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2025年3月1日土曜日

ドリフトとグリップのタイヤ表面温度推移(Tire Temp Monitor)

モータースポーツをする上で色々と車をいじることがあると思いますが、全ては「タイヤを使い切る」ことに通ずると思います。


例えばドリフトならタイヤの内側や外側が「片減り」して使いきれてない場合がありますが、キャンバー角や空気圧などが要因と分かればより限界の高いドリフトが出来ますし、練習では「片減り」せず「均等に」タイヤを使い切ることも出来ます。

タイムアタック(グリップ走行)においても、真にタイヤを「使い切っているか」を判断するのはGセンサーや動画だけでは見切れない部分が多々あると思います。


これを解析できる1つの手法として「タイヤ表面温度がどうなっているか」を測る方法です。(大手タイヤメーカーがやっている手法ですね)
一般ユーザーが出来るツールとして公開されたのが、写真の2025東京オートサロンでAPJさんから発表されたタイヤテンプモニター。
(正確にはAPJさんブースに共同出展)

コチラの試作品、実装テストをさせてもらいました。
本当はタイヤの外、中、内側の3か所は測りたいですが、試作と言うことで各タイヤに1センサーのみつけてテストです。


タイヤハウスに小さなセンサーを張り付けるだけです。
今後は測りたい箇所(外、中央、内側など)に複数張り付けての測定もソフト的に可能とのこと。

まずはジムカーナから。コースは下図。
リアタイヤはオレンジ色(サイドブレーキ使用時)に、フロントタイヤは黄色あたりから平均温度が40度近辺まであがっていました。


実際の車載と表面温度モニタリングがコチラ



ジムカーナだとゴール後すぐに表面温度測っても冬場だと40℃程度、夏場でも70℃程度ですが、モニタリングすると路温10℃程度であっても、瞬間表面温度は100℃超えていることがわかります。

下図がスタート~ゴールまでのリアタイヤの表面温度推移です。



続いてRCFで有名なドリフターくんの温度推移です。




ジムカーナコースが狭く、角度が深いこともありますが、250℃超えてます。
これではタイヤもすぐ減りますし、タイヤ路面接地角度がずれてれば「片減り」が生じる条件のため、油温や水温のように、タイヤ平均温度が「●●℃超えたらクーリングしよう」みたいな、タイヤマネジメントも走行中可能になります。


今回は試作品でタイヤの中央のみ測定ですが、これを外側や内側も合わせてモニタリングすれば、キャンバーや空気圧の、ドライバーフィーリングに頼らない定量的な理想値も出せそうです。
(しかも予定価格は複数点計測でもタイヤ一本買うより全然安いとのこと!)
非接触で、車両CAN信号との同期もでき、各種Gセンサー含めた解析ツールとの連携も可能なので、より個人での車両分析可能領域が広がりそうですね。



モータースポーツでより上を目指すために、自分の車とタイヤにとって何が理想なのかを客観的に分析できるツールのご紹介でした。続報に期待です。
(タイヤのグリップとは?太くしたら限界が上がるのか?についてはコチラの記事をご覧下さい)


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