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2024年2月25日日曜日

ジャッキスタンド(リジッドラック・ウマ)の注意喚起

整備する時にはジャッキスタンド(リジッドラック・ウマ)を利用して行うことが「安全」だと思っていましたが、こんな投稿を見つけましたのでシェアします。


リジッドラックをかけていたのにリジッドラックが折れてしまったとする内容です。
写真をよく見ると折り畳み式のもののようですね。
折り畳み式で一番ハイリフトさせたときに折れてしまっているようです。

さらに関連でこんな投稿も見つけました。


この手の折り畳み式は持ち運びや収納に便利な一方、耐荷重が低く、一番大事な「安全」と言う部分が担保しにくいので下にもぐるような整備には使わない方が良さそうですね。




そういう意味ではやはり老舗のエマーソン等の昔ながらのゴツイ製品が、「安全」と言う観点では良さそうですね。

もっと言えば以前調べた簡易リフト、日本にはありませんが電源レスのリフトがあれば便利ですね。

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2024年2月8日木曜日

NDロードスターのミッションが弱い原因と強化方法

サーキット、ジムカーナ問わず、モータースポーツに幅広く使われている現行のNDロードスターですが、よく聞かれるのが「ミッションが弱い」ということです。

純正でもRFではデュアルマスフライホイールを用いて駆動系への激力緩和を行っており、社外のフライホイールにすると顕著にミッションブローしやすくなるとのことです。
順当に考えれば「強化ミッションにすれば?」と考え、調べてみると以下の製品を見つけました。


シンクロ等は純正を使い、ギアのみ強化するという代物。
スーパー耐久公認ということもあり、良さそうですが現在は販売停止。。。
この製品かは定かでないですが、スーパー耐久においては強化品でもブローが続出と聞いています。


現時点、上記のODULA以外に強化品は見つからず、周りのND乗りの方に聞いても「ブローしたら純正のミッションAssyが安いので載替」と言うのが常套手段のようです。
とは言え、ドラシャブローであれば予備を持ち運んでその場で交換、もできますが、予備ミッションを持ち運んで現地で交換、はNDのトランク容量的に厳しいと思うので(?)、ブローのたびに積車を呼んで運んでもらう必要が出てきます。


個人的には「いつ壊れるかわからない恐怖」と「何度も同じ出費が重なる」というのは好ましくないので、何か対策がないのか調べてたら、やはり世界は広かったです!?



海外のBBRと言う会社から出ているNCロードスターのミッションコンバージョンキットです。
こちらの商品ページで以下のようなことが記載されています。
以下は概要です。

  • 専門家によると、NDミッションを強化するにはギア自体の強化だけでなく、ミッションの窯の強化(シャフトの軸ズレ防止)が必要
  • 上記に加えNDはデフでの最終減速比が少ないため、ミッション側のギアに不必要にストレスがかかりやすい
  • 窯とギアの強化・新設計するよりも他のミッションを流用する方がはるかに経済的

ということで、NDのシャーシを共用して使っているフィアットと同じく、NCロードスターのミッションを流用することが一番効率的という判断になったそうです。
またマツダのパワープラントフレーム(PPF)という独特の形状していることや、プロペラシャフトがそのまま使えることもあり、NCのを流用するのが一番効率的、だそうです。


確かにNDロードスターの最終減速比(ファイナルギア比)は2.866と、例えばGR86/BRZの4.1に比べかなりローレシオで、ミッション側での減速量が比較的多い設計になっているようですね。
ただし、社外ECUを使わないのであれば、ギア比変更による車速エラーが出てしまうらしいのでECU対策があわせて必要ですね。




このコンバージョンキットはNCミッションを接続させるためのアダプターや必要なボルト類がセットになって、日本円で約20万円。これでBBR的には「300馬力オーバーのターボ付NDでもOK」だそうです。
(感覚論ですが、このぐらいの部品点数なら日本国内でも数十セット作ることが確約できればもっと安く作っていただけるところありそうな気がします。。。)



換装せずとも、短期的にみれば以前記事にした極圧剤をオイル添加して(or GL5以上のミッションオイルを使用して)、多少の腐食は許容してサーキット現場でのブローを回避すると言う考え方もあっても良いかもしれません。


ということで、NDロードスターのミッションがなぜ弱いのか、そして強化する最適なソリューションについて、海外事例の紹介でした。
(純正が行っている駆動系保護のためのデュアルマスフライホイールとは?はコチラの記事をご参照ください)


(こんなことを書けば、どこかのメーカーさんが作ってくれるのを期待してます♪)

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2024年2月6日火曜日

ハイリフトな軽量ガレージジャッキ(BAL アルミジャッキ1.5t)

サーキットでのタイヤ交換は勿論、自宅等での整備でも有用なガレージジャッキ。
自宅用のハイリフトなガレージジャッキと、サーキット用のコンパクトなジャッキを使い分けられればベストですが、できればサーキットでも整備でも1つで賄えればありがたいです。




一般的に1.5tクラスのアルミガレージジャッキが軽量&コンパクトで持ち運びしている方も多く、次いで2tクラスのジャッキを使っている方が多い印象です。



こちらはアストロプロダクツの1.5tアルミレーシングジャッキ
重量も約11kgと軽量で、自分も使っています。

ただネックなのがリフト量で、整備する際に用いる一般的なリジッドラック(ウマ)に乗せようとすると400mmはリフトが必要になることが多く、このジャッキだけでは賄いきれない場面が多々あります。


低いウマに乗せる際はこれでもいいのですが、ウマに乗せて作業する場合は車の下にもぐることが多いので、結局作業スペースを確保しようとすると足りないことがあります。

400mm以上のリフトとなるとアルミ製では2.0tクラス以上が必要になりますが、重いうえに横幅もそれなりにあるので持ち運ぶには苦労する場面があります。
(1.5tと2.0tを2つ運用するには保管場所がとられるというネックもあります)

2つ運用できるのであれば、自宅におくのはアルミよりリフト量が稼げるスチール製がベストですが、スチールは重すぎて収納するのが大変で非力な自分では使用できず。。。



ということで調べてみると1.5tクラスで400mmオーバーなリフト量を誇る製品が大橋産業(BAL)からリリースされていることを最近知りました。


こちらは11.7㎏と軽量なうえに420mmのリフト量を誇り、「持ち運び」も「自宅整備」も1つにまとめたい自分にはピッタリなサイズでした。


値段もアストロプロダクツの1.5tと、ネット実勢価格はほぼ同じで買いやすく、国内メーカー(製造は海外)というのもいいですね。





しかし本当は以前調べた簡易リフト、もっと言えば日本にはありませんが電源レスのリフトが欲しいですが、個人で手を出すサイズ感ではないですね。。。


2024年1月15日月曜日

ANTARES BLITZK RS(アンタレス タイヤについて)

オートサロン2024を見回すと、聞きなれないタイヤが展示されていました。




ANTARES TIREというメーカーです。
飾ってあったのはまだ発売前のBLITZK RSというハイグリップタイヤ。

タイヤの設計等について伺うと、中身はフェデラルRS-Rの開発陣が設計しつつ、595RS-PROというフェデラル最高峰タイヤは「良い素材・設計をしたがコストが高い」という意識のもと、一つ前の型になる595RS-Rをベースにコンパウンド素材を選定しなおして作ったのがこのBLITZK RSという製品だそうです。

すり減りやすさ(≒柔らかさ)を示すトレッドウェア(TW)は160という、かなり柔らかい部類で、ドリフトの岩井選手も今年から使い始めるそうです。
RS-Rは縦方向は素直なものの、横方向の限界域の動きに特徴があったのでこの製品でどのようになったのかは注目ですね。

またベースがRS-Rなので計測はできませんでしたが、体感的に重量が「重い」タイヤでしたので、タイヤバランスは少し目をつむる必要がありそうです。

サイズラインナップ、価格についてはかなりお手頃価格ですね。




1月下旬以降にリリースされるそうですので、楽しみです。
(ハイグリップタイヤのトレッドウェア一覧についてはコチラをご覧ください)




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2024年1月7日日曜日

トルクが掛けられるユニバーサルソケット(Kimlonton)

自分の車を整備する時等、どんなサイズのボルトがあるのか分かっているのであれば既存のソケットを用いた工具選定がベストですが、時々発生するインチ規格のボルトや、家の換気扇等の規格外の大きさのボルトを外す際に手持ちのソケットでは対応しきれない場合に時々遭遇します。


その際に有用なのがユニバーサルソケットで、日本においてはこんな形のものが一般的に販売されています。



ボルトのヘッド形状に合わせてスチールピンが凹凸し、締めたり緩めたりします。
便利な反面、当たり前ですが大きなトルクはかけられないですし、少しナナメに差し込んでしまうとボルトが回らないこともよくあるのが玉に瑕でした。


ということで出来る限りユニバーサルソケットを使わないようにしているのですが、上述したように時々出現する、手持ちのソケットで対応できないボルトがでてきて、そういう場合に限って硬く締まって緩められなかったりします。

と思っていたらインスタグラムで海外のこんな工具を見つけました。

六角型のユニバーサルソケットです。
これであればある程度トルクをかけて締結できますし、日本で一般的なスチールピンタイプで心配するようなことは払しょくできそうです。
調べてみると、中国のKimlontonというブランドの工具のようで、日本でも輸入販売されています。


これ一つで10mm~19mmまで、インチもミリも関係なく差込3/8のラチェットがあればいけます。(普通のドリルでもいけるアタッチメントも付属しているようです)



サーキットへの持ち運びは勿論、バイクのような工具が持ち運びしにくい場合でも、これ一つ積んでおけば応急処置はなんとかできそうな気がします。価格はオープンですがネットでの実勢価格は手頃で良いですね




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2023年12月28日木曜日

Nankang CR-S V2コンパウンド Part2

以前の記事で、ナンカンのCRSはV2コンパウンドに変わった旨を記載しましたが、続きの情報が出ていたのでパート2になります。

私からも北米のデストリビューターに問合せしていましたが、いち早く台湾のNankangへと言わせされている方の記事を拝見しました。



上記の方の記事によれば、2023年の10週(3月上旬以降)以降に生産されたCR-SはすべてV2コンパウンドであるとのこと。

またV2コンパウンドは「熱ダレに強くなった」というメーカーサイドの見解だそうですが、以前取り上げた海外の方のレビューにおいても同じようなコメントが見受けられます。




コチラの方曰く、こんなコメントをされています。

「71RSに比べると少しラップタイムは早く、71RSよりもタレるまで2週長く持つ。温まった時のレスポンスも良好で、滑る限界領域も使いやすいが、他のTW200に比べて高価」
「温まりはRT660の方がはやく、AutoX(日本で言うジムカーナ)にはRT660の方が優れていると思うが、RT660はピークグリップは低く摩耗も早め」
「でも価格もTW200としては高め」

だそうです。

ゴムを変えたのか、はたまたケース設計を変えたのかまでは分かりませんが、サーキット周回用に熱ダレを抑制したということは、トレードオフとして温まりがV1よりは悪くなっている可能性があるかもしれませんね。

日本で最近購入された方のX(旧Twitter)における製造週のポストを見る限り、既にV2コンパウンドが日本にも入ってきているようなので、これから買われる方は安心して(?)購入できるのではないでしょうか。

上記については日本の輸入代理店であるオートウェイからも返答ありませんが、わかる事実として日本に導入された2022年3月ごろに比べ、約1.6倍の価格で現在は売られているようです。円安の影響もありますが、V2になった影響もありそうですね。

実勢価格は以下の各ネットショップで確認いただければと思いますが、かなり国産タイヤの価格に近付いてきましたね。。。

Nankang CR-S
インチサイズ価格
15
205/50R15
225/45/R15
245/40R15
17
245/40R17
255/40R17
275/35/R17
18
235/40R18
245/40R18
255/35R18
265/35R18
275/35R18
275/40R18
285/30R18
315/30R18
19
245/35R19
275/35R19
305/30R19
20
245/35R20
305/30R20
325/30R20





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