軽いと、路面の凹凸に対してサスペンションが素早く上下に動けるようになります。
  • 接地時間の増加: 段差を乗り越えた際、慣性が小さいためタイヤが浮き上がりにくくなります。

2. 運動性能(ハンドリング)の進化
バネ下が軽くなると、車全体の慣性モーメントが減少します。
  • ステアリングレスポンス: ハンドルを切った瞬間の反応が重量が軽くなるため鋭くなります。
  • ジャイロ効果の低減: 回転体であるホイールが軽くなると、高速回転時のジャイロ効果が弱まり、倒し込み(バイク)やコーナリングの切り返し(クルマ)が軽快になります。

3. 加減速性能の向上
ホイールやブレーキローターの軽量化は回転マスが減るので影響が大きいです。

  • 加速の鋭さ: エンジンパワーが「重いタイヤを回すこと」に取られず、加速が鋭くなります。
  • ブレーキの効き: 回転している物体を止めるエネルギーも少なくて済むため、制動距離の短縮やブレーキへの負担軽減に繋がります。

上記ぐらいでしょうか。
これを具体的に1kgホイールを軽くした場合の計算をしてみました。


E = 運動エネルギー
第1項 = 車体が前に進むエネルギー
第2項 = 回転するエネルギー

式は上記で、AIに数字を放り込んで計算させると結論として加速・ブレーキの「効き」に関しては、バネ下1kg軽量化 ≒ バネ上2kg分になりました。

上記計算式を用いてサスペンションの追従性についても計算させてみたところ、要点として以下になりました。

バネ下の重量(m)が減ると、路面の凹凸を乗り越える際のサスペンションの応答速度が上がります。
  • 応答速度の向上: バネ下重量が 10% 減少すると、タイヤが路面に復帰するまでの時間は、理論上 約5% 短縮されます(バネ定数が一定の場合)。
  • 接地荷重の安定: ホイールが1kg軽くなることで、高速走行時のタイヤの接地荷重変動が数kg単位で抑えられます。
この「タイヤが常に地面を捉えている=パワーをロスなく伝えられる」という感覚的なメリットが非常に大きいため、ドライバーの体感としてバネ下の軽量化はボディ軽量化の何倍もの影響があると言われる所以かもしれませんね。


ただし、副作用としては上述した反作用になりますが
  • 乗り心地の重厚感(凹凸に対して過剰に反応)がなくなる
  • ホイールが重くなると高周波を打消す作用があるが、それがなくなるのでロードノイズが増える
  • ジャイロ効果が減るので直進安定性が減る
  • バネ下の路面追従性の向上にダンパーの減衰が付いてこない(重いホイールに合わせた減衰だと硬く感じる)

何事にもメリットあればデメリットあるので、そこを理解した上で選択したいですね。
ただ上述したように、ホイール1㎏軽量化すればバネ上2㎏に相当するので、4本とも1㎏軽くすると車重を8㎏軽くしたのと同じぐらい加速に効いてくるイメージですね。


もし上述したような車体の物理学に興味あれば以下の本がおすすめです。




他の記事をお読みになりたい方はサイトマップや↓の検索・ラベル等からご参照ください



0 件のコメント:

コメントを投稿

人気の投稿