2023年度スカラシップ
— VALINO TIRES ヴァリノタイヤ 公式 (@VALINOTIRES) December 23, 2022
明日24日午前9:00から受付スタート!
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2022年5月19日木曜日
2022年5月18日水曜日
2022TMSCジムカーナ第2戦と製品テスト
前回の課題だったブレーキ系のトラブルとアライメントの効果について確認、そして主な議題はとある製品テストでした。
コース図はコチラ。
わりとコテコテな設定。
特に大先輩のコース設定者、ユウさんのパイロン配置に悩まされます
アライメントの効果は街乗りでかなりの違いを感じてましたが実際に全開で走ると思った以上にフロントが入るようになって早速パイロン吹き飛ばすの図。
自分が思っているラインより内側を車が走ってしまい吹き飛ばしてしまいました。
と言う事でドライバーの性能改善は難しいのでヒヨったライン取りで走った二本目。
路温も1本目から下がったこともあり全体的にタイムダウン。
マネージャー君のパパに負けてしまいました。
TMSC
— VALINO TIRES ヴァリノタイヤ 公式 (@VALINOTIRES) May 16, 2022
ジムカーナ
NTR2クラス
準優勝 厚海選手 pic.twitter.com/RqcFZRU2xA
で、メインは製品テスト。今回はマネージャー君に全権委任です←
彼は前日は幸田で周回テスト、そしてジムカーナテストと2日連続のテスト。お疲れ様でした。
囲まれるの図。
写真は下里選手より。
TMSC
— VALINO TIRES ヴァリノタイヤ 公式 (@VALINOTIRES) May 16, 2022
ジムカーナ
ハイブリッドクラス 優勝 下里選手 pic.twitter.com/LW0m59BtGE
今回も皆様お世話になりました。
一方の自分は今日から3日間、仕事でK田サーキットに篭ります。
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2022年5月12日木曜日
タイヤのグリップについて考察2
前回の続きでリライトです。タイヤの大切な要素は「走る、曲がる、止まる」だったと思います。
ただもう一つ大事な要素として「支える」と言うのもあると思います。
支えているのは勿論空気なのですが、ゴムにただ空気を入れていくだけだと風船のように四方八方に自由に膨らんでしまい、上記の性能をうまく発揮できなくなるため、タイヤにはカーカスという骨組みが入っています。
ゴムとゴムの間にカーカスを挟みこみ、それをどんどん重ねてタイヤの形を保てるようにしています。この重ねた数をプライスとか言うみたいですが。
ちなみに「ラジアル」と「バイアス」という2つの種類のタイヤが存在していますが、ラジアルタイヤはカーカスの重ね方が円周方向に直角に交差させた物。バイアスは円周方向から90度ほどずらした形で重ね合わせた物らしいです。
最近の乗用車用のタイヤでラジアル以外を見つける方が難しいですが。ちなみにラジアルの方がトレッド面の剛性が確保されていて走行が安定する構造みたいです。
・ホイールのインチアップによる影響
「剛性」という面でやりがちなのがホイールの大径化、ロープロファイリング化があります。
例えばシルビアなんかだと純正で205/55/16のサイズですが、255/40/17とかにすることを指します。この場合だと15%ロープロ化されています。(パーセンテージ表記ではなく、実際のハイト差は10mmぐらいです)
このように横幅を太くすれば接地面積が増えて、ハイトが薄くなってタワむゴムの部分が減るんだから速く走れてあたりまえじゃないかと考えていたんですがそうではないようです。
接地面について今はもうホームページが閉鎖されてしまいましたが、Motor city Rally様によれば
>まず、一般に「太いタイやはグリップがいい」って言われているし、実際その通りですよね。でも、ここで注意したいのがその理由、そう、決して「太いタイヤは接地面積が広いから」ではないという事です。
物理学の法則に「風船のように内部を空気で満たした薄膜の空気袋を考えたとき、荷重が一定なら、接地面積は内圧に反比例する。」というのがありまして、それはタイヤに関しても同じことが言えます。つまり、「185/60R14でも195/50R15でも205/45R16でも車重とタイヤの空気圧が一定なら接地面積は常に一定=一緒」といいかえられるんですね。
太いタイヤの方がタイヤの中のベルトが太いので細いタイヤと比べてワッカとしての剛性(リング剛性)が高いんです。つまり、タイヤが太いので横方向には太く接地している反面、上から荷重がかかった時につぶれにくいので縦方向への接地長が短くなり、結局、接地面積自体は同じとなってしまうわけです。まあ、若干の違いがあるにしてもトレッド幅ほどの違いは無さそうです。
ということで接地面積はタイヤを太くしたとしても同じタイヤ構造であれば変わらないと言うことになります。(外径も同径の時)
じゃあなぜタイヤを太くするとタイムがあがるのでしょうか?それについても上記のHP様で
>答えは簡単。タイヤのトレッド下にあるベルトが、タイヤが太くなるほど太くなるため、平面的な捩れの力に対して強く、ゆがみにくくなるってワケです。そのため、太いタイヤのほうがスリップアングルがついた時に出すことの出来る力が高くなるって事だったんですね。
と書かれていました。
ベルトとはカーカスとかを指しているのだと思いますが、サイズごとに構造を変えるというより、縦長だったトレッド面が横長になることによって接地長が短くなり、トレッド面が歪みにくくなるというのが正しい気がします。
路面からの入力に対してねじれずにグリップできる=コーナリングパワー(CP)が獲得できるというメカニズムのようですね。
また扁平率についても
> 空気を入れることによってその内圧でサイドウォールがパンッと張ります。これによってタイアのサイドウォールに剛性、つまり張力剛性が生じるわけです。
タイヤの扁平率を上げていくとサイドウォール部の上下長が短くなり、上下に潰されたように丸い形になっていく。形が丸くなっていくと、このタイヤの張力剛性は下がっていく。一方、扁平率を下げると、サイドウォール部がまっすぐ立ち上がるので張力剛性は向上していく。張力剛性があがると、タイアのサイド剛性、引いてはタイア自体のボディ剛性が向上するという事です。
つまり、超扁平タイアはベルトが太くリング剛性が高いので輪っか自体は潰れない一方、サイド部の剛性が低いため中心がずれるような偏芯性が大きくなってしまうわけです。つまり、グリップがよくなる反面、操縦安定性などの初期レスポンスなどに問題が出てくるわけですね。
薄いタイヤの方が剛性が低いと言ってますね。確かに薄いタイヤにしたら空気圧を少し高めに入れろと言われるのも張力剛性を高めるためなのかもしれません。
つまりロープロ化すればするほど理論的にはレスポンスが悪いタイヤになってしまうわけですね・・・ただそうならないようにメーカーは低扁平のタイヤになればなるほどサイドウォール剛性を上げています。
計測頂ければと思いますが、16inchのタイヤより17inchのタイヤ単体の重量も重いことが多いです。
ただ上記では「ハイトが低いとサイドウォールが相対的に丸くなるから剛性が下がる」と書いてありますが、単純にタイヤのサイドウォール面積が狭くなって空気張力を得られる面積が狭くなるというのも一因だと思います。
(ちなみにホイールを太くしてタイヤを若干引っ張ってあげるとサイドウォールの丸みをなくすことができるので横剛性を確保できるみたいです。また理論ではハイトが高い方が剛性高いと言ってますがですがやっぱりゴムなので伸びる領域が広いとどうしてもタワみます。詳しくは次のブログで)
Sタイヤのサイドウォールが恐ろしく硬いのもCPを得るためには合理的な手段だったんですね。
ちなみに自分もテストに携わらせていたZESTINOタイヤもサイドウォールはめちゃくちゃ硬いです。硬すぎて自分で組みたくありません←
(路面追従性を確保する為にも、やみくもに硬くすれば良いって訳ではありません)
・タイヤの性能を生かし切るホイールサイズ
上記で引っ張るのが良いと触れましたが、実際どの位の太さのホイールにタイヤを組めばよい分からなかったので各タイヤメーカー様にインタビューしてみました。以下255/40/17サイズについての話の要点をまとめてみました。
>255/40/17の適正ホイールサイズは8.5-10J
ジムカーナなどの競技においてはその適正サイズの一番太い物に履かせるのが一般的。(この場合10J)
太いとショルダーが張って、トレッドが平らになるので引っかかるような限界挙動を示す。
逆に細い物に組むのはFFのリアなど。サイドなどで引きずる時に引っかかりをなくしたような挙動を示す。また乗り心地的には細いホイールに組んだ時がソフトになる傾向がある。また0.5Jホイールサイズを変えるとタイヤの最大幅(トレッドじゃないですよ)は5mm程変わっていく。 (D,B,Y各社へのインタビュー)
やはり限界自体は太いホイールの方が上がると言うのはメーカーでも公言しているわけです。
ただしタイムは扱いやすさの「バランス」なので上限いっぱいのホイールに組んでしまうと色々影響がでてきそうですよね。GTカーのタイヤを見ても引っ張ってる車なんて見ないので255であれば9か9.5Jあたりに組むのが良いのかな?
・番外編-タイヤの乗り心地!?
ちなみに上で触れた乗り心地についてですが、時々自分の車に乗っていてそんな大きな段差じゃないのに「ここの段差だけはやたら突き上げが激しいな?」と思ったことはないでしょうか?少なくとも自分は大学生の頃の通学路に2つありました。
これについて調べてみると、タイヤ屋さんはちゃんと実験しているのですね。
ラジアルタイヤを上下方向にハンマーで加振すると約80Hzにピークをもってトレッドが共振するみたいです。
また接地して荷重をかけた状態でトレッドを前後方向に加振すると約10~80Hzの広範囲で共振する報告がありました。(走りを支えるタイヤの秘密 より)
>タイヤの接地長を21cmとした時、ここを路面の突起が通過する間に1.5回周期が訪れるため、共振80Hzになるのは約40km/hとなり、この時の上下方向の衝撃が最大となる
つまりタイヤの共振数と一致してしまう速さで決まった入力の突起を通過すると、そのタイヤにとって最悪の乗り心地が得られる場所と化すわけですね。
ただ乗り心地についてはタイヤだけじゃなくてサスペンション等の共振なども加わってくるので実際にはズレますが・・・。あくまでタイヤだけで考えた場合です。
理論的に太いタイヤにすると平面的ネジレ剛性が上がることでCPが得られることは分かりました。またサイドウォール剛性も重要ということも。
でもそれ以外のCPが上がる要因はないのか?
長くなってしまったので今回はこんな所。次回は意外と見落としがちな「あの」違いについて考えてみます。
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2022年5月10日火曜日
タイヤのグリップについて考察
タイヤは漠然とグリップするゴムとしか捉えられてないことが多いですが、どうすればグリップが上がるのか考察してみた記事のリライトです。
まずタイヤの機能とはなんでしょうか?
「走る、曲がる、止まる」が一般的な解答でしょうか。
「走る、止まる」はまっすぐ進む分においては単純に荷重とタイヤの摩擦係数によってその性能を左右されます。
しかし「速く走る」上で重要なのは、もちろんまっすぐが速い=パワーがあることも重要ですが、「曲がる」性能も大事です。
一般的にハンドルを切れば曲がると思います。この時車の進行方向とタイヤに横滑り角(スリップアングル、θ)が付きます。
この時タイヤの回転面に直角な力を横力と呼び、車輪進行方向に直角な力をコーナリングフォース(CF)と呼びます。
楕円がタイヤです。
まずCFは荷重をかけて行けばかけて行くほど上がっていきます。皆さんコーナー曲がるときにブレーキで前荷重作ると曲がるはずなのでイメージしやすいと思います。
ここで注目したいのが、横滑り角8度ぐらいまでは直線的にあがりますが、そこからだんだん飽和していってしまってます。ちなみに400kgの荷重だと、立ち上がり6度ぐらいまでは300kgより低いと言うのもミソです。
更にスリップアングルが増加するにつれて増えてくるCFの割合を示す、つまりスリップアングル1度あたりのCFをあらわした値をコーナリングパワー(CP)と呼び、データ化したのが下図です。
以上から、荷重を一輪にかけるのは400kg以内(サイズによって変動)に収めると良さそうですね。
(そしたら荷重移動を減らして四輪に分散させれば良いのですが、そちらは少し以前に触れてみたりしました。しかしタイヤの話からはみ出してしまうのでまたの機会に。)
また一部のFFやAWDを除き普通の車のタイヤ切れ角は30~40度ぐらいですから、ハンドル操作が半回転以内であれば効率良くCFが得られることになります。そして16度(ハンドル操作約1回転)ぐらいで飽和してしまい。それ以上切ってもCFを得るにはあまり意味が無いことになります。
またよくサーキットなどで空気圧を調整したりしますが、理論的に空気圧があがれば耐荷重も増え(ロードインデックス)、コーナリングフォースも上昇します。
ただ実際には無限に増大するわけは無く、空気圧が上昇しすぎるとトレッドの接地長が減少するため限界が訪れます。
こちらもタイヤの構造によって左右するので、サーキットでそのタイヤを使っている方のアドバイスを受けるのが一番だと思います。
その他にキャンバーをつける事でCFを得ることも可能です。
上図より切れ角4度ぐらいまではキャンバー0、むしろポジキャンの方がCFが得られているのでレスポンスが良いことになります。
しかしピークCF値を獲得できているのは、ネガティブ側に4度です。
実際キャンバーをつけるとコーナーの奥で踏ん張ってくれるようになりますが、逆に付けすぎると縦方向の踏ん張りがなくなってしまい、自分の車で実験してみると同じコーナー、同じ踏力でフロントロックするようになりました。
と言うことで付けないよりは付けた方が良さそうですが、4度以上付けるのはたとえFFであってもやめた方が良さそうです。
ちなみにドリフトだとカウンターを切ったときに外側のタイヤがキャスターのせいでポジキャンになってしまうので、6度とかつけてもカウンターステア中の実キャンバーは起きてくるのでナックルによりますが寝かせ気味ですね。
今回速いコーナリングをするためCF、CPがどのように得られるかまとめてみましたがまだまだ要素はあるようです。
タイヤを太くしたり、外径を大きくしたり・・・。
でもそれらは本当に意味があることなのか?全日本ジムカーナやGTカーで逆にサイズダウンして早くなったという話を聞いた事もあります。
長くなりそうなのでまた次回に。
(荷重移動とステアバランスについて記事を書きました。)
(図は自動車の運動と制御第二版より引用)