Translate ~Select your language~

ページ(サイトマップ等) ~Select our pages~

2019年6月20日木曜日

タイヤのグリップについて考える

今回はタイヤについて考えてみたり。なのでタイヤ以外の車体側のことは無視します。
(このブログは以前のブログのリライトです)



そもそもタイヤの機能とはなんでしょうか?


「走る、曲がる、止まる」が世間一般の答えだったりします(?)





「走る、止まる」はまっすぐ進む分においては単純に荷重とタイヤの摩擦係数によってその性能を左右されます。

しかし「速く走る」上で重要なのは、もちろんまっすぐが速い=パワーがあることも重要ですが、「曲がる」性能がキモを握ってきます。


世間一般的に車はハンドルを回してフロントタイヤを切れば曲がると思います。この時車の進行方向とタイヤに横滑り角(スリップアングル)が付きます。

この時タイヤの回転面に直角な力を横力と呼び、車輪進行方向に直角な力をコーナリングフォース(CF)と呼ぶらしいです。


パソコンで書くのメンドクサイのでまさかの手抜きな手書き。楕円がタイヤです。
これらを用いて(もっと複雑ですが。。。)色々な理論を構築したFialaというえらい人が立てたタイヤ特性についてよく書かれた教科書を先輩から「読んでみたら?」と貸していただいたので、走る上で必要な所をまとめてみました。
例によって全ての計算式を省きます( ゚∀゚)・∵ブハッ!!


まずCFは荷重をかけて行けばかけて行くほど上がっていきます。皆さんコーナー曲がるときはブレーキで前荷重作るはずなのでコレはイメージしやすいと思います。



ただここで注目したいのが、横滑り角8度ぐらいまでは直線的にあがっていたグラフが、そこからだんだん飽和していってしまってます。ちなみに400kgの荷重だと、立ち上がり6度ぐらいまでは300kgより低いと言うのもミソです。

更にスリップアングルが増加するにつれて増えてくるCFの割合を示す、つまりスリップアングル1度あたりのCFをあらわした値をコーナリングパワー(CP)と言うらしいです。


以上から、荷重を一輪にかけるのは400kg以内に収めると良さそうですね。1.2㌧の車が内側後輪が浮くぐらい荷重移動している場合だとこれをオーバーしてしまいそうです(汗)
(そしたら荷重移動を減らして四輪に分散させれば良いじゃないかと思いますが、それについては少し以前に触れてみたりしました。しかしタイヤの話からはみ出してしまうのでまたの機会に改めて考えて見ます。)

また普通の車のタイヤ切れ角は30~40度ぐらいですから、ハンドル操作が半回転以内であれば効率良くCFが得られることになります。そして16度(ハンドル操作約1回転)ぐらいで飽和してしまうようなので、それ以上切ってもCFを得るにはあまり意味が無いことになります。



またよくサーキットなどで空気圧を調整したりしますが、理論的に空気圧があがれば耐荷重も増えますし(ロードインデックス)コーナリングフォースも上昇します。
(耐荷重についてはロードインデックスと空気圧などで検索すると沢山出てきます。)
ただ実際には無限に増大するわけは無く、空気圧が上昇しすぎるとトレッドの接地長が減少するため限界があります。


こちらもタイヤの構造によって左右するので、サーキットでそのタイヤを使っている方のアドバイスを受けるのが一番だと思います。



その他にキャンバーをつける事でCFを得ることも可能なようです。




コレをみると分かりますが、切れ角4度ぐらいまではキャンバー0、むしろポジキャンの方がCFが得られているのでレスポンスが良いことになります。
しかしピークCF値を獲得できているのは、ネガティブ側に4度です。
実際キャンバーをつけるとコーナーの奥で踏ん張ってくれるようになります。しかし逆に付けすぎると縦方向の踏ん張りがなくなってしまいます。

実際自分の車で実験してみると同じコーナー、同じ踏力でフロントロックするようになりました。



と言うことで付けないよりは付けた方が良さそうですが、4度以上付けるのはたとえFFであってもやめた方が良さそうですね。
ちなみにドリフトだとカウンターを切ったときに外側のタイヤがキャスターのせいでポジキャンになってしまうので、6度とかつけてもカウンターステア中の実キャンバーは起きてくるので結構つけた方が良さそうです。





今回速いコーナリングをするために理論的にCF、CPをどうやって得られるかまとめてみましたがまだまだ要素はあるようです。
それこそタイヤを太くしたり、外径を大きくしたり・・・。
でもそれらは本当に意味があることなのか?GTカーで逆にサイズダウンして早くなったという話を聞いた事があります。
長くなりそうなので次回はその辺を探求してみます。

(荷重移動とステアバランスについて記事を書きました。




(今回の図は自動車の運動と制御第二版より引用しました。)



他の記事をお読みになりたい方は↓の関連ページ等をご参照ください。



This blog is about "How to get more cornering force(cornering power)??".

0 件のコメント:

コメントを投稿